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2010　アキノ政権　Watch

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: 2010年6月、フィリピンでアキノ政権発足。フィリピンに在住する者の眼で活きの良い情報を届けます。
: 作者のブログへ：「bakilid」さんのブログ
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2010　アキノ政権　Watch　（10）　アキノ大統領と副大統領の純満足度調査

　10月末に民間調査機関『パルス・エイシア』が調査したアキノ大統領と副大統領に対する評価結果が発表された。　調査サンプルは1,200だったが、これによると業績満足でアキノは79％、副大統領は78％の高率で支持された。（写真は左アキノ、右副大統領ビナイ）　反対に業績を評価しないのはアキノと副大統領共に3％で、純満足度はそれぞれ76％、75％となり、歴代政権と比べて驚く程の支持率を集めている。　同時期に他の調査機関『SWS』でもアキノに対する高い純満足度が出されていて、この調査では満足度73％、不満足が9％で純満足...

セブ島工房 | 2010.12.08 Wed 18:10

2010　アキノ政権　Watch　（9）　選挙に見るフィリピンのアウトローぶり

　フィリピン人相手に何かの問題が起きると会話中に『because』が連発される。これは『なぜなら』『だから』の意味で、要するに言い訳する時に乱発される単語である。　これは政府のような公的連中も使い、こともあろうに法に則って厳格であるはずの『中央選挙管理員会』が使ってしまった。　フィリピンには『バランガイ』という末端政府組織があって、この長をキャプテンと呼び議員を7人前後抱える。この組織は全国に約4万3千あり住民の選挙で選ばれる。　バランガイは例えば日本でいう住民票のような書類を出すし、バランガイ・ポリ...

セブ島工房 | 2010.11.20 Sat 17:50

2010　アキノ政権　Watch　（8）　どぎつい駐日大使任命と中国系財閥

　現在の駐日フィリピン大使はシアゾンといって、日本人を妻に持つ知日派だが、このほど新駐日大使が決まった。　その人物はマニュエル・ロペス（67歳）、フィリピンに住んでいれば誰でも分かる『ロペス財閥』を率いる。（写真はロペス財閥ビル）　フィリピンの経済は昔から財閥に握られているが、ロペスもスペイン人風の名前であっても中国系の財閥であり、近年はとみに中国系財閥の跋扈が顕著である。　その中で孤高を保つのが『アヤラ財閥』で、これはスペイン系の血筋を守る。以前、ある金持ちに聞いたら彼ら金持ちは『スペイン...

セブ島工房 | 2010.10.12 Tue 13:25

2010　アキノ政権　Watch　（7）　100日評価調査でアキノに好意的世論

　日本のように首相に選ばれた瞬間からボロくそに批判、非難し足を引っ張ることしか能のないマスコミの国もあれば、選んで100日間はじっくりお手並みを拝見しようというアメリカのマスコミもあってその在り方はずいぶん違いがある。　日本は誰が首相になっても上下左右から叩かれる存在だから、思ったことをやればよいと思うが、政治家も気が小さいのか立ち腐れのように首相は変わる。　もっとも気の大きな指導者が出て嫌な時代に持って行かれるよりもずっと良いが。　フィリピンの場合、大統領制で6年、何があっても前のアロヨのよう...

セブ島工房 | 2010.10.07 Thu 18:24

2010　アキノ政権　Watch　（6）　避妊を巡るアキノとカトリック教会の闘い

　フィリピンで目下熱い話題は『人工避妊』の是非を巡ってアキノ大統領、議会とカトリック教会の論争である。　今時、避妊を巡って論争する国など21世紀になってまだあるのかと驚かれるだろうが、フィリピンはその代表的な国になる。　フィリピンのカトリック信徒は国民の80％以上を占める絶対多数、それを指導する教会は17世紀にカトリックがフィリピンに布教されて以来、フィリピンに君臨する権力装置として存在している。　フィリピン憲法では『政教分離』をうたうが実際は形骸化され、時の政治権力者は大なり小なりカトリック...

セブ島工房 | 2010.10.02 Sat 12:25

2010　アキノ政権　Watch　（5）　アキノ大統領の時限爆弾

　現15代大統領アキノの母親はコーリー（第11代大統領、任期1986～1992）の愛称で知られる。　そのアキノの実家は、ルソン島中部平野地帯のタルラック州にあり、フィリピン国内で有数の農園を持っている。　『Hacienda Luisita』（写真はその入口）と呼ばれるが、Haciendaというのはスペイン語で本来『農園』を指すが、大蔵省の事を『Ministerio de Hacienda』といい、財産とも関係の深い単語である。　このルイシタ農園を巡ってアキノ近辺は揺れている。この農園場面積は6,435ヘクタール（ｈ）あって、フィリピンでは最大級の広さがあ...

セブ島工房 | 2010.08.19 Thu 17:24

2010　アキノ政権　Watch　（4）　アキノ大統領のウェブサイト

　8月16日、アキノ大統領のウェブサイトが開かれた。　正確には大統領府が開設したものだが、覗いてみると格別優れた構成にはなっていず、アキノを売り込むために作ったのが歴然としている。　このサイトで目立つのは『フィリピノ語』で表記されていることである。『フィリピノ語』とはいうがこれはほとんど『タガログ語』と同じで、フィリピンに数多い（大きく分けても40言語以上）言語の中の一部でしかない。　アキノはこの間の施政方針演説でも『タガログ語』を使った。アキノ自身の母語はタガログ語だが、国民の多くはタガログ語を...

セブ島工房 | 2010.08.17 Tue 17:51

2010　アキノ政権　Watch　（3）　アキノ大統領の初月給

　アキノ大統領の初月給は『6万3千ペソ』だった。これは手取り額で税込では『9万5千ペソ』だった。　日本円で月額19万円ほどになる。この額を単純に日本の給与と比較してしまうと、大卒初任給より安い。（写真は初月給額面の小切手を持つアキノ、大統領府提供）　しかし、日比の経済格差を考えると10倍近くの価値はあるから月額190万円、年にして13ヶ月分（ボナース）を加えて2,500万円近い。ちなみに日本の首相は年額4,000万である。　こういう計算も無意味だろうが、思ったより薄給ではない感じがする。もっとも給与に表れない金、...

セブ島工房 | 2010.08.10 Tue 19:00

2010　アキノ政権　Watch　（2）　アロヨ前政権の大掃除始まる

　アキノ新政権はアロヨ前政権との違いを見せるために、就任早々の初閣議で『アロヨの政治任用』問題を取り上げた。　フィリピンの政治形態はアメリカ式を習っていて、政権が変わると閣僚以下、政府高官が入れ替わる。いつの政権でも行われているが、アロヨの場合、その任命の仕方が露骨、身びいき人事だった。　フィリピン憲法には選挙前2ヶ月以内の大統領による政治任用は禁止されているが、その禁止事項を破って平気で任用し、その対象者は1,000人近い。この政治任用だが自己の権力基盤を固めるためにアロヨは乱発し過ぎた。　特...

セブ島工房 | 2010.08.05 Thu 12:49

2010　アキノ政権　Watch　（1）　お粗末なフィリピンの国会議員

　マニラ首都圏のあるルソン島西岸北端に北イロコス州がある。　その南側は南イロコス州で、イロコス地域出身者は『イロカーノ』と呼ばれ、人々は色浅黒く精悍な顔つきで軍や警察、警備の仕事に携わる人が多い。　独裁者マルコスが北イロコス出身で、南イロコスも第6代大統領キリノを出すが、気候的には寒く豊かな地域ではない。　マルコス一族が今年の選挙で、上下院の議席を得て『マルコスの復活』と話題になったが、もともと北イロコスはマルコスの領土で、復活など関係ない。かの地でマルコスを批判したら命を...

セブ島工房 | 2010.07.29 Thu 11:16

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