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◆『神話の力』 神話学者、ジョーゼフ・キャンベルが、様々な神話に隠された意味を対話形式でわかりやすく語っている。小説や映画に登場するモチーフなどと比較しながら、神話がもっている深い精神性を明らかにする。 神話が、時代と地域を越えて共通の要素をもっているのはなぜか。人間のこころは、 基本的には世界中どこでも同じだからだ。みんな同じ器官を持ち、同じ本能を持ち、 同じ衝動を持ち、同じ葛藤を経験し、同じ不安や恐怖を抱くのだ。この共通の基盤 からユングいう元型が出現した。これが神話の共通地盤である。 ...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2009.01.01 Thu 17:10
◆『ものぐさ社会論―岸田秀対談集 (岸田秀対談集) 』 岸田秀の本は、読むたびにかなりの刺激をうける。とくに歴史や社会を精神分析の方法で分析する議論には、読むたびに刺激される。したがって、対談集のなかでも、アメリカとの関係から日本人を語る『日本人にとっての「会社」と「アメリカ」』(対談者:田中滋)や、北朝鮮を大日本帝国の継承者として精神分析する『北朝鮮とは何か』(対談者:三浦雅士)が示唆に満ちていた。特に後者の分析は、北朝鮮をこれまでとは違った視点から一望させてもらった。 岸田は、人間が、自我と...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.27 Sat 16:10
◆『唯幻論物語 (文春新書)』 岸田秀が、幼児期からの母親との関係が原因で神経症になったことは、すでにあちこちで本人が書いており、岸田の読者にはよく知られた事実だ。しかし、こうして書き下ろしの本で詳しく読むと、そこから癒されようとして彼がたどった道に、学ぶべきものが多くあることを改めて感じる。 精神分析は、ある観念からその真の根拠を切り離し、真の根拠を無意識へと抑圧すると、意識に残ったその観念は強迫的になるという。ある観念を打破するには、その根拠を現実的または論理的に崩せばよいのだが、真の根...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.27 Sat 15:36
◆『死ぬ瞬間―死とその過程について (中公文庫) 』 この本は、何よりも死に行く人々に接し、治療し、看護し、介護する人々のために書かれたものであろう。そうした医者や看護婦、家族にとって必読の本であり、きわめて多くの示唆を与えてくれる。E・キューブラー・ロスの本は、これまで臨死体験などに触れた二冊と自伝『人生は廻る輪のように』等を読んだ。『人生は廻る輪のように』にがあまりに素晴らしかったので、この主著も読む気持になったが、今直接に死に行く人々に接しているいなくとも、必読の書であることが分かった。 ...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.27 Sat 13:43
◆『破天・インド仏教の頂点に立ち日本人 (光文社新書)』 インドの仏教指導者・佐々井秀嶺の半生を描いたこの本、読み始めてたちまち夢中になった。佐々井秀嶺については、山際素男の『不可触民の道―インド民衆のなかへ (知恵の森文庫)』などに紹介されているのを呼んで、強い関心をもった。同じ著者に『破天』があるのは知っていたが、絶版となっており、なかなか手に入らなかった。それが最近、新書版で復刊されたのだ。 読み始めると止められないほどだ。若き日の懊悩と何度かの自殺の試み、その果ての師との出会い、激しい修...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.23 Tue 15:21
◆『覚醒のネットワーク―こころを深層から癒す (講談社プラスアルファ文庫)』 国家という暴力、自然破壊の暴力はそれだけで存在しているのではなく、私たちが「殻をかぶった自我」であり、集団としても同様の「殻」をかぶって、他を排除する構造を維持していることの必然的な帰結なのだという。ある集団で問題が起これば、その暴力を放出する別通路を作ろうとする。集団内で生じた対立や暴力をひとつ上のレベルに棚上げし、もっと大きな敵を作ることでそれを正当化して、切り抜ける。「愛国心」によってその場しのぎをするわけである...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.22 Mon 23:14
◆『ラマナ・マハリシの教え』 ラマナ・マハリシの言葉には、究極の真実からまっすぐに私たちの心に響いてくる。何の飾りもなくストレートに響いてくるところに、彼の言葉の計り知れない魅力がある。彼の言葉から伝わるものを表現するのに、「まっすぐに響いてくる」という以外の適当な言葉が見つからない。これだけ言えば、それで充分な気がする。「真実がストレートに伝わってくる」と、これだけ強烈に感じる本はまれである。 おそらく数年前の私だったら、これらの言葉が心の底に沁みてくるような感覚は味わえなかったかも知れ...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.22 Mon 22:45
◆『“癒す知”の系譜―科学と宗教のはざま (ニューヒストリー近代日本)』 同著者の『精神世界のゆくえ』が興味深かったので、これも以前から読んで見たかった。食養、心理療法、世界観という視点から明治期以来の日本の〈癒す知〉の系譜を振り返っている。私自身が、とくに最近小食を実践しており、食養に関心が深まっていたので、今が読むタイミングかなと思った。 まず近代科学の知からはみ出してしまいながら、その欠点を克服していく可能性を秘めた膨大な知の領域を「癒す知」という観点から捉える概念化は、見事に現象の本質を...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.22 Mon 22:07
◆『インド哲学七つの難問 (講談社選書メチエ)』 この著者の本はすでに何冊か読んだ。『ブッダが考えたこと』や『ブッダ・伝統的釈迦像の虚構と真実』などである。いずれも、「常識的仏教観、釈迦像を撃ち破る内容」というか、従来の著名な仏教学者の説を覆すような発言が目立つ。かなり野心的な研究者であり、それなりに面白い。しかし、ブッダの目覚めとは、根本的な生存欲の滅を達成することであったが、そのための修行法は、「思考停止を目指す瞑想」ではなく「徹底的に思考する瞑想」だ主張する点など、納得できないところも多...
精神世界・瞑想・気功〜読書の旅 | 2008.12.22 Mon 21:34
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