紙巻筆とは、筆の先の中心に芯となる毛を立てて その周りを紙で巻き、さらに数回にわたって 毛と紙を交互に巻きつけて作った筆 のことです。 *こちらの写真はフリー素材です。 平安時代に紫式部によって生まれた源氏物語は、 平仮名が欠かせないものでしたが 紙が巻き込まれている紙巻筆は、墨をたっぷりと含むので、 平仮名の滑らかな連続した表現ができたのだそうです。 和蝋燭や国産の線...
和ごころ*真ごころ | 2025.04.07 Mon 22:23
春・夏・秋・冬を思うとき、 四季折々に咲くお花や鳥、緑の樹々、山々 自然の風景が目の前に浮かびますね。 日本の伝統色はその自然の名のままの名前が使われていて 色名を見るだけで、日本はなんて豊かな自然に恵まれているのだろう と思いますし先人たちの色彩感覚の豊かさにびっくりします。 人々は衣服にも季節の色を染め、身に纏い、 暮らしの中で自然との調和をもたらしていました。 染料も植物...
和ごころ*真ごころ | 2025.04.04 Fri 07:31
「再生紙」は現代のものかと思っていましたが、 伝統的な流し漉きが発明され、 たくさんの紙が普及されるようになっていた平安時代後期、 今で言う再生紙がすでに使われていたそうです。 古紙(すでに使われた紙)をもう一度漉き返したもので、 漉返紙(すきがえしがみ)とか、 墨の色が十分に抜けず、漉きむらがあるので 薄墨紙(うすずみがみ)とか水雲紙(すいうんし)と呼ばれていました。 &nb...
和ごころ*真ごころ | 2025.03.24 Mon 00:11
和の心を探求する上で、 日本の職人さん方の姿勢はとても学びになります。 和紙について知りたいとき 「紙の大百科」という本を参考にしているのですが、 その本の中で、人間国宝の越前和紙職人 岩野市兵衛さんの次のような言葉が書かれていました。 「自分のような紙漉きにこのような認定をするよりも、 もっと原料の楮を栽培する人や漉き道具をつくる人たちに 何らかの奨励や援助をしてほしい」。 &nb...
和ごころ*真ごころ | 2024.12.13 Fri 21:55
2024年も最後の月を迎えました。 12月の異称の一つの「師走」の語源は、 師(僧侶)がお正月の準備に走り回るほど忙しくなる様子から 師馳せる(はせる)となったなど諸説ありますが そのうちの一つに「しおえる、やりとげる」意の 「仕果つ/為果つ(しはつ)」が変化したという説があることを知りました。 「成し遂げる」というと少し堅苦しい気がしますが^^ 日々の積み重ねに無駄なことはなくて、 何かしらの...
和ごころ*真ごころ | 2024.12.12 Thu 16:03
先日、創作神舞のお稽古をしていただきました。 舞には、心と体を整えるエクササイズがかかせませんが いつも自分の体の不調和に気づかされます。 先日は、片方の足が体を支えるには弱かったことに気づきました。 普段生活しているときはわからないのですが 片方が弱っている分、もう片方の足が補おうとするので 身体のバランスも崩れてしまうのですね。 そんな体感をして、またあれこれと思いを巡らせていまし...
和ごころ*真ごころ | 2024.12.01 Sun 03:52
※こちらの写真はフリー素材を使わせていただいています。 手漉き和紙に魅了されたきっかけは、 ご祝儀袋などで知られている「折形礼法」の基本を学んだことでした。 一枚の白い和紙を前に置き、和紙の上側を「天」下側を「地」と呼び、 包むものを和紙に置き、左、そして右、と順に折り 贈る相手を想い、空間をも包み込み、 一枚の和紙で、折り、包み、そして結び形として表す。 その一連の流れの中に、神聖さと、 &nbs...
和ごころ*真ごころ | 2024.11.07 Thu 23:27
※こちらの画像はフリー素材のものを使わせていただいています。 先日、国産の線香花火に和紙が使われていることをご紹介しましたが 和蝋燭の芯にも和紙が使われていることを知りました。 和紙にイグサの繊維を巻いた芯を竹串に刺し、 櫨(ハゼ)など植物から抽出した蝋をかけては乾かしを繰り返し、 最後に竹串を抜いて出来上がります。 竹串を抜いたあとの中心部が空洞になっていることで 空気が流動し、炎の...
和ごころ*真ごころ | 2024.08.30 Fri 01:35
夏になると花火を楽しまれる方が多いと思いますが 本来、花火は、慰霊や鎮魂の目的で行われ お盆には「迎え火」「送り火」として先祖の霊を迎え入れ、 また送り出す役目をしていたのだそうです。 それが日本の、夏の風物詩になったわけですね。^^ 私も昔から夏になると線香花火を楽しみにしていました。 線香花火は2種類あって、西日本では藁で作られるスボ手牡丹(写真下)、 東日本では和紙で作...
和ごころ*真ごころ | 2024.08.16 Fri 21:06
日本伝統の手漉き和紙は、薄くて強靭で、しかもしなやかで柔軟で その特有の性質から世界の文化遺産の保存や修理修復に使われています。 強靭でしなやかである要因には、主要な原料である楮の繊維が 1cm以上と長く、しかも太いことがあるようです。 また、漉く時にはトロロアオイの根から出る とろみのある粘液(ネリ剤)を混ぜるのですが、 この粘液が楮の繊維を水の中でよく絡み合わせ 繊維を均一に分散させる...
和ごころ*真ごころ | 2024.07.27 Sat 13:36
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