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JUGEMテーマ:ノンフィクション 旅は、人を成長させる。日本にいたときは、修学旅行とゼミ旅行以外、旅行というものには縁のなかった私だが、ヴィザを学生ヴィザから就労ヴィザに切り替えるために、この夏(2011年8月)、香港に行った。去年から、中国の法律が変わり、ヴィザを切り替えるためには、一旦国外に出なければならなくなったからだ。 中国に来てから、北京・内モンゴル・上海などに旅行したが、単身での本格的な旅行は、生まれて初めてである。正直言って、真夏の蒸し暑いであろう香港な...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.11 Sat 10:11
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「え?ナジーン、君は、中国語が随分うまいな。何年くらいこっちにいるんだい?」 「今年で、もう5年目よ。」 「ずっと、この会社で仕事してるのかい?」 「いいえ、去年までは学生だったわ。」 「どこの大学?」 「吉林大学よ。」 「専攻は、何だったんだい?」 「考古学よ。」 「学部生だったのか?それとも大学院で勉強してたのか?」 「院生よ。」 「じゃあ、ロシアからの留学生で、コズロフって奴がいただろう?」 ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.11 Sat 07:22
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「いや、今、金がないんだよ。」 「たったの5元だよ。下で、買ってこいよ。」 財布には、もう30元しか残っていなかった。これで、土・日、そして給料の出る月曜日まで、何とか凌がなければならない。たったの5元が出せない時もあるのだ。その事をトムに言うと、 「僕も、中国に来たときは、そんな時があったよ。僕が奢るから、飲めよ。」 と言ってくれましたが、ヤッパリ、そんな気にはなれないので、 「ああ、ありがとう。でも、今日はやめとくよ。また...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.10 Fri 20:35
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「今日は、紅旗街で仕事だったんで、仕事が終って、そのままここまで歩いて来たよ。」 「君が来てくれたんで、ホッとしたよ。あんまり会社の連中と話したくないからね。」 「ああ、連中の事はほっといて、今日はタダメシをたらふく喰って帰ろうぜ。」 もちろん異存はない。15分から、20分毎に、店員がかなり大きな串に刺した調理済みの肉・魚・果物・野菜を皿に切り出してくれる。同席のインドやパキスタンの人たちは、宗教上の理由で、牛肉と豚肉は食べないので、ほ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.10 Fri 16:02
JUGEMテーマ:ノンフィクション 8月にヴィザ更新のため行った香港で道案内までしてくれた上に、2000元も貸してくれた梁君に会った。梁君は、私の元学生である。J のせいで、引越しを二回もしなければならなかったので、10月には800元しか彼に返す事ができなかった。11月は、1200元を彼に返さなければならない。彼が、12月上旬には故郷の深圳に帰るからだ。 家賃の800元と電気代等を引かれ、会社から借りた香港行きの飛行機代等も引かれて、手元に残るお金は、微々たるものである...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.10 Fri 09:19
JUGEMテーマ:ノンフィクション r 自分のやりたいことを最優先する生き方を選んだので、これまで、かなり苦労した。失業して、肉体労働で食いつないだ事もあるし、お金が無くて、一、二週間、飲み物だけで過ごした事もある。今年の夏、高校で働き始めてからは、昼食はヨーグルト一本である。苦労だらけの人生だったが、一つだけ恵まれていた事がある。それは、どこにいても、外国語を学べる環境に身を置けたことである。 以前は、ある外資系の企業の寮の管理人として働いて...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.10 Fri 00:11
JUGEMテーマ:ノンフィクション maru m 翌日の朝、カークと台所で会うと、 「昨日は、久し振りに、一時間眠れたよ。ありがとう、リュウ。ゴッド・ブレス・ユー!」 再び、感謝される。 「ああ、いいんだよ。」 どうせ使わない扇風機を貸しただけで、これだけ感謝してもらえるとは思わなかった。 話は、変わるが、カークが、アパートに引っ越してきたとき、彼にこう尋ねた事がある。 「君、J の事、どう思う?」 「あ、J か?いい人だと思うよ。」 私は...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.09 Thu 18:57
JUGEMテーマ:ノンフィクション ある日、帰ってくると、アパートにはロンだけがいた。ロンは、私を手招きで呼び、 「おい、リュウ。カークのこと知ってるか?あいつ、通化(吉林省の地名)での仕事をいきなり、クビにされて、こっちに戻って来たらしいぜ。それと、ついこないだ始めたばかりの高校の仕事も、もう来なくていいって言われたらしい。」 「ええ?それ、ほんとか?」 そう言えば、夕方帰って来ると、ウィークデイにも拘わらず、カークが部屋にいて「今日は、一日中、部屋...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.09 Thu 13:33
JUGEMテーマ:ノンフィクション 瀋陽から、帰って来た翌日の昼頃、エイミーとリリーが部屋にやって来た。 「リュウ、よかったら、中国語を教えてくれない?」(エイミー) 「ああ、いいよ。でも、オレは、まだ食事をしてないから、1時半くらいからでいいかい?」 「ええ、いいわよ。」(リリー) と言うわけで、昼過ぎから、再び中国語の勉強をすることに。前日、L君たちと食事をしていた時の、食べ残しをチンして食べ、少し寛いでから、共用部に出る。エイミーたちと、椅子を...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.08 Wed 23:41
JUGEMテーマ:ノンフィクション 翌日、帰宅すると、カークがドアを開け放して、扇風機の修理をしていた。 「よお、リュウ。もう、王と一緒に電気店に行って、ハンダとハンダゴテと絶縁テープを買ってきたよ。」 「何とか、修理できそう?」 「ああ、大丈夫だと思う。」 と、実に嬉しそうだ。今日、修理が成功すれば夜眠れるからだろう。他人事ながら、私も少し明るい気分になった。ところが、 「ボン!」 また、昨日と同じ破裂音である。 「あ、チキショウ!」 「...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2024.05.08 Wed 22:11
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