アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の長門有希役など、数々の作品で声優として活躍されている茅原実里さん。2004年からブログを毎日書き続け、そのエントリー数はなんと2000件超! 今回は2011年2月9日にニューシングル「Defection」「KEY FOR LIFE」をリリースする茅原実里さんに、自身初のシングル2作同時リリースにちなんで前後編2回のロングインタビューを敢行!前編は、新曲制作秘話やライブへの思いなど、アーティスト茅原実里の魅力をお届けします!
JUGEM:
まずは、初の2枚同時リリース、おめでとうございます!2作が全く異なる雰囲気の楽曲ということで、ファンの方はかなり楽しめそうですね。
いつも新しいことにチャレンジしていこうという中で生まれたリリースでした。2010年は茅原実里チームの目標だった日本武道館公演を果たすことができたので、「2011年からまた茅原実里の新しいショーが始まるぞ!」という気持ちで、2011年最初のシングルは初のシングル2枚同時リリースになりました。自分では2枚同時発売だからこそ作れた作品だなと思っていて、2枚同時に出していなかったらたぶん、どちらもここまで振りきれてなかったです。
JUGEM:
それでは早速ですが、それぞれの作品についてご自身でレビューしていただけますか?
「Defection」は、スタイリッシュサイドというコンセプトでかっこいいクールな曲を集めていて、もう一方の「KEY FOR LIFE」はすごくハッピーな、聞くだけで笑顔になるような曲ばかりを集めた1枚になっております。
「Defection」は、私の憧れである奥井雅美さんに作詞していただいたということがとにかくすごくうれしいですね。奥井さんに作詞していただけるってことが決まったとき、ちょっと前だったらたぶん、おそれおおすぎて「奥井さんの書いてくださった歌詞の曲なんて歌えません!」って言ってしまってたかもしれないですけど、今回はもう「ぜひともお願いします!」という感じでしたね。
作曲の菊田大介さんにはこれまでもたくさんの曲を作っていただいているので、茅原実里ワールド全開でありつつも、今まで積み重ねてきたいろいろなスパイスをちりばめつつ、茅原実里の新しい一面を見せられる楽曲を作ってくださったなと思いました。
初めて楽曲を聴いた時は、なんてかっこいい曲なんだろう、なんて速いんだろう、ちゃんと歌えるんだろうかって思いましたけど(笑)。レコーディングのときは、いっぱい詰まってる言葉をちゃんと届けたくて、滑舌をすごく意識しましたし、その中でもパワフルさを出したかったので苦労しましたね。大変でした。大変なことになってます(笑)。
JUGEM:
まさに黄金タッグといった豪華な制作陣ですよね。作詞の段階から奥井さんに詞のイメージなどを伝えられましたか?
そうですね。音楽活動を今まで続けてきて、架空の世界の物語を歌うことももちろん楽しいんですけど、最近は自分がいま抱いている感情や、リアルな自分を伝えたくなってきていて、イメージというよりは奥井さんにはその時の私の状況とか思ってることを、それはもう一生懸命に伝えました。毎日生活している中で、常に葛藤はつきもので、みんなにもあると思うんです。いろんな壁を打ち砕いて前に進んでいかなくちゃいけない、前に進まなければ、って私と同じように葛藤している人の背中を押してあげられるような曲にしたいと奥井さんに伝えました。
JUGEM:
そこから一転して、「KEY FOR LIFE」はハッピー全開!といったイメージですね。
2枚のうち、先に「Defection」が決まって、これと対照的なものにしていこうと「KEY FOR LIFE」になったんですけども、初めて聴いた時は、なんてキラキラしてる楽曲なんだろうって思いました。ライブで歌った時にみんなが笑顔になるだろうなあ、私自身も笑顔になっちゃうだろうなあって。歌詞もすごくやさしい言葉が並べられていて、最初に見せていただいた時に、「ほぉぉーーー」と思ったんですよ。ところが優しい中に、ものすごい強さも秘めている歌詞だなって。
作詞を担当してくださった、こだまさおりさんにも長い間お世話になっているんですけど、こだまさんから、シャイな女の子が自分の殻を打ち破って一歩一歩前に進んでいく、そういうイメージで書いたというお話を伺いました。これから春になって、新しいところに向かっていくみんなが「よし!がんばろう!」って気持ちになってもらえる曲じゃないかなと思います。
JUGEM:
ここまで2作のイメージが違いすぎると、頭の切り替えが難しかったのでは?
両極端なことをやっているから私自身はすごくおもしろくて、「かっこいい自分と女の子らしい自分を、思いっきり出しちゃおう!思いっきり差をつけてやる!」って燃えてました。実際にやってみるとシングルを一度に2枚作るのは、アルバムを1枚作る以上のエネルギーが必要で、エネルギーはすごく使いましたが、すごく楽しかったし、同時になんて贅沢なことをしているんだろうって思いましたね。
JUGEM:
PVが発売前にYouTubeなどで公開されていましたが、双方全く違うイメージに仕上がっています。PVのみどころはどこでしょうか。
やっぱり2つの作品のビジュアルのギャップを、楽しんでいただきたいですね。PVを見てもらって、みんなが新しいみのりんだ!って喜んでくれたのを見て、よかったー!って安心しました。「KEY FOR LIFE」のモフモフのヘアスタイル、ここまで大胆なヘアスタイルも初めてだったし、モフモフが受け入れてもらえなかったらどうしようってちょっと不安だったんです(笑)。でも2枚あるからいいか!って思い切れました。
JUGEM:
でも「KEY FOR LIFE」のPVは、女の子がすごく大好きな世界観ですよね。
ぜひ女の子に楽しんでもらいたいですね!私自身あそこまでカラフルな作品も初めてだったので。実は「KEY FOR LIFE」を担当してくださったスタイリストさんが、偶然、デビューアルバムの「HEROINE」でお世話になったスタイリストさんだったんです。もうデビュー当時のいろんなことを思い出しました。めぐりめぐってまたこうして会えたことがうれしいなって思いましたね。
JUGEM:
「KEY FOR LIFE」のPVは1月に湯河原で撮影されたとブログに書かれていましたが、ご苦労などはありましたが?
撮影自体はすごく楽しかったんですけど、衣装が薄手のものだったのでとっても寒かったんです。ホッカイロをにぎりしめながらがんばりました。あんまり寒かったから、撮影が終わったあと、ひとりで温泉に入っちゃいました。