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著作権者にもされずにがんばる日本の映画監督たちへのエール
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◆普遍性(2)−懐かしい風景

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     懐かしい風景 【参考文献】 作家の保坂和志は、小津映画に出て来る風景や人物、時には野良犬などを見ると、これらもかつては存在していたのだと感慨にふけるとのこと(㉑私の濃度―小津安二郎が読んだ小説)。その理由について彼は役者を例にとり、その演じる役柄、母親ならその母親が「本当にいたから」だというのですが、小津映画には本当にいたと思わせるような、他にはない何かがあるのです。そして懐かしいと思えるのは...

監督 小津安二郎 | 2018.03.11 Sun 08:42

◆普遍性(1)−面白い風景

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     面白い風景 【参考文献】 「秋刀魚の味」の風景    小津映画には主に電車、古いものでは蒸気機関車や路面電車、クラシック・カーなど、乗り物が印象に残るショットとしてたびたび登場します。そうでない作品を挙げるのが難しいほどです。例えば遺作といわれる「秋刀魚の味」(この「秋刀魚の味」が小津安二郎の遺作、という表現は間違い。小津はこの作品の後、テレビ・ドラマ「青春放課後」の脚本を書き上げており、さらに「大根と人参」の...

監督 小津安二郎 | 2018.03.09 Fri 05:05

◆小津の文法(3)−サスペンス

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     サスペンス 【参考文献】    小津の編集助手であった浦岡敬一によると、「右から左に動くものはサスペンスを表す」と監督から教わったとのこと(㉘第三集 インタビュー集)。彼は小津映画によく出てくる振り子時計を例にして、このことを説明しています。調べてみると確かに時計の振り子が右から振れると事件が起きて、収まると左から振れるようになります。それは前者だけの場合もあり、途中で振り子が何度...

監督 小津安二郎 | 2018.03.07 Wed 05:09

◆小津の文法(2)−ロー・ポジションの起源

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     ロー・ポジションの起源 【参考文献】    小津映画での数ある特徴の中でも、ロー・ポジションは初期のサイレントから全編にわたって現れる際立ったものですが、これを始めた経緯について小津自身は以下のように語っています。   「一体キャメラを低めにしたのは日本のセットではどうも床に金をかけないので、床を出さない工夫にキャメラを上に向け出したので、その初めは喜劇の『肉體...

監督 小津安二郎 | 2018.03.04 Sun 08:02

◆小津の文法(1)−会話

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     会話 【参考文献】 二つの文法違反    小津は人物の感情を強調するためのクローズアップや、時間の経過を表すF・I、F・Oなど、一般に認められている映画の文法は必須のものではないと主張します。特に会話における人物の撮り方をよく取り上げて自説の正当性を強調しており、例えば「秋日和」完成後の座談会では次のように述べています。 「僕なんかやっているものは、ほんとうの映画的というものじゃない。映画でなくちゃこれは描け...

監督 小津安二郎 | 2018.03.02 Fri 05:07

◆構図至上主義(6)−映画界のセザンヌ

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     映画界のセザンヌ 【参考文献】 構図の類縁性    小津安二郎の映画「父ありき」修学旅行の湖畔からの風景では(図1 06:52)、画面の上辺に外れた処から左端に見える松の枝が垂れ下り、正面に富士山、下は芦ノ湖が映されますが、フランスの画家ポール・セザンヌ(1839-1906)にもこれとよく似た風景画があります。それは同じように左手に松が描かれ、その上方から垂れ下る枝、正面の山はサント・ヴィクトワール山、そして下方には平地の広がる「大きな松の...

監督 小津安二郎 | 2018.02.28 Wed 05:10

◆構図至上主義(5)−分断と目眩ましショット

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     分断と目眩ましショット 【参考文献】 分断ショット 「秋日和」間宮宅で夫婦が食卓を挟んで三輪母娘についての噂をする場面は、二人の真ん中を分断するように小道具が現れたり消えたりします(29:12)。夫宗一(佐分利信)の側は薬と新聞、お冷のコップ、妻文子(沢村貞子)には果物を乗せた皿二枚と湯呑があり、どちらも正面からのショットでは、これらの近い物しか映りません。そして二人の横からの引きで、食卓...

監督 小津安二郎 | 2018.02.25 Sun 10:30

◆構図至上主義(4)−動く小道具

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     動く小道具 【参考文献】 動く静物画 「彼岸花」で姉の節子(有馬稲子)が嫁ぐ前日にある、最後の晩餐での食卓は作り物じみていて、まるで静物画のようです(1:30:17)。何か仕組まれていそうなので注意して見ていきます。まず初めに、手前の部屋には右側に湯のみ茶碗が置いてある別の食卓がありますが、そのすぐ後のショットでは寄りのため見えなくなります。代りに畳の上に御ひつが現れて、その他の初めから置...

監督 小津安二郎 | 2018.02.23 Fri 18:53

◆構図至上主義(3)−瓶のラベル

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     瓶のラベル 【参考文献】    小津はビールなどの酒類の瓶のラベルを、製造元からの報酬を期待して何時もカメラの方に向けていたといわれます。サイレント初期の「大学は出たけれど」でのバーのテーブルに置かれた二本のビール瓶により、すでにその傾向がみられます(07:34)。しかしこの言い分は、なかば冗談かごまかしでしょう。小津は食卓などに置かれる焼き物の模様の向きなどは丁寧に決めていたと指摘されていま...

監督 小津安二郎 | 2018.02.21 Wed 19:14

◆構図至上主義(2)−「東京物語」の名場面

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     「東京物語」の名場面 【参考文献】 三角形の構図 「東京物語」で母の亡骸を囲む平山家の人々は皆、画面右を向く綺麗な構図となっています(図1 1:48:16)。それは相似形に並んでいると表現されることもありますが、ここでは全ての人が同じ相似形ではなく、二人一組とする二つの型の一人ずつが交互に並びます。そして電灯を頂点とした三角形となるように、囲む四人は前傾姿勢をとっています。こちらの方が構図としての効果が高いといえるでしょう。この場...

監督 小津安二郎 | 2018.02.18 Sun 12:32

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