[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 CRESCENT BIBLE Short Story ─────── One Day . その日は、とても暖かいお日様が煌々と照っていました。その陽射しの紡ぎ糸のようなあの人の金髪が、空を映した蒼いマントと共に、ふわりと風になびいています。あの人が一番、あの人らしく見えるのは、いつもこんな空の下。煌めく日差しに輝いて、あの人自身が地上の太陽になるのです。 私はそんなことを考えながら、うっすらとした笑みを口元に浮かべつつ、燦然と輝くサー...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.14 Mon 14:29
未来救国の英雄となる、一人の少年。 彼はひとつの、蒼き焔。 貴く鋭き、蒼き牙。 そして煌めく、蒼き空。 不可視の翼で舞い降りた、裁きの天使ガリシアの映し絵。 彼は未来の「蒼穹の騎士」。 外伝《短編集》・目次 ※全年齢対象(一部除く)キャラクター紹介へ※下の方のリンク切れの記事は投稿待ってちょ。■CRESCENT BIBLE外伝「蒼穹の騎士と緋色の皇子」〜into the faraway sky(1)(2)(3)(4)(5)(...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.14 Mon 13:54
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 「ソアラ。あたしはさ。本当を言うと、ウィルシードっていう国は好きじゃないんだ。でもだからと言って、滅んでしまえとは思えない。親父みたく、直接どうこうされたわけじゃないしね。顔も覚えてないけれど、だからと言って弟のティラが大切じゃないわけでもない。血が繋がってるたった一人の弟だもの。ソアラが、エヴィンを大切に思うようにね」 「じゃ、レシードと戦うか。父親だぞ?」 しかしあたしは首を振った。 「敵を作って、それを打ち倒すだけが戦いかな? あたしは違う...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.13 Sun 13:49
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 クレセントバイブル第2部予告〜光と闇の双生児 逢いたくても逢えない人、というのはいるものだ。 あたしにとってそんな存在は、日常的で当たり前だった。 ソアラ=ファング・アスカ 言ってしまえば彼はあたしの恋人だった。将来を誓い合っていた訳じゃないけど、でも生きている限りずっと隣にいるだろう……そんな穏やかな安心感めいたものはいつも二人の関係にはあって、誓いなんかそもそも必要なかったんじゃないかな。 当たり前か。あたしとソアラは一緒に育った。兄妹みたいに...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.12 Sat 15:58
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 クレセントバイブル第2部〜「黒翼黎明」より耐えうるものと消え去るもの 夜遠く、不可視の生き物がうごめく世界。 そは黒い森。 忘却の憧憬と、いつか訪れる永訣に、森は天高く風と吠える。 どうしてこんなことになったのだろう。そんな答えは永久に出ない……そう嘘ぶく唇からは自嘲が零れ出、乾いた笑みを形作る。虚しい笑い。自分が望んだ未来と現実の狭間で、ただ一つ持つ肉体に宿りし魂という名の己自身すら、かけらも信じることは出来ずに。 いつかいつかと願い、それでもたどり...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.11 Fri 14:15
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 でもどうせ、ティルラドはまたパレスを抜け出すんだろうな。 そして俺の財布から食事代がたっぷり消えて、ルナ(他、不特定多数の女子)達をおっかけまわすティルラドを、俺がまたおっかける……と。 俺は皿を洗いながら、つい吹き出してしまった。 アルスとティルラドが怪訝な顔をしているようだが俺は、「なんでもない、なんでもない」 と誤魔化す。 するとまた、女の子達のにぎやかなおしゃべりが、洗い場まで響いてきた。 「ところでね、聞いてよ。さっき変な焦げた男が『大魔王アルセイス...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.06 Sun 13:01
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 じゃぶじゃぶじゃぶ。 俺は今、皿を洗っている。 いや何でって言うか……飯を食ったら、洗わないかんわけでな。 ……うん。 ここは俺の屋敷。あの後、いつもの面々にルナを交えて、ぱあっと楽しく晩餐を囲んだのである。晩餐の料理はアルスが中心になって、セルティとシェーダ、そしてルナとで手分けして作った。と言っても、女3人は材料切り分けただけで、その後はずっと暇こいてたリエと一緒にかしましくおしゃべりに興じていたようだが……。 女の子達(リエのぞく)だって料理に関し...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.05 Sat 21:15
JUGEMテーマ:ファンタジー小説「お、おのれ……っ」 しかしそこでルナが動く気配があった。 だが。ぎらっと瞳を光らせたティルラドは目にも止まらぬ速さで剣を抜き放ち、ルナの剣をはね飛ばしていた! 「東岸文化地方の剣術の一種、居合い……」 驚愕に瞳見開くルナは、剣をはねとばされて空っぽになった手を押さえ、そのまま……力なくへたり込んでいた。 「……もう、いいわよ」 ルナは恨めしげにティルラドを見上げて言った。 「わけ、わかんないわよ……。もういいわ。捕まえなさい。あたし、あんたを聖大使としてしか、見たことなかっ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.04 Fri 12:15
JUGEMテーマ:ファンタジー小説「……あたしは、あんたみたいなのが嫌いよ。権力も富も生まれながらに約束された、世間知らずの王子様! なんでも自分の思い通りになると思ってるんでしょう!けっこうなことだわ!」 「そんなことはないけどねぇ……」 「どうだかね!……あんた達国の上層が勝手に起こした戦争で、どれだけ私達民草が迷惑しているか。私の父も帝国との戦いで散ったわ。母や兄弟は戦渦に巻き込まれて今や不虞の身よ。あんた達がきらびやかなパレスで贅沢三昧をしている最中、スラムに流れた戦災孤児達は、そのほとんどが飢え...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.03 Thu 15:07
ところで、ウィルシード国軍でこうしてマントをつけることが許されるのは『称号持ち』と呼ばれる栄誉将校だけなんだ。例えば俺の称号は『蒼穹の騎士』だから空色のマントなわけだが……称号持ちはそんなに人数いないから、こうして翻るマントもそうそう見られるものではない。 特にティルラドの聖なる高貴を示す紫のマントは、軍の頂点たる国軍聖大使しか身に付けることを許されないんだ。 だから要は、一発でばれるのである。 ティルラドが、国軍聖大使だっていうことが……。 俺はそれについての懸念を口にするも、しか...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.05.02 Wed 12:01
全490件中 471 - 480 件表示 (48/49 ページ)