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JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「キアラ、迎えが来た」 ガイは部屋でくつろいでいたキアラに言った。ガイの表情はいつにもまして不機嫌そうだ。 「どうしたの?」 なんだかいやな気分が胸にわきあがる。 「大天使長様からの呼び出しだ」 キアラはたじろいだ。 「あの小鹿のことで怒られるの?」 「わからない。正装して来い、とのお達しだった」 ガイの声はこわばっていた。悪いことが起きないといいけれど、キアラは天使の正装をすべく箪笥の扉を開けた。...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:22
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「どうなるんだろうね・・・」 ぽつりと冴子が言葉を落とす。 「なるようになるさ」 平然と康平が答える。 「康平は自分が変身しないからいいんだよ!!」 冴子は怒りを含んだ声で康平に言葉を放つ。 「怖かったんだから・・・」 冴子が必死で涙をこらえる。嗚咽がでそうになる。 「ごめん。冴子。いい加減な答えして。だけど俺冴子のためなら・・・」 そこでロッカーに行きついた。 「やっと帰れた」 涙を引っ込めて冴子が...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:17
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「冴子君? 康平? また二人の世界を作ってないかい?」 エンデルクが間に入る。 「ち・・・違いますっ」 「いーや。かわらん。先輩に冴子は渡しません!」 ついに康平は堂々と宣言を下す。 「ちょっと勝手なこと言わないでよ」 冴子が反論する。 「私はもろ・・・エンデルク先輩が好きなんだから」 勢い余ってついに口にする。 「それはよかった。向こうに東屋がある。そこで話をしよう。今後の二人のことを」 きゃっとでも言いたい撃沈...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:16
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「王子!!」 とまた一人美少女が抱きつく。中学生ぐらいだろうか。のんびり思っているとその当人がつかつかとやってきて言い切る。 「王子は渡さないから!!」 服装が派手だ。歌舞伎ロック風とでもいおうか。金の髪が印象的だ。 美少女の宣言に冴子ははぁ?である。 「ファーストだかなんだかしらないけど王子は渡さないからね」 と言っている少女の瞳の動きが止まった。康平に向けられている。 「これもあたしの!!」 冴子があせる。 ...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:15
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「キューティアターック!(きゅーっきゅーてぃ・・・?!)」 冴子はキックをお見舞いする。頭は混乱しているがただ目の前のものを倒さないといけないことはわかっていた。 「えいえいえいえいえい・・・えい!」 小さなこぶしをグロテスクな物体にぽかぽか殴りつける。怖い。握る手が震える。 それでも冴子は体がいうままに心のうちからこみ上げる意思を信じ始めていた。 このままはだめだよ。どうしたらいいの?! とん。 冴子は飛んで間合い...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:14
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「それがね・・・」 真美子は一拍置くと名前を出した。 「あの冴子ちゃん」 明らかにげんなりとして真美子がいう。埋没した個性が逆に光っていたらしい。個性派ぞろいのクラスでは冴子がひとつだけ浮いていたのかもしれない。 「ええ〜??」 「うそでしょ〜」 「信じられないっ」 さんざん冴子を「軽蔑」しているという口調で女生徒達が騒ぐ。 冴子自身はぞんざいにも「はぁ?」である。 口もきいたことのない人間とどうやって恋愛沙...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:13
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの はぁ、と青空を見上げて冴子はため息をついた。 ぱっとしない容姿、目立たない性格。いちじるしく埋没した個性。さえないとはまさにこのことだろう。 だが、そんなさえない冴子すら恋はする。 サッカー部の諸星先輩にあこがれているのだ。そっとフェンスの外から見ることしかできないがそれでも冴子は満足していた。 「よぉ。さえない冴子ちゃん。また来たのか?」 幼馴染の康平がフェンスの向こう側から声をかけた。 「なによ。あんたなんてお呼びじゃな...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 21:12
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 教室はざわざわしていた。その小さな箱をつついてみたり、逆さにして振ってみたり。 「静かに!」 ルークが教室をダン、とたたいた。 一気に静まる。 「それは子型AIだ。セカンドムーンのメインコンピュータがアリシアであることは知っているな?」 こくこくと生徒たちはうなずく。 「その子型はアリシアとつながっている子供のようなものだ。諸君も知っている通り、宇宙艦にはそれぞれ制御コンピュータがひとつずつある。艦長専用のものであ...
kokoroのお手紙 | 2017.07.21 Fri 20:58
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 執念で受かった秋季からの大学は少し寒かったが見るもの聞くものすべてが新鮮だった。義務教育の詰め込み式ではなく自分で選び取っていく大学のスタイルをキアラはとても好ましく思っていた。かつての仕事仲間もいる。16になると自動的に働くことになるが学びスキルアップするものには休職制度が設けられてあった。その制度を利用して死亡管理局からも何人か来ていた。彼らとランチを食べながら話すのも楽しかった。働くことは嫌いではなかったし、部署の...
やりなおしアリス | 2017.07.21 Fri 01:25
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの どさっと大テーブルに書物の束が落とされた。 きょとんとキアラはほんの落とし主ガイに尋ねる。現在、キアラはガイの家で生活している。キアラは孤児ゆえに仕事場の寮に入っていたがキアラとガイの仲が公式になるとガイの家に引き取られたのだ。確かに今でも貴族の中では結婚前に嫁ぎ先に滞在することもあるらしい。しかし婚約さえも正式にした覚えはない。ただ普通の恋人同士になっただけだ。それもあの現実的なガイが貴族の習慣に付き合うとも考えづら...
やりなおしアリス | 2017.07.15 Sat 01:06
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