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ここまでの練習問題に対する自分の答案のなかから、長めの語り(八〇〇字以上のもの)をひとつ選び、切り詰めて半分にしよう。 合うものが答案に見当たらない場合は、これまでに自分が書いた語りの文章で八〇〇〜二〇〇〇文字のものを見つくろい、このむごい仕打ちを加えよう。 「コピーは?」 「残り一時間っす」 タイガーが答える。物々しい端末群に目をやったスコットは、電源に接続された見慣れない装置に気づいた。 「これは?」 「ちょっと音声制御を」 「作業中のお喋りでシャットダウンさせるつもりか?」 ...
水平線上の雨 | 2022.08.15 Mon 18:06
こっち、と君が手を引いて、ショッピングモールで誰もいない通路に私を連れていく。こんなところに階段あったんだ、私の独り言も聞こえていないのか、君は満面の笑みで上り始める。踊り場まで行ったら振り返って私を呼んで、おっかなびっくり下ろうとする。私は慌てて抱き上げる。この階段は上りだけ。下ることはできないんだよ。 君はふらふら自転車を漕いでいる。補助輪が取れるまで帰らない、と唇を突き出す。何度も転んでようやく乗れたら、次の踊り場では鉄棒の逆上がり。次の踊り場ではピアノのソナタ。できたできた! ...
水平線上の雨 | 2022.08.13 Sat 16:57
JUGEMテーマ:小説/詩 「あ、やば」 「ス、スサ」 「おい、落ち着け」神たちは息を呑んだ。 「なんだ?」古参者は訝しげな声で呟いた。 地球は、黙って様子を見ていた。 ごり ごりり ごり ごり 何か、硬質のものが強い力で擦り合わされるような音が響いた。 「何だ? 何してる、スサ」 「おいスサ、やめろ」 「皆さん」伊勢が冷静に皆を制する。「今は、呼びかけないで欲しいす」 「え」 「あ、ああ……」 「うん」神たちは大人しく従った。 「すいませ...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.08.12 Fri 13:24
JUGEMテーマ:小説/詩 「話の続きだけど」地球は新参者への問いかけを再開した。「何故……どうして神は、木を依代にしようとしたの? その……人間、ではなく」 「あー」新参者は雰囲気的に上方を見上げ、他の神たちの意見を待った。しばらくして「ニンゲンは、ソウテイ、ガイ、だった」と答えた。 「想定外?」地球はまた、比喩的に驚いた。「どういうこと?」 「ドウブツ」新参者は途切れ途切れに話を続けた。「が、シュツゲン、した、のはー、ヨソウ、してなかった」 「動物が」地...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.08.05 Fri 21:43
JUGEMテーマ:小説/詩 「話の続きだけど」地球は新参者への問いかけを再開した。「何故……どうして神は、木を依代にしようとしたの? その……人間、ではなく」 「あー」新参者は雰囲気的に上方を見上げ、他の神たちの意見を待った。しばらくして「ニンゲンは、ソウテイ、ガイ、だった」と答えた。 「想定外?」地球はまた、比喩的に驚いた。「どういうこと?」 「ドウブツ」新参者は途切れ途切れに話を続けた。「が、シュツゲン、した、のはー、ヨソウ、してなかった」 「動物が」地...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.08.05 Fri 21:43
追加問題二:現実のダマ この課題は、回顧録や自伝を書く人を想定したものだ。実際の体験を扱うわけなので、こちらから素材の提供はできない。複雑で特殊な操作・動作が必要なもののなかから、自分でやり方のわかるものを思い浮かべてほしい。〜中略〜 少なくともふたりの人物が関係してくる情報を執筆すること。そのプロセスが続くなかで、裏で会話を行うか、動作が中心となるか、どちらかはっきりわかるようにしよう。描写は細かく具体的に。専門用語は避けること。とはいえ、プロセスに独自の言い回しがあるなら、使っても...
水平線上の雨 | 2022.07.31 Sun 17:48
JUGEMテーマ:小説/詩 「スサ」伊勢は、依代の身においては磯田社長はじめクライアントの社員たちと笑顔で労いや状況説明の言をかわしつつ、自社につながるチャネルの上では新参者に呼びかけた。「さっきお前が見たヒトの中に、女の子――娘がいただろ」 「いた」新参者は頷く声で答える。 「彼女がクシナダかどうか、わかるか?」伊勢は続けて訊いた。 「あ。そうか」 「うむ。そうだ」 「クシナダだったか?」他の神たちも思い出したように口を揃える。 新参者は訊き返した。「クシナダって、ダレ?」 「お...
葵むらさき言語凝塊展示室 | 2022.07.29 Fri 16:25
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