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【「梨の実」作:小山内薫(赤い鳥傑作選より)】 私がまだ六つか七つの時分でした。 或日、近所の天神さまにお祭があるので、私は乳母をせびって、一緒にそこへ連れて行ってもらいました。 天神様の境内は大層な人出でした。飴屋が出ています。つぼ焼屋が出ています。切傷の直ぐ癒る膏薬を売っている店があります。見世物には猿芝居、山雀の曲芸、ろくろ首、山男、地獄極楽のからくりなどという、もうこの頃ではたんと見られないものが軒を列べて出ていました。 私は乳母に手を引かれて、あっちこっちと見て歩...
朗読館Meadowlark | 2014.04.22 Tue 00:08
JUGEMテーマ:日記・一般 JUGEMテーマ:朗読・リーディング こんばんは 月読の會 IT担当の浜田です。 本日は朗読会の稽古日だったのですが。 朗読会の詳細、ひととおり決定しましたー。 ウェイウェーイ さっそくここでも情報の更新を…… の前に。 実はわたくし、上にも書いたとおり 月読の會のブログ担当でございまして 先にそちらの更新をしておりました。 http://tsukuyominews.jugem.jp/?eid=19 どうです。わたしの見事なまでのよそ行き文章。 ほいで、調子に乗ってTwitterアカウントまで作...
SOUL MAMA | 2014.04.21 Mon 00:53
【「二人の兄弟」作:島崎藤村 (赤い鳥傑作選より)】 一 榎木の実 皆さんは榎木の実を拾ったことがありますか。あの実の落ちて居る木の下へ行ったことがありますか。あの香ばしい木の実を集めたり食べたりして遊んだことがありますか。 そろそろあの榎木の実が落ちる時分でした。二人の兄弟はそれを拾うのを楽みにして、まだあの実が青くて食べられない時分から、早く紅くなれ早く紅くなれと言って待って居ました。 二人の兄弟の家には奉公して働いて居る正直な好いお爺さんがありました。このお爺さんは山...
朗読館Meadowlark | 2014.04.17 Thu 23:18
【「蛙」作:林芙美子 (赤い鳥傑作選より)】 暗い晩で風が吹いていました。より江はふと机から頭をもちあげて硝子戸へ顔をくっつけてみました。暗くて、ざわざわ木がゆれているきりで、何だか淋しい晩でした。ときどき西の空で白いような稲光りがしています。こんなに暗い晩は、きっとお月様が御病気なのだろうと、より江は兄さんのいる店の間へ行ってみました。兄さんは帳場の机で宿題の絵を描いていました。 「まだ、おッかさん戻らないの?」 「ああまだだよ。」 「自転車に乗っていったんでしょう?」 「ああ自...
朗読館Meadowlark | 2014.04.12 Sat 00:23
【「湖水の女」作:鈴木三重吉 (赤い鳥傑作選より) 全編】 ※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫さんHPより) --------------------------------------------------------------------- ※以前2回に分けてお届けした朗読を一つにまとめたものです。 ※文章は、連載時のページに分けて記載しております。もしくは、青空文庫さんのこちらのページをご参照下さい。 http://www.aozora.gr.jp/cards/...
朗読館Meadowlark | 2014.04.04 Fri 16:16
【「湖水の女」作:鈴木三重吉 赤い鳥傑作選より)2/2】 ※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫さんHPより) --------------------------------------------------------------------- 二 二人の間にはかわいらしい男の子が三人生れました。そのうちに一ばん上の子どもが七つになりました。 すると、或とき、知合の家に御婚礼があって、ギンも夫婦でよばれていきました。二人はじぶんた...
朗読館Meadowlark | 2014.04.04 Fri 16:13
【「湖水の女」作:鈴木三重吉 (赤い鳥傑作選より)1/2】 ※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫さんHPより) --------------------------------------------------------------------- 一 むかしむかし、或山の上にさびしい湖水がありました。その近くの村にギンという若ものが母親と二人でくらしていました。 或日ギンが、湖水のそばへ牛をつれていって、草を食べさせていますと、じ...
朗読館Meadowlark | 2014.04.04 Fri 00:15
【「杜子春」作:芥川龍之介 赤い鳥傑作選より 全編】 ※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫さんHPより) --------------------------------------------------------------------- ※以前6回に分けてお届けした朗読を一つにまとめたものです。 ※文章は、連載時のページに分けて記載しております。 ※青空文庫さん、ありがとうございました。 青空文庫さんの該当作品のページのご案内です。 h...
朗読館Meadowlark | 2014.03.31 Mon 15:48
【「杜子春」作:芥川龍之介 赤い鳥傑作選より)6/6】 ※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫さんHPより) --------------------------------------------------------------------- 六 その声に気がついて見ると、杜子春はやはり夕日を浴びて、洛陽の西の門の下に、ぼんやり佇んでいるのでした。霞んだ空、白い三日月、絶え間ない人や車の波、――すべてがまだ峨眉山へ、行かない前と同じことで...
朗読館Meadowlark | 2014.03.31 Mon 15:19
【「杜子春」作:芥川龍之介 赤い鳥傑作選より)5/6】 ※この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫さんHPより) --------------------------------------------------------------------- 五 杜子春の体は岩の上へ、仰向けに倒れていましたが、杜子春の魂は、静に体から抜け出して、地獄の底へ下りて行きました。 この世と地獄との間には、闇穴道^という道があって、そこは年中暗い空に、氷の...
朗読館Meadowlark | 2014.03.31 Mon 15:08
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