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JUGEMテーマ:詩 誰に頼るわけでもない かといって一人でこなせるわけでもない 一人が好きでも 一人では寂しく 誰かといたくても 誰かといると息苦しくなる うだる暑さの午前一時 月は心なしか近く感じて 星さえ傍に思える なのに手の届くモノほど遠く見えて そこにあるのに離れていく 孤独と群れの狭間で幸不幸の波に晒され 生き方の定まらないまま歳だけ重ねていく
SANNI YAKAOO | 2023.07.29 Sat 01:16
JUGEMテーマ:詩 遠くで空が光る 雷鳴に犬が吠え 風が強くなって熱気を払う 期待する この灼熱を冷ましてくれと 山の向こうから迫る真っ白な要塞 地上をすっぽり覆う巨大さ 早く来てくれ 涼しくしてくれ その願いは虚しく裏切られ 入道雲は西へ進み たまに光と雷鳴だけを飛ばしてくる 心なしか流れる汗が増えた シャツの襟元は濡れ 背中はじっとりと張り付...
SANNI YAKAOO | 2023.07.28 Fri 00:20
JUGEMテーマ:詩 眠い目をこすっても 朝に抗えるわけじゃない 昨晩の思索 ふと思いついた真理は ただの妄想 一時の思い過ごし 朝になれば眠気にボヤけ なんてことない孤独な夜の暇つぶしだと覚める 冷凍庫に入れたジュースが ちゃんとシャーベットになっているかの方が よほど気がかりで重大な問題になっている シャリシャリの甘い塊で口を冷やし 飲み下すと 昨晩の思索も腹に沈んでい...
SANNI YAKAOO | 2023.07.25 Tue 23:50
JUGEMテーマ:詩 アリは細胞 群れて脳と体 一匹一匹は小さく 知能も微々たるもので 何百何千何万と群れを成して 一匹一匹が細胞のように機能して 群れで一つの生き物になる 人と変わらない やっていること 動く仕組み それぞれの役割を背負っていること 一匹一匹はそんなことも知らず生きている 群れで見ればまったく変わって 一匹一匹に意味があって それを理解していなくても 細胞...
SANNI YAKAOO | 2023.07.24 Mon 22:58
JUGEMテーマ:詩 陽が落ちてもコンクリートは容赦なく 裸足にジンジンと熱を突き上げる 手のひらを着けばさらに熱く 寝苦しい夜の原因がここにある 無機物も涼しくなりたいと 太陽が顔を隠せば放熱を始め スクワットをするお前の足裏が邪魔だとばかりに こいつをどかせと怒りをぶつけてくる みんな暑がっている あご先から汗が垂れ コンクリートに染みを作ってはすぐに消えていく
SANNI YAKAOO | 2023.07.23 Sun 18:25
JUGEMテーマ:詩 夏の夜空にいくつもの星 金星は明星 明け方にも宵い時にも輝き 北斗七星は逆さまに空を回る 北極星は動かず天に鎮座して カシオペア座も北に眠る 温く不快で肌にべたつく空気 鋭く透明に夢を投げかける星空 真っ暗な駐車場に一人立ち 辛い現実を胸に仕舞い 星の夢に吸い込まれる
SANNI YAKAOO | 2023.07.22 Sat 14:57
JUGEMテーマ:詩 今年一番の暑い日の昼 倉庫のシャッターは開けっ放しで カブトムシが迷い込んでいく すぐに出ていったような気もするが どこかで身を潜めているかもしれない 探してみるが どちらか分からない 裏にある小高い山には仲間がいるだろう 土から出てきて夏を満喫し始めたばかりだろう 外へ飛んでいったことを願う 暑い陽射しはどんどん強くなり 気力と体力を奪う ペットボト...
SANNI YAKAOO | 2023.07.21 Fri 00:27
JUGEMテーマ:詩 頭にドリルを刺してみろ 欲望と希望がドロっと垂れて 硬いドリルさえ溶かすほどの濃度と量に 自分自身で驚くだろう 傷はたちまち塞がり 欲望も希望も瞬く間に満タンになる 落ちていく一枚の葉っぱのように 妄想を抜かれた人間は薄っぺらく そよ風にすら耐えられない 頼りなく軽い存在になる 中身がドロドロだから 重く強く 地面に足を着いていられる
SANNI YAKAOO | 2023.07.20 Thu 00:59
JUGEMテーマ:詩 夜は磨りガラスにヤモリのシルエット どこからか花火の煙りの匂いが漂う 朝には胸をふくらませたハトの歌と 童心が蘇るラジオ体操の曲 日中は風鈴の涼やかな音色と 窓を通る風がスダレを揺らす 夕暮れにはヒグラシの重奏と 地平の残光が空をオレンジに塗り替える 緑 水 音 光 色彩豊かな夏は 時間も刻一刻とコントラストが高い 自分も光に晒されて暑く 薄くなり ...
SANNI YAKAOO | 2023.07.16 Sun 13:06
JUGEMテーマ:詩 向かいの庭にヒマワリが咲く 強い雨に打たれてびしょ濡れになり 曇り空でもめげずに明るいままで ずっと空を見上げている 野良猫がトコトコと通り過ぎたり カラスがジロジロと睨んでいたり アリがせっせと登っていたり セミがバタバタと飛んでいったり ヒマワリの周りは忙しい 蒸し暑い梅雨に葉を広げ たまに届く太陽の光を花びらで受け止め 今年もやって...
SANNI YAKAOO | 2023.07.15 Sat 17:12
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