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「奇譚ルーム」はやみねかおる

●本日の読書・「奇譚ルーム」はやみねかおる／朝日新聞出版　はやみねかおるにハズレなし（ってわたしが勝手に言ってる）。中学生の子どもが「これ面白かったよ！」と勧めてくれたので読みました。広義の密室ものミステリーです。　ミステリ好きの主人公はある日、自室の壁に貼られている「奇譚ルーム」への招待パスコードを見つけます。インターネット上の仮想空間「ルーム」にログインした主人公は、同じように誰とも知らぬ者から招待された９人のメンバーと会います。といっても仮想空間なのでそれぞれの招待客は...

書評・三八堂 | 2021.05.04 Tue 14:38

血も涙もある　／　山田詠美

JUGEMテーマ：小説全般　●　血も涙もある／山田詠美（新潮社）　●　個人的な評価　☆☆☆☆ 有名料理研究家の妻と、その10歳年下のイラストレーターで「魅力的」な夫。ある日、妻の助手である一人の女が、夫の恋人となる。はじめは、微妙なバランスを保っていた３人の関係は、ユーモラスに残酷に、その味わいを変えていく。「妻」「夫」「恋人」と異なる視点から語られる、意外なその後味とは―― （感想）妻・夫・夫の恋人...

隣り近所のココロ・読書編 | 2021.04.30 Fri 11:16

【再読】恋愛中毒　／　山本文緒

JUGEMテーマ：小説全般　●　恋愛中毒　／　山本文緒（角川文庫）　●　個人的な評価　☆☆☆☆ もう神様にお願いするのはやめよう。 ―どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。哀しい祈りを貫きとおそうとする水無月。彼女の堅く閉ざされた心に、小説家創路は強引に踏み込んできた。人を愛することがなければこれほど苦しむ事もなかったのに。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしば...

隣り近所のココロ・読書編 | 2021.04.27 Tue 15:03

小説　『穏やか貴族の休暇のすすめ。』

JUGEMテーマ：小説全般穏やか貴族の休暇のすすめ。 [ 岬 ] 今日、担当した大きな会議が終了しました。ウエの意向で、1時間から30分の内容に変更されました。こんなご時世です。とにかく、1分でも1秒でも短縮短縮…という結果です。おかげで、辿りつくまでに…それこそ開始時刻ギリギリまであっちこっちに方向性がぶれ、胃が痛くてたまりませんで...

Make my day～家事、子育て、お仕事に大奮闘！！～ | 2021.04.26 Mon 12:58

「むらさきのスカートの女」今村夏子

●本日の読書・「むらさきのスカートの女」今村夏子／朝日新聞出版　第161回芥川賞受賞作。わたしの手元の本の帯は「芥川賞候補作」になっており、今となっては珍しいのではないでしょうか。主人公の女性は自分の近所に住む「むらさきのスカートの女」と呼ばれる得体の知れない女に偏執的な興味を持っており、むらさきのスカートの女を日々観察し、ストーキングしています。むらさきのスカートの女はほとんど無職でたまに期間工として働き、現れる時は決まって商店街のパン屋でクリームパンを買って公園のベンチの決まっ...

書評・三八堂 | 2021.04.25 Sun 16:31

久しぶりに長編を書き終えてみて

JUGEMテーマ：小説全般今年の2月14日に起稿し、原稿用紙400枚分の官能小説を 4月10日に書き終えた。二か月ちょっとと期間が長くて途中で挫けそうにもなったけれど、書き終えた今考えると随分と語彙が貧困なことに気付いた。話の展開には自信があるのだけれど、ボキャブラリーが貧困だと明らかにマイナスに評価されると思う。原稿を書き終えてから一週間ほど寝かせて、明日から校正や校閲、そして推敲を進めるつもりだけれど、また時間が掛かりそうだ。 ...

酒と煙草と小説とギター　高槻弘壱 | 2021.04.16 Fri 17:28

【再読】群青の夜の羽毛布　／　山本文緒

JUGEMテーマ：小説全般　●　群青の夜の羽毛布　／　山本文緒（幻冬舎・角川・・・文庫版はいろんな出版社から出てるようです）　●　個人的な評価　☆☆☆☆ 丘の上の家でひっそり暮らす不思議な女性・さとるに惹かれていく大学生の鉄男。しかし次第に、母親に怯え、他人とうまくつきあえない不安定な彼女の姿に疑問を募らせていく。母娘三人の憎悪が噴出するときに見えてくる、戦慄の情景とは―。恋愛の先にある家族の濃い闇を描いて、読者の熱狂的支持を受け続ける傑作長編小説...

隣り近所のココロ・読書編 | 2021.04.07 Wed 10:29

書き掛けの長編の官能小説

JUGEMテーマ：小説全般 2月14日からコンクールに応募するつもりの長編の官能小説を書いています。手帳を見ると、実は今日が脱稿予定でした。〆切は5月末なので、実際、十分に間に合うのですが今現在の脱稿予定は4月の上旬です。実に当初の予定から二週間も遅れてしまいました。原稿は既に半分以上書き終えていて、いずれにしても予定の原稿用紙四百枚分は書き終わるのですが、今回のスケジュール管理を今後に役立てられたらと思います。何故...

酒と煙草と小説とギター　高槻弘壱 | 2021.03.24 Wed 20:29

「推し、燃ゆ」宇佐美りん

●本日の読書・「推し、燃ゆ」宇佐見りん／河出書房新社 2020年度下半期の芥川龍之介賞受賞作です。面白かった。タイトルがいい。中身の文章もいい。鮮烈で新鮮。わたしの配偶者の持論に「能力値一定説」というのがあって、これは人間の持つ能力パラメータの合計値は大体同じで、ある一定の能力に極端に秀でている場合それ以外の項目がマイナスになるという、まあ思いっきり雑な説です。例えばパラメータ図が円に近い形でバランスが取れている人は何でもそこそこ器用にこなすけど、将棋が異常に強い人は全パラメータを将...

書評・三八堂 | 2021.03.23 Tue 00:22