「堂」について語った前回から2週間以上が経過。いい加減もう書かないと、書こうとしていたこと自体を忘れそうだ。(ー"ー) だから今回は、「明滅」なんていう縁起が善いんだか悪いんだかよく判らない名前を、なぜつけたのか。
ブログのタイトルを付けるにあたり、初めのうちはもちろん「○○堂」の“○○”には縁起のよさげな2文字を入れるつもりだった。で、思いつくたびに代入しては念のため検索をかけて、よそ様とかぶっていないかチェック。寡聞な私の脳みそに思い浮かぶようなものは、当然すでに使われているものばかり。ブログやHPなどの仮想的なものに限らず、そりゃもう現実のお店の屋号としてどどーんと(書道具店・菓子舗が多い)。そんな作業を繰り返しながら、思い出したのが『カウボーイ・ビバップ』。
舞台は太陽系全域に人類が進出した時代。遠く離れた惑星間の交通・輸送を可能にするのが「位相差空間ゲート」と呼ばれる一種の超光速航法装置。出入り口がETCみたいな感じだったり、運営しているのが「ゲート公団」だったりと、ゲートは「宇宙の高速道路」感覚。通行料は安くはないが、決して特別な航法ではない、という位置づけ。
なぜゲート内は超光速で航行できるのかというSF考証的な説明が、「明滅」を引っ張り出してきた。作中の理論によれば、宇宙は短い周期で明滅しており、その明滅の隙をつけば光速を超えて進むことができるという。ゲートはそれを可能にする位相差空間(への出入り口)を保持しているのだ。(かなりうろ覚えなので、詳しくは公式サイト・ファンサイトなどでご確認ください)――この「明滅」っていう頼りなさが、印象に残っていた。次の瞬間に明滅が止まり、この身体も意識も含め、世界の全てがなくなる(始めから存在しなかったコトになる)のもあり得てしまうのではないか、という無常観。確率でしか語れない世界、シュレディンガーのネコに通じるものを感じた。作中では明滅が永遠に続くものなのか、それとも突然止まるかも知れない性質のものなのかについては言及していなかったと思う。でもとにかく、その一種寂しさを伴った印象が、10年経っても残っていたわけで。
そんな経緯でたどり着いた「明滅」。代入&検索の結果、見事に重複がないことも判明。晴れて我がブログの屋号は「明滅堂」と決まった。URL中の blinking store はその逐語訳。前半は「〜ment」「〜ance」などの、いかにも名詞らしい名詞を付けたかったのだが、動名詞しか見つからなかった。後半は「store」「shop」で迷った末「store」に。決めた後で「hall」「house」も当てはまることを知ってしくじったかと思った。が、後日英語に詳しい先輩に訊いてみたところ、「store」が最適らしいということで一安心。
『カウボーイ・ビバップ』は言わずと知れた名作。私も大のお気に入り。もう10年前の作品なんだなぁ。ブログを開くことになり、早い段階でこの作品に触れよう、と真っ先に思いついてはいた。でもお気に入りなだけに、この作品から(私の中で)枝分かれするネタは多く、まだ整理できないので書けずにいる。なので整理がついたらいずれ。
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