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著作権者にもされずにがんばる日本の映画監督たちへのエール
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◆小津の文法(1)−会話

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     会話 【参考文献】 二つの文法違反    小津は人物の感情を強調するためのクローズアップや、時間の経過を表すF・I、F・Oなど、一般に認められている映画の文法は必須のものではないと主張します。特に会話における人物の撮り方をよく取り上げて自説の正当性を強調しており、例えば「秋日和」完成後の座談会では次のように述べています。 「僕なんかやっているものは、ほんとうの映画的という...

監督 小津安二郎 | 2018.03.02 Fri 05:07

◆構図至上主義(6)−映画界のセザンヌ

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     映画界のセザンヌ 【参考文献】     構図の類縁性    小津安二郎の映画「父ありき」修学旅行の湖畔からの風景では(図1 06:52)、画面の上辺に外れた処から左端に見える松の枝が垂れ下り、正面に富士山、下は芦ノ湖が映されますが、フランスの画家ポール・セザンヌ(1839-1906)にもこれとよく似た風景画があります。それは同じように左手に松が描かれ、その上方から垂れ下る枝、正面の山はサント・ヴィクトワール山...

監督 小津安二郎 | 2018.02.28 Wed 05:10

◆構図至上主義(5)−分断と目眩ましショット

  JUGEMテーマ:日本映画の監督   分断と目眩ましショット 【参考文献】 分断ショット 「秋日和」間宮宅で夫婦が食卓を挟んで三輪母娘についての噂をする場面は、二人の真ん中を分断するように小道具が現れたり消えたりします(29:12)。夫宗一(佐分利信)の側は薬と新聞、お冷のコップ、妻文子(沢村貞子)には果物を乗せた皿二枚と湯呑があり、どちらも正面からのショットでは、これらの近い物しか映りません。そして二人の横からの引きで、食卓の上に置いた夫の右腕は妻の...

監督 小津安二郎 | 2018.02.25 Sun 10:30

◆構図至上主義(4)−動く小道具

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     動く小道具 【参考文献】     動く静物画 「彼岸花」で姉の節子(有馬稲子)が嫁ぐ前日にある、最後の晩餐での食卓は作り物じみていて、まるで静物画のようです(1:30:17)。何か仕組まれていそうなので注意して見ていきます。まず初めに、手前の部屋には右側に湯のみ茶碗が置いてある別の食卓がありますが、そのすぐ後のショットでは寄りのため見えなくなります。代りに畳の上に御ひつが現れて、その他の初めから置かれ...

監督 小津安二郎 | 2018.02.23 Fri 18:53

◆構図至上主義(3)−瓶のラベル

JUGEMテーマ:日本映画の監督   瓶のラベル 【参考文献】    小津はビールなどの酒類の瓶のラベルを、製造元からの報酬を期待して何時もカメラの方に向けていたといわれます。サイレント初期の「大学は出たけれど」でのバーのテーブルに置かれた二本のビール瓶により、すでにその傾向がみられます(07:34)。しかしこの言い分は、なかば冗談かごまかしでしょう。小津は食卓などに置かれる焼き物の模様の向きなどは丁寧に決めていたと指摘されていますが(㉘第一集 シネマ紀...

監督 小津安二郎 | 2018.02.21 Wed 19:14

◆構図至上主義(2)−「東京物語」の名場面

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     「東京物語」の名場面 【参考文献】   三角形の構図 「東京物語」で母の亡骸を囲む平山家の人々は皆、画面右を向く綺麗な構図となっています(図1 1:48:16)。それは相似形に並んでいると表現されることもありますが、ここでは全ての人が同じ相似形ではなく、二人一組とする二つの型の一人ずつが交互に並びます。そして電灯を頂点とした三角形となるように、囲む四人は前傾姿勢をとっています。こち...

監督 小津安二郎 | 2018.02.18 Sun 12:32

◆構図至上主義(1)−「晩春」の通勤電車

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     「晩春」の通勤電車 【参考文献】    小津は総てのショットにおいて、自らその構図を決めていたと言われます(?厚田雄春氏インタビュー p.261)。おそらく、一般にはこれを明らかなこととして、実際の映像にはあまり注意が向けられていないようです。例えば蓮實重彦の指摘する「晩春」での通勤時の電車のたぐい稀な運動感(?立ちどまること−小津的な運動)は、車内における構図もその要因の一つと言えるでしょう。...

監督 小津安二郎 | 2018.02.16 Fri 18:54

◆小津と漱石(7)−小津と漱石とドストエフスキー

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     小津と漱石とドストエフスキー 【参考文献】    漱石は人間のエゴイズムを表したと言われますが、その影響として作品には矛盾の字が多く現われます。最多は「明暗」の二十一。作品が長いことにもよりますが題名がそれを象徴しています。次の「坑夫」が十五。これは独白のかたちで全編にわたって考察しています。三位がこれも題名から予想される「こころ」の十三。いたいけな「三四郎」でさえ十もあります。この作品から彼の心理探求が始まりま...

監督 小津安二郎 | 2018.02.14 Wed 18:55

◆小津と漱石(4)−個人主義と矛盾B 台詞の拝借(51〜81)

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     B 台詞の拝借(51〜81) 【参考文献】 51 結婚後の和合 【行人 帰ってから 六】「結婚の話で顔を赤くするうちが女の花だよ。行って見るとね、結婚は顔を赤くするほど嬉しいものでもなければ、恥ずかしいものでもないよ」 【明暗 三十】「全く見ず知らずのものが、いっしょになったところで、きっと 不縁 ( ふえん ) になるとも限らないしね、またいくら...

監督 小津安二郎 | 2018.02.07 Wed 23:18

◆小津と漱石(3)−個人主義と矛盾B 台詞の拝借(26〜50)

  JUGEMテーマ:日本映画の監督     B 台詞の拝借(26〜50) 【参考文献】 26 第三者の介入で誤解をまねく 【三四郎 八】「じつは佐々木が金を……」と三四郎から言いだした。「わかってるの」と中途でとめた。三四郎も黙った。すると「どうしておなくしになったの」と聞いた。「馬券を買ったのです」/女は「まあ」と言った。まあと言ったわりに顔は驚いていない。かえって笑っている。すこしたって、「悪いかたね」とつけ加えた。三四郎は答えずにいた。「馬券であてるのは、人の...

監督 小津安二郎 | 2018.02.04 Sun 08:43

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