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それが誰なのかアルフレッドはすぐに見当が付いた。 というのも、彼に気軽に土産などを買ってくる人物、そして仮にも王子であるジェイを橋渡し役に使って贈り物を寄越す者など、そもそも一人しかいないのだ。 「マルタン……今度はいったいどこの国へ行ってきたのかな」 アルフレッドは箱を受け取って上から、そして横から包みを眺めやる。 箔押しされた国章に、ほう、と小さく声を漏らした。 「とても良い国だったから、今度はぜひ三人で骨休めでもどうだと言...
落とし場。 | 2017.04.30 Sun 00:11
そのまま流されてカウンター席に腰を下ろしてしまうと、逃がさないと言わんばかりにすかさず彼の前にグラスが出てきた。 観念したようにアルフレッドが小さく嘆息して少しだけそれを持ちあげ、ジェイも自分のグラスを合わせる。 高く涼やかな音が短く耳を打った。 注がれているのはここに来れば必ず飲んでいる馴染みの酒で、一口、二口と喉を通すたびにすっと体中に染み渡るようだ。 「今年の実りはどうだい」 ジェイはグラスを見つめてゆらゆらと揺らしながら、まるで独り言を呟くかの...
落とし場。 | 2017.04.29 Sat 10:31
ラストです! しつこいのですが、このまま”ギイ編”に続いて、シリーズ終了です。 もう暫く、お付き合い下さると、嬉しいです♪
BL and アジアドラマ日和 | 2017.04.29 Sat 10:07
ふぅ〜、長くなってしまいましたが、次回でラストです。 ちょっと、…飽きちゃいましたよね?(笑)
BL and アジアドラマ日和 | 2017.04.29 Sat 00:04
輝かしいシャンデリアや楽団の奏でる彩り豊かな音楽、盛装した人々の明色を孕んだ声音とはほど遠い。 人や物の輪郭を曖昧にぼかすほの明るい程度の薄暗さ、小さく鳴る食器の音となぜか不思議と懐かしさを感じさせるような音楽が遠く微かに耳を撫で、時折控えめな笑い声がまばらな客のあいだから漏れ聞こえる。 さざ波のような雑音はいつだってそっと彼の胸を落ち着かせた。 通い慣れたその店は居心地が良すぎて、何とはなしに足を運んでしまう。 理由などなくてもふらりと出向いてしまうのだ。 そうしていつ...
落とし場。 | 2017.04.26 Wed 21:31
おまけ話にも関わらず、意外と、お話が長くなってしまいまして(苦笑) 後、4話ほど、お付き合い下さると、嬉しいです♪
BL and アジアドラマ日和 | 2017.04.24 Mon 18:54
「来てもらっておいて見送りも出来なくて悪いな」 「それは良いけど……来たいって言ったのは俺だし。でも何か急がないといけないことでもあったの?」 クレトが心配そうに眉を寄せると、いや、とリカが左右に首を振る。 耳の飾りがしゃらりと音を立てた。 「別に何も。けど九曜に繋がるムーンロードがもう現れてるって言うから早めに出発することにした。公務の前に個人的に街を見てまわる」 衣服に、酒に、街並みも、と指を折りながら目を細めるリカは、まだ...
落とし場。 | 2017.04.22 Sat 00:03
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