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JUGEMテーマ:自作小説 おはようございます、荻みすずです。 こちらは今まで既存の小説サイトで公開してきたものを転載するために開設したブログです。 ですので、毎回短編を3〜10回に分けて、一度に公開するスタンスでまいりました。 目次を見ただけで「これとこれが続きものである」と一目瞭然の状態をつくりたかったからです。 1回当たりの文字量は、できるだけ2,000字を超えないように組んでありますが、ルビや強調など、もともとの表記の調整もあり、ただのコピペと...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.25 Wed 06:46
JUGEMテーマ:自作小説 父の恋人(三人目)(1) 「そうそう、この味」 「私」が中学生になったぐらいから、父は再婚相手候補らしき人を家に連れてくるようになる。 中でも3番目の恋人である“料理上手なサヨコ”さんは、妙に印象に残る人だった。 第1話 サヨコさん その1 今どこにいるのかな、サヨコさん。 朝ごはんのたびに、サヨコさんのことを思い出す。 つまり「毎日毎日」ってことだ。 私はそのとき14歳だっ...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.24 Tue 08:42
JUGEMテーマ:自作小説 きょう、ママンのパパが死んだ(3)【終】 ←(2)へ戻る 私が14歳になるまでの間に片手で数えられるほどしか会ったことのない「お祖父ちゃん」が死んで、毎日ご飯を一緒に食べている方の「お祖父ちゃん」は、まだまだ元気そのもの。 私は中3になってから、あまり学校を休まなくなった。 心を入れ替えたというより、サボるのに飽きた感じ。 後で父や兄に聞いた話だけど、母はお葬式で「周囲が引くほど泣いた」...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.23 Mon 22:18
JUGEMテーマ:自作小説 きょう、ママンのパパが死んだ(2) ←(1)へ戻る 第2話 11月25日 ところで、今日11月25日、家には祖父母と私だけなのだが、平日なのでこれは割と当たり前の風景だ。 ただし、当たり前でないのは、多分明後日くらいまで、両親と大学生の兄は帰ってこないだろうなっていうことだ。 母方の祖父が心不全で亡くなったという連絡が来て、3人で朝早く出発したからだ。 母の実家は飛行機を使う距離なので、そちらの親戚は私には...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.23 Mon 22:17
JUGEMテーマ:自作小説 きょう、ママンのパパが死んだ(1) 「もしかすると、昨日かもしれないが」 「もしかすると、昨日かもしれないが」 両親共働きをいいことに、人のいい父方の祖父母に適当なことを言って丸め込み、ついつい学校をサボってしまう中学生の「私」。そんなある日、母の実家からある知らせが…。 11月25日にまつわる、そんなお話。 第1話 常習 私はよく学校をサボる。 仲のいい友達もいるし、好き...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.23 Mon 22:16
JUGEMテーマ:自作小説 シャッターの中の仏像(4)【終】 ←(1)へ ←(3)へ お調子者の朝【終】 「何だ?今の夢…」 シャッターにしろバスのチャージカードにしろ、リアルで経験したら、焦りはしたとしても、絶体絶命というほどでもない。 それでも目が覚めたとき、心臓は早鐘を打つようだったし、額に汗も浮かんでいた。 *** あおいはその日、10時にアルバイトに行く予定だったが、目が覚めたのは7時だ...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.22 Sun 07:32
JUGEMテーマ:自作小説 シャッターの中の仏像(3) ←(1)へ戻る ←(2)へ戻る ATMコーナーにて その3 「もー、どーすんのよ!完全に閉まっちゃう!」 誰かが嘆くような調子でそう言うと、ATM(私服)の女性がまたも、 「完全に下に下りるまで静かに待ってな!」 と怒鳴った。 「あんたさ、さっきから何なの?偉そうに…」 シャッターをくぐろうとしたのを制止された女性が、かなりいきり立って言ったが、ATM(私服)の...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.22 Sun 07:31
JUGEMテーマ:自作小説 シャッターの中の仏像(2) ←(1)へ戻る ATMコーナーにて その2 と、そのとき、なぜか窓口側にいた5名ほどの客、加えて行員までもがどっと狭いATMコーナーに押し寄せてきた。 一体何が起きたか分からないが、そうなると狭いエントランスはなかなかの混み合い方になった。 それだけならばまだしも、なぜか自動ドアの向こう側でシャッターが下り始めてきた。 「え、何で何で?」 「てか、ここシャッターなんてあったの?」...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.22 Sun 07:30
JUGEMテーマ:自作小説 シャッターの中の仏像(1) 「最初にお断りしておきますが、“夢オチ”です」 アルバイト店員「あおい」は、休日に映画を見る前にお金をおろそうと、近所の銀行のATMを利用しようとしたが、その日に限って何度も繰り返し振込をする客がおり、なかなか列が進まなかった。 プロローグ 運慶が護国寺の山門で仁王を刻んでいると云う評判だから、散歩ながら行って見ると、自分より先にもう大勢集まって、しきりに下馬評をやっていた...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.22 Sun 07:29
JUGEMテーマ:自作小説 ビートルズと紅茶と…【青春】(4)【終】 ←(3)へ戻る 第4話 余談【終】 「トイレを出た直後に「触れた」ものに、一時的にどっぷりはまる」って言ったけど、実は――その後定番のお気に入りになるんだよね。 そのお店の名前――カフェ「rencontre 《ランコントル》」には、フランス語で「出会い」って意味があるらしい。 その後、3度目の訪店で偶然純君と会えたとき、マスターがそう教えてくれた。 [了] &n...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.22 Sun 00:17
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