今年13/14年は、世界的コーヒーチェーンの大量購入、サビ病などにより流通状況が例年とは異なっているようです。
コーヒー生豆の品質が例年と比べて大きく劣っています。特にスタンダードグレード(コマーシャルグレード)以下のコーヒー生豆に顕著なようです。
グァテマラ産スタンダードグレードのコーヒー生豆は、「SHB」グレードのみを取り扱っておりますが、昨年の終わりごろから品質低下が始まった感がありました。さらに、仕入れるたびに品質が下がっていく印象を持っています。
輸入されているすべてのグァテマラSHBコーヒー生豆を見たわけではないので、どこかで質のよいの生豆が入手できるのかもしれません。したがいまして、グァテマラSHBの全数についての評価ではございませんが、コーヒー生豆の流通事情を感がえますと、おそらく少なくとも日本に来ているSHBは同等のものだと考えられます。昨今のグァテマラの事情を加味すると、おそらくは世界的にグァテマラSHBの品質が良くない状態ではないと予想してます。
この「スタンダードグレード」や「コマーシャルグレード」というのはご存知の方はそれなりにコーヒー通です。
「標準品」と言われるこっともありますが、これは日本語にしただけですね・・・。
ときどき当社の基準、販売会社や焙煎事業者が付けている商品区分だと思われている方がいらっしゃいます。「スタンダードグレード」という等級は、輸出国でつけている等級ですので、コーヒー業界では「共通規格」となります。
さらにこの輸出国に基準は、国地域ごとに各地のコーヒー協会により等級分けされる仕組みです。日本で言えば農協による規格というイメージになると考えられます。グァテマラを例にみますと、アラビカ種のコーヒー生豆みで等級は以下の7つです。
SHB ストリクトハードビーン
HB ハードビーン
SH セミハードビーン
EPW エクストラプライムウオッシュド
PW プライムウオッシュド
EGW エクストラ・グッド・ウォッシュド
GW グッド・ウオッシュド
この7つの基準は、コーヒー生豆を収穫した標高で分けられています。標高が高いほど品質が良いコーヒーとされており、価格はSHBが最高値となります。
私が実物を見続けているのは「SHB」のみで、上記でふれました”今年の質の悪さ”はSHBについてです。
やや分かりにくいのですが、ここの「スタンダードグレード」の上位にプレミアムグレード、グルメコーヒー、スペシャルティコーヒーという区分があります。それぞれは厳密には異なるようなのですが、ここではスタンダードグレードの上位グレードということで定義しておきます。
この上位グレードは、やはり生産地で格付けしているのか?というとこれは異なりまして、プレミアムのついたコーヒー豆ということになります。品種の特定やトレーサビリティといった要素がプレミアム付けになっています。品評会を開催して入賞したコーヒー豆(COEなど)もあります。
グァテマラの場合、プレミアムグレードは地方や農園を特定して品種を明示しているものが主流です。現地での栽培からハンドピックまで高い品質管理が行われています。
現在のグァテマラ産は「スタンダードグレード」と「プレミアムグレード」は別のコーヒー生豆といえるほど差が大ききなっています。
JUGEMテーマ:コーヒーの生豆
]]>入賞したコーヒー生豆は、オークションで取引されます。1999年にブラジルで始まり、今年は10カ国で開催されます。
伝統的JUGEMテーマ:コーヒーの生豆生産国のインドネシア、エチオピアでは開催されていません。
コーヒー豆は、赤道周辺の地域が主要輸出地帯となっています。ほとんどの生産国は、有力な外貨獲得産業となっています。COEと通常コーヒー生豆は流通が異なるので、お国の事情が参加不参加に影響していると考えれます。
7月で参加地域の半分以上のオークションが終了しました。各国・地域の1位入賞となったコーヒー生豆の落札状況をみてみました。
サビ病被害の出ている中米のコーヒー生豆が対象でしたこと、商品市場でのコーヒー相場が高値圏でのオークションとなりました。ホンジュラスとコスタリカは高値でしたが、他の国は昨年よりも安価となりました。
2位以下のコーヒー生豆もみますと、最低落札殺価格が上昇しました。
1位のコーヒー生豆の落札者はあいかわらず日本の企業・団体が占めています。台湾と韓国の企業・団体も登場しました。この傾向は遡ること数年前の2010年から、下位入賞のコーヒー生豆の落札者に台湾、韓国の企業団体がでてきた流れの中にあると考えられます。さらに中国大陸の企業・団体も参加しておりますので、今後はアジア勢が上位を占めるようになると思われます。
COEとは?(Cup of Excellence)
その年に収穫されたコーヒーの中から最高品質のものに送られる賞で、中米・南米・アフリカ各国でコンテストが行われています。国内予選を勝ち抜き、国際審査会において世界各国の国際審査員より風味・品質に焦点をあて、ユニークで稀有なコーヒーとして評価されたわずかなコーヒーだけが称号と授与されたコーヒーが『カップ・オブ・エクセレンス-Cup of ExcellenceR』として世界に知れ渡ります。雑味がなく高品質のスペシャルティコーヒーだけが持つ特有の風味、口に含んだ量質感、心地よいアロマと活き活きとした酸味、甘い果物を思わすフレーバーを兼ね備えています。
コーヒー生豆は、生産国で等級をつけられていますが、消費者サイドで評価するという従来とは異なる立場で評価する仕組みとなります。
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