『非対立の生きかた 一瞬でしあわせをつかむ成功法則』
本書は、以前このブログでもまさに「リードマネジメントの本」だ・・・と感動したことをご紹介した『新版 オーケストラ指揮法』の著者高木善之さんの著書です。(以前の記事はこちら)
前出の本で書かれていたことが、あまりにも選択理論的だったので他にも何か読みたいな…と思っていました。数多い著書の中から、本著の…
【つづきを読む】
本書は、以前このブログでもまさに「リードマネジメントの本」だ・・・と感動したことをご紹介した『新版 オーケストラ指揮法』の著者高木善之さんの著書です。(以前の記事はこちら)
前出の本で書かれていたことが、あまりにも選択理論的だったので他にも何か読みたいな…と思っていました。数多い著書の中から、本著のタイトルにある「非対立」という言葉がヒットして手に取ってみることにしました。
「非対立」というキーワードは
著者の高木さんが、学生時代に経験した平和運動に端を発しています。
翌日の新聞に
「死者3名。逮捕300名以上、重軽傷300名以上・・・」
大きなショックを受けた。
なぜ平和運動で死者が出るのか。
なぜ『非暴力』で血が流れるのか。
何かが間違っている。
〈中略〉
心の中の怒りや正義感は、『対立』という名の暴力なのだ。
『非暴力』であっても『対立』がある限り、相手には暴力なのだ。
シュプレヒコールさえ、デモ行進さえ、暴力なんだ。
『対立』をやめない限り、相手には『非暴力』にはならない。
「私は正しい!あの人が間違っている!」
この「自分が正しい」という自己判断の基準に照らすことによって
私たちは怒り、人を裁き、相手を思いどおりにしようとする。
そして、もちろん「人は思いどおりにならない」わけで、
その結果、悩み、対立し、争いが起こるのだと著者は述べています。
ここまで読むと、まるで「人はなぜ外的コントロールを使いたくなるのか?」を説かれているような気になってきます。著者は、なぜ私たちは腹を立てたり、怒りを感じたりするのかの答えとして、「すべての原因はモノサシ」だと、この自己判断から作られた思考の枠に警鐘を鳴らしています。
本著では、このモノサシの種類について多くのものが挙げられていました。
いい/悪い
きれい/きたない
ねばならない
甘い/甘ったるい
おいしい/まずい
説教/助言
生意気と頼もしい
臆病と慎重
無鉄砲と大胆
親切とおせっかい
どのモノサシも、思い込みや主観的な印象であったり、
見方を変えることによって、表現を変えることのできるものばかり…。つまり、自分が変えられる(選んでいる)価値観 によって私たちは怒ったり、人を裁いたり、悩んだりしているということです。
よって著者は、「モノサシは絶対ではない」と言います。
そもそも、自然界にはモノサシなどない。比較も競争もない。
自然界唯一のモノサシは、自然か不自然かということだけだと…
また、私が特に深く感じたのは
自然界には、好きも嫌いもありません。
お腹がすいていると好き嫌いなんて言っていられませんから。
「好き嫌い」は飽食の国に多く、貧しい国にはありません。
「好き嫌い」は豊かな国、豊かな人のぜいたくなモノサシなのです。という箇所。自分の意志や好みによって「選べる」ということは、
私たちの豊かさの象徴なのかもしれません。
食べ物だけでなく、仕事や住むところや学ぶことすらも…
著者はこのようなモノサシを外して、自分の頭で考えることを勧めています。
そうすることで、怒りや悩みから解放された「非対立」の生き方が出来ると述べています。
「非対立」に関する興味深いエピソードの一つとして、第四章の中に、1989年に開かれたモントリオール議定書会議の後、著者の以前の勤め先であった大手電気メーカーM社においてフロンの使用を中止するか否かを、社長が決断するに至った著者とのやりとりの経緯が書かれています。
フロン削減を提唱したモントリオール議定書にサインしなかったのは日本だけ。しかもそれは自社を含む業界の圧力から…。環境問題を重要に考えていた著者は「非対立」「非対立」と常に心の中でつぶやきながら社長との貴重かつ難しい交渉の場に臨まれていたそうです。
そして、その結果、社長はM社のフロン全廃という英断に至ったと・・・
新聞にも大きく取り上げられた「歴史が動いた!」瞬間のことが目に浮かぶように書かれていますので、ご興味のある方はぜひお読みください。『非対立』について著者が強調されている点は・「自分が正しい」「相手が間違っている」という正義感や怒りは『対立』である・自分の中に『対立』があれば、何ごともうまくいかない・『非対立』は『非暴力』であるだけではなく、心の中の『対立』を捨てること・『非対立』は我慢や遠慮のような消極的なものではなく、 積極的に手を差し伸べ、協力に和平を推進し、平和を実現して行くことである・『非対立』を理解し実践できる人が、まず自分の周りを変え、世界を変えていく・『非対立』が広がれば、平和が実現する・争いは『対立』から生まれ、平和は『非対立』から生まれる
『非対立』は、選択理論の実践にも通じる重要な要素だと思います。 いまグラッサー博士が最も力を入れて唱えている「メンタルヘルス」にも
繋がっているなと感じました。♪講演会情報 著者の高木善之さんの講演会(無料)が3/7に静岡市にて行われます。 詳しくはこちらをご覧下さい。【静岡いのちの電話10周年記念 市民公開講演会「幸せな生き方発見」】