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アーティスト・声優 茅原 実里インタビュー(後編)

アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希役など、数々の作品で声優として活躍されている茅原実里さん。
2004年からブログを毎日書き続け、そのエントリー数はなんと2000件超!
新曲制作秘話やライブについて伺った前編に続いて、ロングインタビュー後編の今回は、ご自身の活動についてのお話、ブログを綴り続けることへの想いなど、お仕事からプライベートまで、茅原さんの等身大の素顔に迫ります。
インタビュー前編はこちら>>

ー同じ声を使っている仕事でも、自分の中では全く別のもの

JUGEM:
茅原さんには声優としての茅原実里、アーティストとしての茅原実里と2つの顔があるわけですが、演技と歌、という全然違う属性のお仕事を両立するのは、気持ちの切り替えが大変ではないですか?

そうですね。同じ声を使っている仕事とはいえ、自分の中では全く別のものですね。声優のお仕事は、茅原実里だけれども茅原実里ではない、茅原実里の声を使って別のキャラクターを演じるというお仕事なので。逆に、歌はもうそのままストレートにドン!と茅原実里って感じですね。

JUGEM:
それぞれのお仕事のおもしろさって、どういうところですか?

声優のお仕事は、やっぱり色々な役者さんと一緒に、一つの作品を作ることがおもしろいですね。もうほんと、ここでこんなアドリブ入れてくるの!?みたいな、一人一人の役者さんの才能やボキャブラリーに、毎回現場でハっとさせられたり、気持ちを引っ張ってもらったり、じゃあ自分もこういうふうにやってみよう、って新しいことにトライできたりするんです。
他の役者さんに触発されることはすごくありますね、おもしろいです。家で台本を読んでチェックして、アフレコに臨んでも、いざ現場で相手がどういうテンションでどう話してくるかで、受け手である自分のお芝居も変わってきてしまうので、現場に行ってみないとどうなるかわからないんです。

JUGEM:
ではちょっとハラハラした感じで現場入りする感じですね。

どうかなあ。今はそんなにハラハラしなくはなったんですけれど、キャラクターが沢山出てくる作品は未だにニガテです。

アフレコってマイクがだいたい3本か4本ぐらいのスタジオが多いんですけれども、声優さんの数が多いと、私、マイクの前に割って入れないんですよ・・・。どんくさいから、本当に(笑)。他の声優さんは、みなさんうまく入るんですよ。

自分の番が近づいてきたら、このマイクが一番入りやすいなっていうところで、マイク前に立ってる他の声優さんにそっとアピールして避けてもらったりするんですけど、私はそのアピールがうまくできなくて、あーーあぁぁ・・・・ああぁぁ・・・って言ってる間に終わってしまうことがよくあります。

JUGEM:
演技とは別のところでのご苦労があるんですね。これはもう大勢で作品を作り上げる声優っていうお仕事ならではのご苦労なんでしょうか。

そうなんです!演技自体は楽しいんですけど、違うところで苦労してますね(笑)。
でも、ゲームの音入れだと一転して、一人ぼっちで台本を淡々と読み続ける作業になってきますし、同じ声優のお仕事でも全然違いますね。アニメのアフレコと違って何かの絵を見てるわけではなく、自分の頭の中のイメージだけでセリフを読んでいくので、キャラクターによっては読んでる最中に放心状態になるときもあります(笑)。声優のお仕事は奥が深くて難しいです、何年やっても。

JUGEM:
もう一方のアーティストというお仕事は、どういう楽しさがありますか?

そうですね、歌を歌うことが昔から好きで、歌手になりたいという夢をずっと持っていたので、歌自体は、自分の中で仕事じゃないというか、仕事として割り切れないものがあります。そのときの自分自身と、ちゃんと向き合わないと作品作りができないというか、歌えないというか。歌の活動に関しては、今の自分と向き合う作業という感じですね。

JUGEM:
アーティストとしては、作詞もされていますよね?
作詞こそ、これぞ向き合う作業、という感じがしますが。

そうですね!去年2010年に発売した「Sing All Love」というアルバムの1曲を書かせていただきまして、そのあとリリースしたシングルでも「Freedom Dreamer」の歌詞を書かせてもらいました。
それまでは、まさか自分が作詞をする日が来るとは思ってもいなかったんですが、実際作詞をしてみると、素直に自分の気持ちを書けばよかったので、かえって言葉がいっぱい出すぎてしまって、選んだり削ったりしていくのが大変でした。作詞はこれからもずっとやっていきたいですね。

有希には本当に、「ありがとう」って思っているんです

JUGEM:
2010年の2月に劇場公開された「涼宮ハルヒの消失」では、テーマソング「優しい忘却」を歌うアーティストとして、また、長門有希役を演じる声優として、二つの顔で一つの作品に関わられていましたが、どういうお気持ちでしたか?

キャラクターソングというのはお芝居をすることと同じで、茅原実里が歌っているというよりはキャラクターが歌っているという感覚で歌うんですが、「優しい忘却」という曲は長門有希のキャラクターソングではなくて、茅原実里の曲なんです。「優しい忘却」は長門有希の気持ちを茅原実里が歌うという関係性がすごくおもしろかったです。
楽曲自体、すごく「涼宮ハルヒの消失」という作品の世界観に合わせて作られていて、最初メロディだけ聴いた時に、メロディラインが美しくって「歌詞はいらないんじゃないですか?」って言っちゃったぐらいです。歌詞に使われている言葉もとても切ないんですよね。

有希というキャラクターに出逢えたことでお仕事の幅も広がりましたし、本当に有希には感謝の気持ちでいっぱいで、まさか劇場版のテーマソングを歌うチャンスまでいただけるとは思ってもいなかったので、作品に対しても、有希に対しても「ありがとう」っていう気持ちを込めて歌いました。

実はひとりで劇場に観にいったんですよ。自分の歌が流れている最中はもうハラハラしっぱなしでした。劇場版ではアカペラで流れるから、余計に緊張してしまって。

JUGEM:
音入れ、歌入れが終わった段階でも、冷静には観られないものですか?

観れませんねー、全く!私自身、劇場版に声優として参加すること自体が初めてだったので、劇場で初めて自分のセリフを聴いたし、アカペラの歌声が流れるしで、ウワーーー!って、ちょっとしたパニック状態でした(笑)。でも、有希には本当に、「ありがとう」って思っているんです。

どうしてこんなに好きなんだろう?なれるものなら嫌いになりたいです

JUGEM:
アーティストに声優にと、お忙しくされている茅原さんですが、お仕事をするにあたって、モチベーションを上げる方法や、お仕事に欠かせないアイテムは何かありますか?

最近ルームランナーを買ったんですよ。去年かな?ルームランナーで歩いたり、小顔マッサージをしてる時はすごくリラックスできます。
あとは何といってもチョコレートですね!チョコレートはテンションを上げてくれます。どうしてこんなにチョコレートが好きなんだろう?なれるものなら嫌いになりたいです。いいよって言われたらたぶん、ずっと食べてます。

JUGEM:
茅原さんといえばチロルチョコのきなこもちが大好物なことで有名ですが、やっぱりきなこもちが一番ですか?

そうですね!基本はきなこもちのチロルチョコですね。

きなこもちのチロルチョコが発売された時、45個入りの一箱を一人で一気に全部食べちゃったことがあって・・・。 一度何かにハマると毎日同じものを食べ続けたり、ちょっとそういうところあるんです私。 このパンおいしい!と思ったら1週間ずっと食べ続けちゃったり、満足するまで食べ続けます。
チロルチョコきなこもち味

▲“minorhythm”2005.02.03のブログ記事より

JUGEM:
お料理をするのも好きだとお聞きしましたが。

楽しいですね、料理って。料理をしている時はハッピーになります!楽しくって、時間を忘れて作り続けちゃったり。買ってきた食材の賞味期限が切れる前に使い切れるように、賞味期限の早いものから選んで、そのときの材料で作っちゃいますね。 でもなかなか習慣づけるのって難しいですよね料理って。今まで全然続かなかったけど、大人だし料理できないとまずいかなって(笑)。

JUGEM:
得意料理は何ですか?

和食しか作らないんですけど、何だろう?かぼちゃの煮物、よく作るんですけど、人が食べて美味しいかどうかは自信がないなあ。あ!お味噌汁は美味しいですよ。でも毎日、味が違うんです!

JUGEM:
ブログにもたくさん食べ物が載っていますが、最近食べたものの中で一番美味しかったものは何ですか?

ブログに載せた中だと、ガトーショコラが美味しかったです!最近甘いもの控えてたのになあ。でも最高に美味しかったです。ブログに載せてないものだと、チーズリゾットが美味しかったー!リゾットってどうやって作るんでしょう?おうちで作れたらいいなって思いますけど、リゾットっておうちで作れるのかな?作れるかどうか、チャレンジしてみたいです。