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今日は源氏物語の葵を紹介します。この「葵」の巻から、今までと違う展開になっています。かなり恐ろしい話といいますか、生き霊となった女が、無実の人々を苦しめるという、展開です。現代で言うと崩壊した原発が人々の暮らしを壊してしまうような、そういった唐突な展開と言えると思います。六条の御息所(みやすどころ)というのが、すごく怖い女として登場します。人を怨んで呪い殺し、自分も死んでしまって、さらに死霊として登場するという、おそろしい女です。この巻では不幸と怨みというのが話の中心に据えられています。そう...
明かりの本 | 2011.12.13 Tue 04:29
今日は源氏物語の花宴を紹介します。この巻では、源氏が桜の宴の夜に藤壺に逢えず宮中を迷い、朧月夜に出会います。朧月夜という女は、政敵である右大臣の6番目の娘、六の君とも記される人物のことです。この若い姫君と源氏が契るのです。しかも誰かはっきりする前に契ってしまう。すごい恋愛模様ですね。作者のことを記した紫式部日記には死を悼むということが中心になっています。その死を乗り越えるように源氏物語の「恋」が表現されているように思います。死を実感するほどに、紫式部は色恋に重点を置いたのではないかと思います...
明かりの本 | 2011.12.09 Fri 21:53
今日は源氏物語の紅葉賀を紹介します。源氏物語は、荘厳な恋愛絵巻といった印象が強いですが、そこにいつも漂っているのは、寂しさや苦悩です。源氏がやっていることは一夫一婦制の現代人には信じられないような多様な恋愛であるのですが、なぜかいつも別れた人との寂寥を感じさせます。紫式部は幼い頃に母と生き別れ、成人してからは夫と離別しています。けっして幸福な生涯とは言えなかった紫式部ですが、それで人々の苦しさを癒すような、鮮やかな恋愛絵巻を創ってゆけたのではないかと感じます。不幸を忘れず、しかし不幸に...
明かりの本 | 2011.12.09 Fri 10:05
今日は源氏物語の『末摘花』を紹介します。源氏物語は華やかさということが前面に出てくる物語ですが、この章ではじめて、そういった華やかさとは違う、源氏の同情や思いやりというのが見えてきます。そのきっかけとなるのが、末摘花の垂れた赤い鼻なんです。華やかさとは逆の、その容貌に源氏は衝撃を受けます。恋に心酔していた時には見えてこなかった、あたりの状況に気付くんです。新しい感覚を持つ瞬間というのがありますよね。ジャメビュというやつです。すでに体験していたことが、はじめての体験であるかのように感じられる瞬...
明かりの本 | 2011.12.06 Tue 15:06
今日は與謝野晶子訳の源氏物語 若紫を公開します。紫式部は幼い頃から聡明で、式部の父が息子に学問を教えている時に、それを横からなんとなく聞いていて、その話をすべて憶えてしまうほど記憶力がよかったそうです。当時は一度見た書物を再び読める保証はなかったわけですから、記憶力が良いかどうかがたいへんに重要だったわけで、記憶力が抜群の式部は父から「お前が男だったらどれほど良い役人になったことか。お前が男でなかったのはなんとも残念だ」と歎かれるほどでした。幼い頃から紫式部は、となりの出来事を覗き見ることが...
明かりの本 | 2011.12.04 Sun 17:52
今日は源氏物語の空蝉を公開します。光源氏はカリスマであり権力の中枢に居た人物ですが、けっして屈強な人格者ではありません。今回は、その光源氏の柔らかい内面が見えてきます。この物語に登場する空蝉という女性は、紫式部自身をモデルにして書いたのではないかと言われています。源氏物語の作者は紫式部なのですが、その54帖の物語全体を編纂したのは、紫式部ではなく後の研究者や愛好家たちであるかもしれない、という仮説があるのをご存じでしょうか。源氏物語には幻の第1.5帖というのがあったという噂もありますし、第二帖...
明かりの本 | 2011.12.01 Thu 21:16
今日は与謝野晶子が翻訳した紫式部の『源氏物語』桐壺を公開します。源氏物語は世界最古の恋愛長編小説です。明かりの本では、これから五十数帖をひとつひとつ順番に、すべて無料公開してゆこうかと思っています。これは与謝野晶子が現代語に翻訳したものですので、物語として読みやすいものになっています。1帖は約20ページほどの掌編小説になっていますから、ちょうどよい読みやすさです。源氏物語というのはどういうものかというと、光源氏という皇子が、数々の美女と契るというお話しです。光源氏は絶世の美男子で、不倫である...
明かりの本 | 2011.12.01 Thu 21:13
今日は源氏物語の夕顔を紹介します。この章で、いよいよ源氏物語の本質であると言いますか、生老病死が描かれるようになります。生を謳歌するということ。死があるということ。死後にもその面影を感じるということが、紫式部によって描き出されています。老いることと、別れることが丁寧に描き出されています。この『夕顔』では源氏が見知らぬ女性と深い仲になり、おたがいに素性を知らないままで抱きあいます。不思議な魅力のあるストーリーです。どうぞご精読ください。源氏物語 前回までのあらすじ (wikipediaより)光源氏17歳夏...
明かりの本 | 2011.12.01 Thu 18:51
今日は源氏物語の空蝉を公開します。光源氏はカリスマであり権力の中枢に居た人物ですが、けっして屈強な人格者ではありません。今回は、その光源氏の柔らかい内面が見えてきます。この物語に登場する空蝉という女性は、紫式部自身をモデルにして書いたのではないかと言われています。源氏物語の作者は紫式部なのですが、その54帖の物語全体を編纂したのは、紫式部ではなく後の研究者や愛好家たちであるかもしれない、という仮説があるのをご存じでしょうか。源氏物語には幻の第1.5帖というのがあったという噂もありますし、第二帖...
明かりの本 | 2011.11.29 Tue 21:41
今日は源氏物語の空蝉を公開します。光源氏はカリスマであり権力の中枢に居た人物ですが、けっして屈強な人格者ではありません。今回は、その光源氏の柔らかい内面が見えてきます。この物語に登場する空蝉という女性は、紫式部自身をモデルにして書いたのではないかと言われています。源氏物語の作者は紫式部なのですが、その54帖の物語全体を編纂したのは、紫式部ではなく後の研究者や愛好家たちであるかもしれない、という仮説があるのをご存じでしょうか。源氏物語には幻の第1.5帖というのがあったという噂もありますし、第二帖...
明かりの本 | 2011.11.28 Mon 23:19
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