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反逆の詩魂ー日本近代詩人論ー(六)寺山修司(下)  川喜田八潮 著

★川喜田八潮 公式ホームページはこちら        5    寺山修司の『田園に死す』の表現世界の中に、私たちは、高度成長末期以降の〈近代化の最終局面〉によってもたらされた(私たちの現在の消費資本主義の時空へとつながる)産業社会の病と対峙するための、二つの切実なこだわりの場所を見出すことができる。  ひとつは、存在の〈闇〉への深いまなざしの欠落したところに、真の〈主体〉=私というものはなく、真の〈私〉なくして、生ける〈生活〉という充実した物語的実体もまた、成立不能となるの...

星辰 Sei-shin | 2022.11.01 Tue 18:51

反逆の詩魂ー日本近代詩人論ー(五)谷川雁(下)  川喜田八潮 著

★川喜田八潮 公式ホームページはこちら        5   《地獄につづく まっしろな道/狂気と静寂の最大の範疇をつらぬいて/光もなく影もなく/おいつめられた時間の遺跡は/きらめきのぼる/それはゆるやかに深淵にめぐられた/石胎の台/その上にかれは立ち/皇帝のようにオリオンを呼んだ》《仄あかい死の松明にてらされた/村よ 寡婦たちよ/識られざる命の水を汲んで/おれの頂きのかすかな懊悩をさませ/孤独と恥辱と二つの光に曲げられた肉の/かがやく渇きを去れ/まだ何ひとつ始まらぬうちに》...

星辰 Sei-shin | 2022.11.01 Tue 18:45

反逆の詩魂ー日本近代詩人論ー(五)谷川雁(上)  川喜田八潮 著

★川喜田八潮 公式ホームページはこちら      五 谷川雁        1    谷川雁について語ることは気が重い。  大正生まれで、終戦時に二十代初めという点で、吉本隆明と同世代の文学者といってよいが、私にとっては、吉本よりはるかに論じにくい詩人だ。  この詩人について語ろうとすると、まず、一九四〇年代後半〜五〇年代という、人々が飢えと極貧に苛まれたあてどのない終戦直後の混乱期から、ドッジ・ラインによる強引なデフレ政策と特需景気による独占資本の復活を経て、米...

星辰 Sei-shin | 2022.10.21 Fri 17:31

反逆の詩魂ー日本近代詩人論ー(四)吉本隆明  川喜田八潮 著

★川喜田八潮 公式ホームページはこちら     四 吉本隆明        1   《暗い火影にあつまつて貧しい物語をした/ひとはおき忘れ歳月はおき忘れ/ちろちろ燃える火のみが/彼をまもり彼を老ひさせた//彼は夜の人界に付火しては/あの星宿のしたでもろもろの情慾の門を守つた》(「夜番」)   《夢は視なかつた/働き食ひ酒を含み 酔へば日々はみな照れくさかつた/すべて生きものは機械……/ただ時々の不協和が妖しい糸を曳いて彼をときめかした/未来は架空...

星辰 Sei-shin | 2022.10.21 Fri 17:29

反逆の詩魂ー日本近代詩人論ー(一)萩原朔太郎  川喜田八潮 著

★川喜田八潮 公式ホームページはこちら   *この評論は、2002年から2005年にかけて、雑誌「道標」に連載されたものである。当時、この雑誌の編集責任を担当されていた評論家の渡辺京二氏より、寄稿・連載を依頼されたことが機縁となった。  戦前・戦後の六人の優れた詩人たち(萩原朔太郎・金子光晴・中原中也・吉本隆明・谷川雁・寺山修司)の作品論を通して、日本近代精神史の深層を辿ろうとする試みであった。自分にとっては、とてもスリリングな仕事で、また誰にも気がねすることなく、伸びのびと論じさせて...

星辰 Sei-shin | 2022.10.21 Fri 17:19

北原白秋『桐の花』を読む55 川喜田晶子

犬が啼き居り乾草のなかにやはらかく首突き入れて犬が啼き居り 『桐の花』    もう一度、犬が乾草のなかに首を突き入れて甘く啼くように、もう一度、以前の世界のやわらかさに身をゆだねることが出来るならば。  だがそれがかなわぬことの脱力感が、「犬が啼き居り」の字余りと気のぬけたリフレインに滲んでいる。  犬の仕草への羨望によって露わになるのは、白秋にとって監獄体験以前の世界との関わりの本質に、退嬰的なものがひそんでいたことである。  ただ、彼が退行してゆく場所そのものが、世界が他...

星辰 Sei-shin | 2021.09.28 Tue 18:34

北原白秋『桐の花』を読む52 川喜田晶子

かなしければ昼と夜とのけぢめなしくつわ蟲鳴く蜩の鳴く 『桐の花』   『桐の花』中、監獄体験を歌った「哀傷篇」から後では、それまでの素直で躍動的なリズム感が消えている。  言葉の紡ぎ出し方に粘り強さがなく、俳句的な〈切れ〉も詩的な跳躍力を高めず、リフレインも気がぬけたようでどこか散文的である。 「昼と夜とのけぢめなし」という状態は、世界と作者との「けじめ」の無い状態に由来するものだろう。  世界と己れとの「けじめ」が強烈だったからこそ、異和の感覚を美へと再構築するエネルギーも...

星辰 Sei-shin | 2021.09.25 Sat 11:07

北原白秋『桐の花』を読む㊽ 川喜田晶子

君と見て一期の別れする時もダリヤは紅しダリヤは紅し 『桐の花』    ダリヤの花には、日本的な感受性をかき乱す不安定な自己主張の強さがある。  お前たちとは無縁の世界で生まれた花だと云わんばかりのその姿かたちは、短歌の中に詠み込まれればやはりむせかえるような肉感性を帯びて不安をかたどる。 「一期の別れ」の刹那においても、ダリヤは肉食的な紅を主張し、世界の存在のかたちを象徴するかのよう。  そのような世界との距離が、逃れようの無い切迫感で作者を追い詰めているさまが、下の句のリフ...

星辰 Sei-shin | 2021.09.20 Mon 12:18

北原白秋『桐の花』を読む㊵ 川喜田晶子

やはらかに赤き毛糸をたぐるとき夕とどろきの遠くきこゆる 『桐の花』    ほとんど完璧なまでの流麗な短歌的韻律の中で、「赤き毛糸」をたぐる行為の特異さが際立つ。  あまりにも女性的で日常的な行為に、作者がそのむすぼれた思いを解きほぐそうとするかのようにのめり込む様が不安をそそる。しかも毛糸をたぐれば遠くから夕とどろきを招き寄せてしまうところも呪的で、「赤き毛糸」に賭けられた一首の重みがやわらかな激しさで読者を撃つ。  詞書に、「思ひ出の赤き毛絲よ、夕暮の薄らあかりにただたぐれ、...

星辰 Sei-shin | 2021.09.09 Thu 17:24

北原白秋『桐の花』を読む㊴ 川喜田晶子

温かに洋傘の尖もてうち散らす毛莨こそ春はかなしき 『桐の花』    毛莨(きんぽうげ)の黄色い花のあたたかな解放感が、作者の鬱屈と交じり合うとき、きれいな毒でもまき散らしているような不穏な春のかなしさに変容する。  作者の「洋傘(かさ)の尖(さき)」に触れるものはみな毒となり、きんぽうげの花もまた毒となってうち散らされて、人は誰も毒に触れたことさえ知らぬうちに、世界はかなしき春が支配する。  そのような魔術として文学を飼っている男の不幸が滲む。   JUGEMテーマ:批評

星辰 Sei-shin | 2021.09.08 Wed 13:00

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