どの業界にも,世間には知られていない独自の慣習というものがあるものだろう。
看護師業界には,「看護師は茶髪禁止,靴下は白に」という慣習があるらしい。
医療用品の開発・販売会社「クラシコ」が,20代〜50代の看護師の男女400人を対象に今年4月にインターネット調査した結果を「ふしぎなナース文化」としてまとめた。
看護師の職場環境の改善につなげようというのが調査の狙いで,「自身が働く病院で,疑問や不満に思っているルール・慣習」について,具体的な例を示し,あてはまるものを複数選択可で回答してもらった。
すると,「髪の毛を明るい色に染めてはいけない」を選んだのが160人で4割。
「靴下は白など特定の色でなければいけない」も4割近い153人に上った。
確かに,病院という場所なので,患者や医師にしてみたら,看護師には清潔感や目立たない色を求めるのかもしれない。」
「こうしたルール・慣習のせいで仕事に行きたくない・辞めたいなど労働意欲がそがれたことがあるか」という質問に対しては,「よく」(10・8%)「たまに」(28・8%)を合わせ,約4割が「ある」と答えた。
調査結果を受け,クラシコの担当者は「本当に残さなくてはいけないルールは看護師にその必要性を浸透させ,反対に変えてもいいルールは相談しながら少しずつ緩めていく。看護師がストレスを感じるルールを減らしていければ,今よりも働きやすい環境をつくれるのではないか」と提案している(https://www.asahi.com/articles/ASQBC61QVQB7UTIL00S.html 朝日新聞デジタル「4割が「労働意欲そがれた」 看護師の現場に残る「ふしぎな」ルール」2022年10月13日)。
ちなみに,私は個人的には茶髪は嫌いで,靴下の色はどうでもよいが,弁護士業界には髪の色についても靴下の色についても慣習はない。