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廊下にて 「隠れてないで出ておいで、出ないと目玉をほじくるぞぅ☆」 ケタケタ笑いをしたジェノサイダー翔が十神家の屋敷を闊歩する。 広い廊下が決め込んだかのようにだんまりし、ジェノサイダー翔の笑い声と足音だけが木霊する。 よく切れそうなハサミを左右一つずつ手に持ち、まるで身体の一部であるがごとく自在に操っている。 左右の長い三つ編みはひどく乱れ、黒縁眼鏡の奥の瞳が怪しく赤く光る。 ジェノサイダーは踊っているようにもタコが海中を散歩しているようにも見える不気味な動きで白夜がいる場所を探っていた...
ADDと東京国のウォー | 2015.12.24 Thu 21:52
キッチンにて 「はあ・・・」 メイドは大きくため息をついた。 タケルと呼ばれた少年が風邪薬を飲んだコップを丁寧に洗いながら、眉間にしわを寄せて考えごとをしている。 蛇口の水が勢いよく音を立てて流れていく。 老執事がメイドのそばへ来て、そっと声をかけた。 「ミオさん。どうかなさいましたか?」 メイドは突然話しかけられたことに驚いて、ちょっと目を丸くしながら声のするほうを向いた。 「あ、ハオランさんでしたか。いいえ、その」 メイドはためらうように言葉を止めて老執事から目をそらした。 老執事は優し...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.15 Thu 22:53
オーディオルームにて 「まったく」 白夜はため息をついて、広いソファの真ん中に腰を下ろした。 ソファの前には大きなスクリーンがあり、大型のプロジェクタがテーブルの上にある。 窓はスクリーンの左右に大きく広がっていて、そこから青空と離れの赤い屋根が窺える。 「寒いな」 白夜は備え付けの暖炉に目をやる。 季節は秋から冬にかけてで、外の気温もだいぶ寒くなっているが、屋敷にある部屋にはすべて暖炉が備え付けてあり、老執事が常にすべての暖炉に火をつけているはずであった。 例外に漏れず、このオーディオル...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.11 Sun 23:38
「も、申し訳ございません! でもタケルくんが」 メイドが慌てて言い訳をする。 「ひとのせいにするな、メイドのくせに!」 少年が叫ぶ。メイドが知らんぷりしてそっぽを向く。 白夜が深くため息をついて二人を睨み据える。 「誰にかくまってもらっているのかわからんのか。おれが助けなければ二人とも絶望に殺されていたかもしれないんだぞ」 「はい、感謝しています」 体をすぼめてメイドが小声で言う。 白夜は無言のままの少年に狙いを定めてじっと睨む。 「すいません」 少年は落ち込んだふうに言う。 「なら二度とド...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.08 Thu 21:31
リビングにて やっと静かになったか、と白夜はため息をつく。 屋敷に戻ってからというもの、静かに読書をしている暇もない。 屋敷には絶望から逃げてきた人間が何人か住み着いてしまっている。 しかもそのうちの一人は白夜の苦手な…… 「こらー! 待ちなさいっ」 先ほどのメイドが今度は大声で叫びながら走る音がする。 「やだね! 誰が待ってやるもんか!」 少年の声が答える。 「お風邪がひどくなったらどうするのっ。ダメよ、走っちゃ!」 「やーい、ここまでおいでー」 少年が舌を出してメイドを挑発...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.05 Mon 22:44
メイドが玄関に戻るとすでに鍵が掛けられていた。 「あら?」 メイドは首をかしげる。 「ああ、申し訳ございません。わたくしが鍵を閉めてしまいました」 低く紳士的な声がしたのでメイドが後ろを振り向くと、十神家の老執事が立っていた。 「ハオランさんでしたか」 メイドがほっと息をつく。 「はい。リ・ハオランでございます」 老執事は軽くお辞儀をする。老執事はいかにも真面目そうな瞳でメイドを見つめ返す。 ロマンスグレーの髪に馴染んだ黒の燕尾服を着ている。ハオランは白夜専用の優秀な執事である。 「ジェノサ...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.04 Sun 23:39
第一章 ジェノサイダー翔、現る リビングのローテーブルにうずたかく積まれた本の山。 静かにページをめくる音だけがしている。 「白夜さまぁ」 黒いワンピースに白いエプロンをしたメイドがリビングの入り口からひょこっと顔を出す。 「お客さまがいらっしゃってます」 にこりと笑ったときに左右の短いみつあみがちょっと揺れる。 「……誰だ」 鋭く刺すような声が本の山の中から聞こえてくる。 メイドは一瞬たじろいだが、すぐに気を取り直して答えた。 「ジェノサイダー翔さま、とおっしゃる方です」 「...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.04 Sun 00:50
ことのはじまり 少年がはるか高いところを見上げる。 渋谷のスクランブル交差点にある巨大なスクリーンに映し出されているのは、希望ヶ峰学園の『学級裁判』。 モノクマが木槌をトントンと大げさに振るう。 カメラが現在生き残っている生徒たちの不安な表情をぐるりと見回し、裁判がはじまる。 巨大なスクリーンを見上げるのは、生徒たちと同じように不安な顔をした大人たちばかり。 スクリーンのそばだけは、唾を飲む音さえ聞こえてきそうなほど静かだった。 壊れた街の真ん中で、祈るように手を合わせている女性もいる。 ...
ADDと東京国のウォー | 2015.10.02 Fri 22:44
JUGEMテーマ:二次創作小説 遅ればせながらアップしました。
InfinityBurst我 ドラゴンクエスト5二次創作小説置き場 | 2015.03.11 Wed 01:01
JUGEMテーマ:二次創作小説 今年もよろしくお願いします、今年こそ完結を目指しますぞ。
InfinityBurst我 ドラゴンクエスト5二次創作小説置き場 | 2015.01.23 Fri 20:22
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