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編集者/フォトグラファー 米原康正 インタービュー

Vol.1 編集者/フォトグラファー 米原康正 インタービュー

「アウフォト」「egg」「Smart Girl」を手がける編集者であり、エロくてかわいい写真で男子も女子も悶絶させる敏腕フォトグラファー。若者のリアルな姿を映し、彼らの心をとらえつづける米原康正が考える「表現すること」とは?

ブログ8本を書きわけるカリスマブロガー!

写真家米原康正のもうひとつの顔

JUGEMスタッフ - 米原さんは写真家、編集者として活躍されていますが、一方で日本・アメリカ・香港で合計8つものブログを書いている生粋のブロガーだと聞いて大変驚きました。そんなにたくさんのブログで、いつもどんなことを書いているんですか?

米原康正 - 何が発売になりますよといったお知らせももちろんあるんだけど、基本的には、そういうことよりも、この日こういうことが起こりましたとか、その時どう思いましたとかを書くようにしてる。特に外国のブログでは、自分の身の回りで起こったことをリアルに書いてるから日本紹介みたいになってて、各ブログでランキング一位になることも。日本ではブログっていうと日記みたいな内容のものが多いけど、その中でもその人の意思や考え方がわかるものがやっぱり面白いよね。


ジャパニーズカルチャーを世界に発信

日本に住んでいるからこそ日本文化を追い続ける

JUGEMスタッフ - 海外で「ジャパニーズカルチャー」の発信者としてご活躍されてる米原さんと増田さん。あえて日本文化を追い続ける理由は?

米原康正 - 日本の文化を追ってるのは、日本に住んでるから。当たり前のことだよね。海外にいたら海外の文化でもいいけど、なんで、日本にいるのに海外の情報に一喜一憂しなきゃいけないんだろうって思う。たとえば外国人にあこがれたとしても、そのまま外国人にはなろうとしないで自分と外国人の違うところをきちんと見て、自分に合ったものを選んでいかないと。

増田セバスチャン - 海外に行くと「フロム東京」っていうだけでモテモテ。むしろどうしてみんなそこを卑下するんだろうって思うよね。

米原康正 - 今回、H.U.G.の舞台になってる原宿の表参道は、ニューヨークの五番街の街並みに似てるって言われることもあるけど、実際の五番街の雰囲気はやっぱり全然ちがってさ。日本人てただ漠然と「イメージ」を追っかけるんだよね。ほんとはよく知らないのに。実際ルイ・ヴィトンをいつも買ってるような人が表参道に来てもきっとちっとも面白くないもの。街ってそこで生活してる人とか、生きてる人が表立ってくれないと面白くないよね。でも僕らのように「文化を作る」っていうことを考えていると、原宿はすごく違うものになってきたように見える。生活感がなくて、観光客が遊びに来て見て周るっていう以外に意味のない場所になってる。もしかしたら今の原宿は、ただ消費するだけの場所になってきてるのかもしれないね。

増田セバスチャン - 原宿はどんどん地価が上がってて、このままだと若い人は原宿でお店を出せなくなってしまう。若い感覚がどんどん外に出ていっちゃったら、この先どうなるんだろうって思うよね。


若者は原石

ありのままを伝える編集者

JUGEMスタッフ - eggを初めて見た高校時代、同じ女子高生の日常がそのまま切り取られていてすごく共感できたんですが、大人になってこの雑誌を見るとこれをオトナが作ってるんだ、ということにびっくりしますよね。

米原康正 - その人の考え方とか生き方のありのままを、どうやったら雑誌で伝えることができるんだろうってことを考えてやってきたし、これからも意識し続けたいことでもあるんだよね。大人は雑誌やテレビで勝手に子供のイメージを作り上げてしまうから。eggをつくった時代は、まだ平気で三つ編み・ハイソックスが女子高生だってマスコミは言ってた。今でも女子高生っていうと、ヤマンバみたいなのを出してきたりするし。それに対抗したかったんだよね。おれは子供はみんな原石だと思ってて。でも、大人がつくったイメージに合わせて変身していってしまって、原石をどう生かしたらいいのかわからないまま大人になっていく。自分自身で考えて変わっていくなら問題ないんだけど……。なぜそうなっちゃうかっていうと、原石を大人が誰も評価してくれないからだと思う。でも大人はその事実にすら気付いてない。「日本」っていう単位で考えても、それはすごく不幸なことだと思うんだよね。だからそれをわかってる大人がきちんと土台をつくってあげないとね。


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