本件は,誤認逮捕された人間が真犯人を庇っていたのであるから,通常の誤認逮捕事案に比べて酌むべき事情があったとは言えるが,それにしても一介の素人のウソを見抜けなかったとはお粗末のそしりを免れない。
宮城県警は,2023年7月,宮城県石巻市内で起きた事故で車を運転していなかった大阪市に住む男性を,過失運転傷害の疑い誤認逮捕していた。
この男性は,2023年7月,宮城県石巻市清水町1丁目の市道交差点で追突事故を起こし,男性運転手にけがをさせたとして,過失運転傷害の疑いで現行犯逮捕された。
しかし,翌日,石巻市に住む別の36歳の男性が,「自分が運転していた」と警察に出頭してきたことから,警察は誤認逮捕と認めて約37時間後に大阪の男性を釈放した。
2人は,仕事の先輩後輩の間柄で,大阪の男性は,逮捕当時,容疑を否認する一方で「知らない人が運転していた」などと事実と異なる説明をしていた。
その後の捜査において,大阪の男性は「世話になっている先輩なのでかばった」などと話したため,警察は,今年3月15日に大阪の男性を犯人隠避の疑いで,石巻の男性を過失運転傷害の疑いで,それぞれ検察庁に書類送検した(去年7月の事故で容疑否認の30歳男性を「誤認逮捕」 実際に車運転していた別の36歳男性を書類送検 宮城・石巻市 (msn.com) 2024年3月2日)。