[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 苛っときた俺は、ぎっとそいつを睨みつけて言った。「貴様、人様の家に忍び込んだ上に住人に暴行とは、ご立派な犯罪だぞ? その歳でムショに放り込まれたいか?」 「……? ……お、お前……まさか、男か……?」 まさかて。 じゃあなんだ、このガキいっちょまえに、俺を女だと思った上で押し倒したっつうわけか……? 「……げっ。マジで男だ……っ!」 ……どこを触ってんだどこを……(怒) 「……わざわざ確認すんなッ!!」 ぶち切れた俺は、怒りにまかせて頭突きを食らわし、額を押さえて悶絶...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.29 Fri 10:38
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 「や、やっぱ母親じゃないとダメなんじゃないのか……? ああ、よしよし……な、泣くなよっっ……そんなに泣くとまた戻すぞ? お、俺なんか悪いコトしたか……?」 泣きわめく赤ん坊をぎこちなく抱きつつ、俺もつい一緒に半泣きになっていると、「赤ん坊は泣くんもんだぜ。母親でもダメな時はダメっぽいから、根性だなこりゃ」 などと言いつつ、瞬く間に消費してしまったオムツや産着の洗濯、ほ乳瓶の幾度とない消毒に追われ、アルスのハンサムフェイスも早々やつれている。 「なんでさっきからず...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.28 Thu 09:41
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 あの後はまさに一騒動。どこの子だ誰の子だという疑問以前、はじめて知ったが、赤ん坊っつうのはめっちゃめちゃに手がかかる……! 火がついたように泣き出されても、こっちは何がなんだかわかりゃしない。家中を揺らがすような泣き声の中、右往左往していた俺がはたと思ったのは。「……赤ん坊って何を食うんだっけか?」 「い、いや、基本は母親の乳とか……」 赤くなってしどろもどろのアルスに、そりゃそうかと納得の俺。 でもさ、母親いないじゃん。どうすんだ。 「……シェーダは、出な...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.27 Wed 15:03
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 「……お、落ちてたんだって! なんか生きてたからっ!」 「かごが生きてるわけないでしょう!」 「中身! 生きてるのは中身だってば……っ!」 ……俺ってば必死である。 シェーダと二人で築く家庭の将来像が、なんとなく見えてきたかなー………(ちょっと泣きたい)。「そんでなんなんだよ。犬?」 「俺も暗くてよくわかんなかったんだよ。ほぎゃあって吼える。ちっさくて、ふわふわ金髪のでかい頭してて、ふっくら柔らかそーな色白で、目もでかくて青い……なんか……カワイイ感じ?」 「あなたみたいね...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.26 Tue 08:51
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 キャラクター紹介へ(別窓) 1.誘いの天使 (プロローグ〜・1)(2)(3)(4) 2.真夜中の惨劇 (1)(2)(3)(4) 3.微笑みよあざやかに (1)(2)(3)(4) 4.Fate of Hardness. (1)(2)(3)(4) 5.そして夜には雪が降り (1)(2)(3)(4) エピローグ (1) (2・完結) Next Story→CRESCENT BIBLE「砂礫の城の眠り姫」〜The celestial angels. >>【蒼穹の騎士の波瀾万丈武勇伝!シリーズ(コメディ)】・総合目...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.25 Mon 12:52
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 俺は立ち上がってかごを両手に抱えた。かごの中の生物は幸いおとなしくしていてくれている。しかし俺はそこで、はたと重要な事に気づいた。 「これを持っているということはこけた時に受け身がとれないというわけで、しかも塀をつたって歩くことも不可能なわけだよな……。こけたらこけたで、かご放り投げて中身死んだら事だし」 ……一瞬、かご放り出して逃げたい衝動に駆られる俺。 いやいやいやしかし! この寒さじゃ俺ってば、「なんでもしますから家に入れて下さい(泣)」ってあっさ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.25 Mon 08:21
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 どうして英雄・蒼穹の騎士がこんなところで凍死の危機の憂き目に遭っているのか。事情を説明するとだな。今夜は仲のいいメンツで集まってみんなで晩餐を囲んでいたんだが、……まあその。 そのうち一人と喧嘩したんだな! はははは……。 「頭冷やしてこい!」の台詞に「おっしゃるとーりにしてやるわッ!」てなカンジで、逆上ついでに家を飛び出したはいーものの(よくないよなこの時点で)……アタマに血が上って思考回路がぶっ飛んでいたせいで、真冬の夜の極寒の最中、部屋着のまんまだ...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.22 Fri 11:51
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 物語は、凍てついた空気が凛と鳴り、吐く息も鮮やかに白く染まる、既にとっぷり日も暮れた冬の夜にはじまる。 まずは自己紹介からはじめようか。 俺の名前はエヴィン=アルロ=リスバーン。歳は17。ウィルシード王国国軍の聖大使直轄部隊「セイントウォリアーズ」の士官……とどのつまり軍人だ。 ウィルシード国軍の英雄・蒼穹の騎士というのは、何を隠そうこの俺のこと。偶々運良くいくつかの難事件を解決したことで、授与された栄誉将校の称号……それが「...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.21 Thu 16:17
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 凛々しい軍服姿になったエヴィンが階下に降りてくると、やんやと店中で喝采が興った。髪や肌の色合いが限りなく薄いため真白く光を纏ったような印象を人に与うるエヴィンだが、漆黒の軍服と空色のマントを纏えばその姿はいっそう鮮やかに強烈な光を放つ。蒼穹の騎士の放つオーラはあたかも夜の店内に太陽が昇ったかのごとくだ。 「さて本題だ。……セルティ。お前、ティルラドと二人がかりで試みたんだろ? シルヴァロスタの神具の破壊。……違うか?」 「そ、そうだけど……神具は、血で動く...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.07 Thu 12:17
JUGEMテーマ:ファンタジー小説 「……もうおしまいにしろ。いい加減にしねぇと減給されるぞ。 仕事しろって!」「わかってるわよっ」 「おっし、食うか! あれ、ところでアルス、お前らって夕飯はどうしてるんだ? あのいつもの美味そうなまかない?」 「今日はもう食わねえよ。まかないなら夕方に食ったし。知ってるだろうけど、オレは元々あんまり食わねえからさ」 「ちなみに、私もダイエット中!」「……どうしてお前らは食わないで育つんだ。……リエは胸だけだけど」 エヴィンは実に不可解とばかりに両の眉根...
三日月の聖書〜景澤 晶の創作思考 | 2012.06.06 Wed 12:07
全485件中 441 - 450 件表示 (45/49 ページ)