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JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 2*? 「傘あるよ」 中国人みたいな発音だった。 「いいの、迎えが来るから。黒桐くんは早く帰りなさい」 「もうちょっとしたら帰るよ。それまではここにいようと思うんだけど、いいかな」 私は答えなかった。 彼はうん、と頷いてコンクリートの壁にもたれかかる。 私は今、黒桐の話に付き合える心境じゃなかった。彼が何を話そうが全て無視するつもりでいる。だから彼がここにいようといまいと関係がない。 私は雨の中、ただ待った。 不思議と静かだ。雨音だけが届く。 ...
たいむかぷせる。 | 2010.06.10 Thu 09:36
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ /2*? 夏休みが終わって新しい学期が始まった。 学園生活に変化はない。あるとすれば校内の生徒達の服装が変わったぐらいで、彼らの服装は夏のそれから秋のそれへと少しずつ重くなっていた。 私は生まれてこのかた、着物以外の服を着たことがない。 秋隆は十六歳の少女らしい洋服を用意してくれたのだけれど、私は袖を通そうとも思わなかった。 幸いこの高校は私服登校だったので、私は着物のまま過ごす事が出来た。 本当は裏地のある正式な着物にしたかったのだが、アレでは体育...
たいむかぷせる。 | 2010.06.09 Wed 15:21
JUGEMテーマ:気になる本 ちょっと前が読みたい…でも面倒だなぁ ということで目次を作りました 【2/殺人考察】 【/?】 ・ 【/2*?】 ・ 【/2*?】 ・ 【/3】 【(前)/?】 ・ 【(前)/?】 ・ 【(前)/?】 ・ 【(前)/?】 【(前)/?】 【/4 *?】 ・ 【/4*?】 【/5】 【空の境界/序】[了] 6/24
たいむかぷせる。 | 2010.06.08 Tue 15:24
JUGEMテーマ:気になる本 ――――1995年4月 僕は彼女に出会った /殺人考察(前) ☆ /1 今日も夜歩く事にした。 夏の終わりにしては涼しく、冷えた風が秋の趣を感じさせたからだろう。 「式お嬢様。今晩はお早くお帰りください」 玄関口で靴を履いている私に、世話係の秋隆がそんな歯止めの言葉を告げる。 つまらない、抑揚のない彼の声を無視して、私は玄関から出ていった。 屋敷の庭を越えて、門を抜ける。 屋敷か...
たいむかぷせる。 | 2010.06.08 Tue 15:23
JUGEMテーマ:気になる本じゃーん! 私の両親からの誕生日プレゼントが、ついに届いたよー! 私がずっと欲しかったトールキンおじさんの本たち!まず、左上の4冊セットの本は、『The Hobbit and the Lord of the Rings』。あの『ホビットの冒険』と『指輪物語』全3部の、アメリカ版ペーパーバックのセット!ハードカバーではないけれど、表紙はすべてAlan Lee氏のイラストだし、私にとっては感動のセット。『The Hobbit』から読みはじめようっと!次は『シルマリルの物語』。なんと地図つき!こういう地図、すごく興奮しちゃう...
Yuka's Diary | 2010.06.02 Wed 00:09
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 3 「ね、千夏。これ片づけて戻ってきたら、今私に内緒にしてること、ちゃんと話してくれるって約束できる?」 「・・・うん、する」 一応沿う返事をし、千夏は少し黙り込んだ後、再び口を開く。 「千早、私たちの社内結婚計画、憶えてる?」 「うん、合コンで同じ会社の人と結婚して同じ社宅に住むんでしょ?私もずっと、千夏のそばにいたいもん」 千夏の体温が温かくて、うとうとし始めた千早は、それでもそう答える。 『ずっと一緒』 それが千早たち姉妹の、子どもの頃からの合言...
たいむかぷせる。 | 2010.06.01 Tue 07:11
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 2 のん気な父は、これが大事な娘を奪い去られるきっかけになるとは、夢にも思っていないに違いない。 千夏まで遠い異国へ連れ去られてしまったら、本当に自分は一人ぼっちになってしまう。 とはいえ、父が叔母の見方なのはわかりきっているので、とりあえずその場はそれで収め、千早は自室に戻って一人悶々としていた。 すると 「千早、起きてる?」 愛らしいピンクのネグリジェに着替えたちなつが、千早の部屋にやってきた。 双子でありながら、二人の服装の好みは両極端といえるほど...
たいむかぷせる。 | 2010.06.01 Tue 07:10
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 俯瞰風景/ 陽が落ちて、僕らは橙子さんの廃ビルを後にした。式のアパートはこの周辺なのだが、僕のアパートはここから電車で二十分程離れている。 眠り足りないのか、式はおぼつかない足取りで、けれどこちらにぴったりと寄り添って歩いている。 「自殺は正しいのかな、幹也」 不意に、式はそんな事を訊いてきた。 「……うん、どうだろう。たとえば僕が物凄いレトロウィルスに感染して、生きているだけで東京全員の市民が死んでしまうとする。僕が死ねばみんな助かるというのな...
たいむかぷせる。 | 2010.06.01 Tue 06:41
今朝、散歩をしていると庭にチューリップが咲いてることを知る。思わず写真を撮る。天気が良く暖かい日は心が和む。午前中にお医者さんの医療用ケースを病院に届け納品をする。その後、ドトールコーヒーにてブレンドコーヒーMサイズを飲みレタスドックを食べながら「国盗り物語3」を一時間ほど読書。目の前の噴水がキレイ。昼食後、いつもお世話になっている経営者の方へ北川のプリンを買い、いつものお礼に持参する。以前、限定のチーズケース(一日に15個しかつくらない)をいただいたので、お返しです。一階が喫茶店なので、...
i.d.o_シザーケース | 2010.05.30 Sun 21:18
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ ? … 胸に刃物を突き刺されて目が覚めた。 ものすごい衝撃だった。人の胸をたやすく貫くなんて、あの子はよほどの力持ちだったのだろう。 けれど、あれは狂暴な力ではなかった。 無駄がなく、骨と骨の隙間、肉と肉の挟間を当たり前のように貫通したのだ。 その、恐ろしいまでの一体感。 全身を舐めまわしていく死の実感。 心臓を突き破られる音と音と音。 わたしには痛みより、その感覚が痛かった。 それは恐怖であり、例えようのあい悦楽だったから。 背筋...
たいむかぷせる。 | 2010.05.30 Sun 09:54
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