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JUGEMテーマ:自作小説 記憶とは時系列的な過去に属するものであり、未来にも属するものであり、今この瞬間にも属するものでもあり得る。それはどの時点においても発芽し、時系列的などの方向にも枝を伸ばす。そこに実った果実は、どの時点からも食することが可能だろう。食することは紋様を定着させることであり、紋様を忘却することでもあり、また紋様を予知することでもあり得る。それを物理的に顕在化したものが『遺跡 site』ということになる。 それが特別な行為の場所であっても、際限なく循環する暦で...
pale asymmetry | 2022.06.01 Wed 22:10
JUGEMテーマ:自作小説 あなたの頬に手の伸ばしても、わたくしの指先はあなたに触れることは出来ないだろう。それはあなたの身体に、という意味もあるし、あなたの本質に、という意味もある。この二つはたいていの場合乖離しているものだけど、片方だけに触れてもう一方には触れない、ということは出来ない。しかしながら両方に触れながら両方に触れないということが出来てしまうから厄介だ。 そこでわたくしたちは『余剰次元 extra dimensions』に気持ちを傾けることになる。そして高揚したりするのだ。 ...
pale asymmetry | 2022.05.30 Mon 21:49
JUGEMテーマ:自作小説 花について語ろうとすれば、それはグロテスクなモンタージュになってしまう。それは「今」と口にした瞬間にすでに過去になっているのと同じメカニズムで組み上げられているということなのだ。つまりどんなに精密に組み上げられていたとしても、そのユニットが動き出すことはない。それぞれのパーツの個性が強すぎて、噛み合った途端に共食いが始まるのだ。だから花ついては五十六億七千万年後に語ることにする。 そういうわけで、まずは『シンビオウシス Symbiosis』の心臓を握ろ...
pale asymmetry | 2022.05.29 Sun 22:06
JUGEMテーマ:自作小説 【エーテル ether】 スコープを覗き込むと、そこは迷える事象で満ち溢れていた。その事象とは分解されながら波打つエレメントに他ならず、そうであるが故にわたくしたちを構成する四つのエレメントを凌駕する第五のエレメントだと定義するしかないのだ。古の賢者の言にならうまでもなく、それは最初のエレメントであり、同時に最後のエレメントであるのだろう。だからそれは彷徨い放蕩に耽るエレメントであるはずだ。つまりわたくしたちは、そういう性質の光子を継承しているのだ。 ...
pale asymmetry | 2022.05.28 Sat 21:56
JUGEMテーマ:自作小説 あなたの立ち居振る舞いが、あなたの観念を構築するのだ。決してあなたの観念が、あなたの立ち居振る舞いを構築するのではない。それはつまり、実験が全てを研ぎ澄ますということなのだろう。もちろん、この実験は科学的導標によって駆動されたものでなければならない。魔法による誘導であってはならないということだ。過剰な高純度に精錬された科学が、魔法に見えてしまったとしても。 わたくしはそれに舞踏で応えよう。振る舞いの流れの全てに意味を織り込んだ行為としての舞踏で。そ...
pale asymmetry | 2022.05.27 Fri 21:58
JUGEMテーマ:自作小説 万華鏡的な記憶は純粋な偽りだ。純粋であるが故に、その偽りはシュヴァルツシルト半径にまで圧縮されてしまう。それによって、スピンにより目まぐるしく変化し続ける万華鏡的記憶は、どこまでも鮮明化された落下を有することになる。そして質量は際限なく重力に蹂躙され、墜落から堕落へと変換されていくのだ。あるいはそれは、昇華かもしれないけれど。 万華鏡的記憶は恐ろしく精密な紋様だから、堕落であっても昇華であっても、ある一点に閉じ込められてしまうだろう。特異点と記述し...
pale asymmetry | 2022.05.26 Thu 21:20
JUGEMテーマ:自作小説 ←(1)へ戻る 第2話 ペンネーム たくさんの作品を読んでいると、自然な流れで「自分も書いたものをこんなふうに発表したい、読んでもらいたい」と思うものです。ましてやヒナは、もともと小説を書いていて、あてもなく多くの作品を保存していました。 何にせよ、自分以外の人に読んでもらいたいと思い、ヒナは新作が書けると、オミのところにデジタルメモを持っていき、読んでもらうことにしました。 オミは優しいので、決して酷評はしな...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.26 Thu 09:47
JUGEMテーマ:自作小説 「あの子の一番の理解者は、僕だから」 小説を書くのが好きなヒナ。ヒナ「だけ」が大好きなオミ。 多少こころに温度差はあるものの、恋人同士の2人。 オミはヒナを喜ばせたい、幸せにしたい一心だった。 第1話 趣味「小説を書くこと」 ヒナとオミは、小学生5年生で同じクラスになって以来の仲よしでした。 少し大きくなった今は、(実は2人の間のキモチの温度差は多少あるものの)恋人同士といってもいい間柄です...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.25 Wed 08:07
JUGEMテーマ:自作小説 おはようございます、荻みすずです。 こちらは今まで既存の小説サイトで公開してきたものを転載するために開設したブログです。 ですので、毎回短編を3〜10回に分けて、一度に公開するスタンスでまいりました。 目次を見ただけで「これとこれが続きものである」と一目瞭然の状態をつくりたかったからです。 1回当たりの文字量は、できるだけ2,000字を超えないように組んでありますが、ルビや強調など、もともとの表記の調整もあり、ただのコピペと...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.25 Wed 06:46
JUGEMテーマ:自作小説 父の恋人(三人目)(1) 「そうそう、この味」 「私」が中学生になったぐらいから、父は再婚相手候補らしき人を家に連れてくるようになる。 中でも3番目の恋人である“料理上手なサヨコ”さんは、妙に印象に残る人だった。 第1話 サヨコさん その1 今どこにいるのかな、サヨコさん。 朝ごはんのたびに、サヨコさんのことを思い出す。 つまり「毎日毎日」ってことだ。 私はそのとき14歳だっ...
荻みすず小説置き場(転載) | 2022.05.24 Tue 08:42
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