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短いお話。
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切り抜いた時間を、その瞬間を。超短編。
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飼いごろしポイズン:オリジナル(興味のない方はブラウザバック推奨)

こんにちは、ワンダーもぐらです。今回はいつもアイデアだけで考えて満足してしまう私にしては   珍しく最後まで筆が乗ったので、気まぐれに乗っけてみました。完全なる自己満足です。わがままお嬢様と冴えない執事のお話。   興味のない方はブラウザバック推奨。   ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※   「わたくしの用事を後回しにするなんていい度胸じゃない」   不機嫌そうに顔を歪めて口を尖らせる少女の面差しは、美しいと呼ぶには幼く、かわいら...

たまに浮上する | 2021.05.24 Mon 07:07

糸雨。

 雨が降り始めた。  窓越しに外を眺めていると、降りだした雨に濡れながら、君はなおもゆっくりとした足取りで戻ってきた。そして軒下にある長椅子に座り多少の雨を振り払ってから僕を見上げた。  僕は今しがた淹れた珈琲を窓から手渡して、ついでにタオルも渡した。君はタオルをそのまま首に掛けると、両手でカップを包み込み、やわらかい雨ね、とつぶやいた。  雨はしっとり静かに落ちていて、草樹も委ねているような、そして眠りを誘うような、その瞬間の凡てが心地よく時だけが刻まれて行った。  僕らは壁越しに寄りかか...

ほろほろあめ。 | 2013.05.25 Sat 15:01

距離。

 鳶がくるりと輪を描いた。その様子を目で追いながら、これから起こるであろう事を想像した。  君の手にはオレンジ色の薔薇が一輪、僕の手には魔法瓶に詰められた麦茶。僕らは川沿いの土手を小石を蹴りながら歩いた。川の水面は陽の光できらきらとしていて、時々目を刺すほどの光が飛び込んでくる。アスファルトは熱さに滲み、僕の肌もじりじりと音を立てそうなほど焼けている。  ふと振り返った君は、暑いね、と当たり前の感想を述べたあと前に向き直った。僕は少しだけ歩を止めて、何も返事をせずにまた歩きはじめた。君と僕...

ほろほろあめ。 | 2013.05.22 Wed 11:52

花言葉。

 僕はベッドにうつ伏せにごろりと転がり、右手をだらりと垂らした。その右手を、壊れた振り子に振りをつけるかのように、君は無表情のままぶらぶらとさせている。  もうすでに日の出から何時間が過ぎたのか、僕らはひとつ部屋に引き篭もったまま好きなことをしている。テーブルに置かれたラップトップパソコンを弄ってみたり、本を読んでみたり。特に会話もなくぼんやりとした時を過ごしている。  君が徐に立ち上がって、ご飯どうする、と聞いてきたので、どっちでもいい、と答えると君は無言のまま部屋を出て行き、しばらく...

ほろほろあめ。 | 2013.05.20 Mon 11:45

決戦前日。

 後悔をするかもしれない、そう思っている。  盛りが過ぎた花が散り、人々の視線はいつの間にか地上に落とされて気ままに泳いでいる。  川岸にたどり着いた石は、太陽の熱を吸収しじりじりと焼けていた。そこに持っていたペットボトルの水をほんの少し垂らすと、一瞬水で満たされた表面が、端の方から徐々に乾いていった。  この最近、胃液が上がってきて口内が苦い。躊躇いや迷いが目に見えているように、ここに座っていることもその現れだろうと自嘲する。揺れ動くことは端からわかっていた。だから余計に苛立ちを隠せない自...

ほろほろあめ。 | 2013.05.15 Wed 16:21

別れの時間。

 いつもこんな感じだ。風景や人だけが動いて、自分自身と気持ちは何も進まない。僕が『君』と呼ぶ人からの最後の言葉は、僕にはとても遠く感じられる。硝子玉に閉じ込められたようなそんな歪んだ世界の中に、生活音と声音が響いて、僕は溢れだしてしまう色々なものを掬い上げようとするけれど、間に合わない。  家に帰ると、時計の針が僕を無理やり進めて行く。気がつけば硝子玉は割れてなくなり、引き摺られた想いは更に傷だらけになって、僕は滲みる体を湯船に放り込む。  君も同じように傷だらけの体を引き摺っているのです...

ほろほろあめ。 | 2013.05.14 Tue 11:50

桜雨。

 この気持を裏付けているものはなんですか。  すでに遠い過去のような冬の記憶なのに、すぐそこにまた新たな冬が来ているような、晩秋の首の縮こまる夕暮れ時を想像することが僕はとても好き。  君を思い出すと、君の周りには桜が舞っていて、仄かな淡い光に包まれた少女のような後ろ姿だけが浮き彫りになり、僕はいつも苦しくて心を隠してしまう。  そうしてなぜか僕だけが傘をさして、薄暗い空模様の下でビニール傘に落ちる雨粒と、張り付いた桜の花弁を交互に見やりながら、遠のいて行く君の後ろ姿に声を出すことが出来ず、...

ほろほろあめ。 | 2013.04.12 Fri 14:35

季節の終わりに。

 最後の落ち葉を踏んだように、心地良い音と共に、少し悲しい気持ちになった。小さく育った雑草には、眩しいくらいに陽が注がれて柔らかい緑が嬉しそうに風に揺れている。  僕は思わず視線を逸らした。  本当を言うと春があまり好きではない。君の後ろを歩きながら、僕は君にそう話しかけた。 ――心の中で  ほんの小さな感情が、ときどき傷んだりすることが僕の弱さだとわかってはいるけれど、風が吹いて桜花が散るときに感じる寂寞に似ていて、僕はぐっと拳を握りしめて涙ぐむ。 ――悔しくて 「僕は春が嫌いなん...

ほろほろあめ。 | 2013.04.05 Fri 17:21

花の下風。

 ゆらりと吹く風に髪を靡かせて、やさしい春の陽だまりに薫る様々な生の息吹を全身で感じる。    耐えた冬の凍てつく厳しさは、けれど透明で、太陽に透かした氷に一点のくもりもないように、優しさも強さも、更には清らかさまでもを沁み込ませてくれた。    やがてやってくる若い緑の季節に相も変わらず重たい荷物を引き摺って、片手で日差しを遮りながら徐に歩を進め、悪戯に過ぎて行く時間だけに眩しく目を細めている。    ゆくりなく君と出逢い、入道雲を眺めながら浜辺に腰を下ろして、僕ら...

ほろほろあめ。 | 2013.03.25 Mon 14:30

コドクノヨルニ。

 幾つもの夜を飛び越えて、僕は風の立つ場所へと降り立った。 広がる夜の闇を指でなぞってみても、そっと波紋に押し寄せられた世界は滲むばかり。――想いを口にだすことが、こんなにも難しいことだったなんて…… その時君が思っていたよりも世界は甘くなく、ほろ苦さを漂わせながら頬を滑り抜けていった。独り言を重ねるよりも、その思いを誰かに伝えることは、更に難しい。 憂いを含んだ言葉たちに優しさを重ね、そして親しみをも重ねていくことは至難の業で、もしかするとその指先でそっと頬に触れたほうが、誰かには伝えられるの...

ほろほろあめ。 | 2013.03.15 Fri 14:02

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