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記念すべき座頭市第一作。大映。三隅研次監督。モノクロ。 勝新と言うとなにやら猥雑で混沌とした映画、と言うイメージがあるのだが、この時点ではなんともまあ、端正な映画。 盲目であることを利用した博打の勝ち方、敵方の用心棒との心の交流、など、後に見られるパターンが既に出てきているのだが、全体として非常にスッキリ出来ている。 だが、奥深い。 この映画で市の心は、一宿一飯の恩義のある親分への義理、心が通じた浪人への友情、出入りへの恐怖、差別への怒り、世話係のチンピラの妹への慕情、などで千々...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 16:09
キル・ビル Vol.2 (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第2弾) [DVD] 1は1だけでは成立しないが、2は2だけでも成立する感じ。 まとめて撮ったあと、キチガイ部分だけを取り出して1にしたのかも知れない。コレでも充分キチガイなんだろうけど、1のあとだとなんかマトモな映画に感じる。かなり無茶に無茶を重ねてはいるんだけど。 ラストの対決とか、なんか普通のヒトが撮った映画みたい。 相変わらず、発想の凄いところは凄い。 ブライドが○○○○になっちゃう直後の描写...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 16:05
ロード・オブ・ザ・リング / 王の帰還 スペシャル・プライス版 [Blu-ray] まあ、観たんだけどさ。オレ、このシリーズ、全然ダメなの。実を言うと、高校生くらいの時、原作読んだ時点でダメだった。オレ、全然納得いかないんだよね、このハナシ。オマイらは一体全体なにをやっておるのか、と。 西遊記ってあるじゃない?西遊記で孫悟空は盛んに言う訳。 「天竺なんて金斗雲でひとっ飛びだよ。オレがちょっと行ってお経なんて取ってくるよ」 と。 その度に三蔵法師は言う訳...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 16:01
なんかシナリオスクールとかで、 「リングのビデオテープを別のものに置き換えろ」 とか言って出された課題に答えたレポートみたいな脚本。 前半、謎をバラ撒いてるあたりで時制とか主人公の妄想と現実とかが混乱しまくり。 (主人公が車に見知らぬヒトを乗せちゃうショットがないのは、絶対失敗。撮ったけどカットしちゃったのかしら) どうなる事かとハラハラさせるが、謎の解明部分になると、持ち直してくる。 持ち直してくるのはいいんだが、どんどんフッツーの因縁話になってくる。 この映画の最大の脅威であ...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:56
今、リドリー・スコットくらい商業的な成功と作家性を両立させている映画監督はいない。 リドリー・スコットの映画はデヴュー作の「デュエリスト」以来、ずっと同じハナシだ。 「異界に取り込まれてそこから逃げ出そうとするヒトのハナシ」 コレばっかり。 もう、「エイリアン」も「ブレードランナー」も「レジェンド」も「誰かに見られてる」も「ブラック・レイン」も「テルマ&ルイーズ」も「グラデュエーター」も「ブラックホークダウン」も、全部コレ。(注:「白い嵐」と「GIジェーン」は未見、「1492」はツマンなすぎてよく...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:52
こういうハナシは嫌い。 意味無いやん。 アクション好きじゃないのにアクション映画のフリすんなと言いたい。 何がアカンゆうて、無名(リー・リン・チェイ)が10年修行して会得した必殺技って言うのが、もう、まったく必殺技に見えないのがアカン。子供の担任が美人だって聞いて楽しみに父兄参観行ったらアニメ声だったって言うくらいアカン。 いやそれはそんなにアカンことないか。 フィニッシュはお口にってお願いしたら先っちょ唇に触れさせただけの手コキだったって言うくらいアカン。 そこが要点やん。 そ...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:50
一般に、小説よりも映画の方が商業的圧力が強い。映画の方が金がかかるからだ。従がって、同じハナシを映画化すると、映画の方が分かりやすく、面白い部分を強調したつくりになっていることが多い (もちろん、そうじゃない奴もいるが)。 西部劇、刑事モノと、娯楽映画の王道を(役者として)歩いてきたクリ様。何故か演出にまわるとそういう映画作りにはせず、まー、もー、実〜に淡々とした演出で、テーマのみを叩きつけてくる。 一応殺人事件があって、ミステリーなのだが、もう、全く、ミステリー的興味を持たせない演出に...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:47
座頭市 [Blu-ray] 実は勝新太郎最後の座頭市を公開当時に観ているのだが、北野版を観た後、改めて観ると、まず、勝版のいろいろな意味での陰影の深さに驚く。 画面構成、照明、人物像、と全てにおいて「陰影が深い」。 比べてみると、映像において北野監督が、徹底的に平板な絵作り、徹底的に平坦な陰影に拘っているのが、よく分かる(て言うか興味がないだけかも知れないが)。 日本家屋の「一間」を利用して明暗を分ける構図など、北野版では全く見られない効果だ...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:44
フレンチコネクションで刑事アクション、エクソシストでオカルト、と時代をリードしてきたフリードキン。でも、「LA大捜査線」を最後に、ここ20年、ロクな映画とってねえんだよなぁ、、、 なんか金持ち女と結婚しちゃって、ドーでもよくなちゃったのかも知れない。「英雄の条件」とか、なんでこれフリードキンが撮らにゃならんの? て言うようなもんだった。 でも今回はフリードキン得意の追跡もの。フリードキンのウリは題材の先見性だけじゃない。陰影の深い映像とねちっこい演出力もある。 「LA大捜査線」のカーチェ...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:38
鈴木清順は、 「カントクの映画は辻褄が合わないことがありますね」 と聞かれて、 「辻褄を合わせるのは役者の仕事だと思ってますから」 と答えたそうだ。 このハナシを紹介した小林信彦は「ヒトを食った答え」としており、オレもこのハナシを読んだ頃はそう思った。 が、今はなんとなく、コレが真実なんだろう、と思う。 映画には辻褄より優先されるべきものがあり、辻褄が合っているように見せる、或いは少なくとも辻褄が合ってないと意識させないのは、役者の仕事なのだろう。 例えばこの映画でブルース・ウィリス演じるS...
おとなの終末 | 2025.02.14 Fri 15:34
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