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イタリア紀行というのは不思議な本だ。決して読みやすくはない。 私自身手元にある岩波文庫の全てを読んでいないと思う。この本はすこしほおってくとどこまで読んだかがわからなくなる本で、だからたぶん最後までは読んでいないだろう、としか言えない。 読みにくいのは日記のような(叶わなかった恋の相手への手紙ということだが)、一般読者を対象にしていない文章のためだ。初版が1942年!だから訳文のせいもあるかもしれない。
DELLE FANTASIE note | 2008.04.29 Tue 02:51
辻邦生はたくさん紀行文を書いているけれど、88年のこのイタリアへの旅で「初めて素直にのなかに自分を解き放つことができた」という。それはたとえばこんなふうだ。 ローマの露天市の、果物が山盛りに並ぶ光景に「豊穣」を、「生きていることの歓喜の爆発」を感じたり、シエナのカンポ広場で「最初の妻と別れて、三冊目の小説を書いている」38歳の自分が広場を横切るのを見たりする。
DELLE FANTASIE note | 2008.04.07 Mon 15:56
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