昭和40年代生れは小説をどう読む? | JUGEMテーマ
http://jugem.jp/theme/c216/16474/
自分の記憶力に不安を感じて、最近、読書の記録をしている。同じ世代は、どんな小説を読んで、どんな風に感じるのか、聴いてみたい。これから、読む本の参考にもしたいと思います。
ja
-
風の色。無音の香り。
http://shop-tyura.jugem.jp/?eid=132
『tyura』
今日は長文です。
今日は横浜在住の作家様について書きます。
彼はほぼ毎日web上で日記を公開しています。
最近はお疲れ様な日記が、目に付きますが、
ちょっぴり切なくて、あったかくて、お茶目で、悪魔的で、キュート♪な日記です。
(書いてるのは43歳のおっさんです。失礼)
そんな彼が、出した本は、HPでチェックできます。
一応リンクしておきます。→『自転車に乗っていこう』 『八日間』
著者 有城 佳音
イラスト 有城 見萌
**************************************
私が初めて読んだ彼の作品は、『雨のように、きこえる』でした。
タイトルの通り雨の様に聴こえました。
射すような冷たい雨。絹の様に繊細な雨。
アスファルトの熱を吸い込む雨。あたたく包む雨。
無音の雨の匂いが、体に纏わりつくような、そんな一冊でした。
そして、去年の12月『18のシーンからなるサディズム』を読みました。
こちらは、雨ではなく、「月の光」が射しこむ一冊です。
中でも、ショート「ふたりの少女」と
ショートショート「ブルーレット・テロ」は私のお気に入りです。
イラストもブラボー!でした。
この本はかなり高価なものですが、
彼の作品を読む上で、必要な気がします。(あくまでも個人的な意見です)
**************
上記の二冊の間には、かなり長い時間があります。
彼と彼の奥さん(以下、ふたり とします)はその間、
多すぎるほどの、険しく苦しい時間を過ごします。希望を持って。
それが、下記の二冊で見てとれます。
**************
今年誕生した本は、『自転車に乗っていこう』『八日間』の二冊。
自己紹介であり、感想文であり、彼自身だと思いました。
彼自身がさまざまな色の風の中にいたんだと感じました。
空気ではなく、風でした。
読んでいると、状況こそ違え、
「あぁ、わかる」と思うところが沢山ありました。
わかる。というのは、私の場合、
受け入れ、租借し、認め、理解し、納得に至る。
という、なんとも(他の方から見ると)面倒な確認作業です。
それは、かなりの時間がかかります。
往々にして、反応が鈍いか、または、適当に聞いて。流す。のどちらかです。
『雨の、、、』と『18の、、、』があって、あの時間を経て、
ふたりは、この新しい二冊をキラキラしたものに出来たんだと思います。
**************
私は、彼女のイラストが嫌いでした。(B&ぴもちゃんに限る)
本でも日記でも、なんかしっくりこんな、と思って見ることがよく有りました。
でも、今回『八日間』を読んで、それは違ったものに見えました。
彼の文章は、そのイラストの隣で、幸せそうに見えたし、
彼女のイラストは、彼の文章を生むところから、本にするまで、
編集するほどの力を持ってると感じました。
お互いの力を、相互に向上させているのが、わかります。
(冷静に分析する事かどうかは、あくまで個人趣味)
**************
ふたりの作ってきたこの四冊の本達は、彼ら自身の歩んできた時間だと感じます。
「運命」だの「魂」だの、そんな乙女ちっくな御伽噺ではなく、
もっと、人間臭い気がします。
それぞれがしっかり自分の暗い部分に向き合い、見定め、
お互いがお互いの力になって、しっかり掴んだ軌跡だと思います。
だからこそ、そこにふたりの「絆」を感じ、読者を惹きつけるのでしょうね。
是非、四冊を手に取って欲しいと思います。
きっと、自分自身がいる事に、気付きます。
私には、私がおるやん!って事に。まずは、そこからという事に。
小説にならんような毎日が、小説の断片を作るんかもしれん。
そして、血の繋がりがもたらす事が些細であること。
伴に、自己と戦う事が、屈強な家族を生んでいくこと。(それは仕事にも言えると思う)
水は、血よりも濃いものを生むんだ、と 心の奥深くから実感します。
とにかく、時間がかかる。読むという行為は、
本当に読もうと思うと、簡単ではないと思います。
そして、これからの本も、雑誌も楽しみになりました。
**************
ご本人(ふたり)はこのブログを読む事はないと思われますが、
あくまでも、私の感想です。
読書する人にしては、文章が稚拙!!
と怒りを感じた方は、
是非、笑い飛ばして、
そして、そっとしといて下さい(笑)
今日一日分を、今日終わらせることが、
私の日課です。
]]>
昭和40年代生れは小説をどう読む? | JUGEMテーマ
2010-10-13T12:36:38+09:00