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回想
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昔のことをふっと想いだす瞬間。
花の香り、風の香り、季節の流れの中で。
後悔もある。
懐かしい思い出。
だからこそ、今日を一生懸命に生きよう。
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その10 「酒粕」

9歳上の姉が高校受験の年に石油ストーブを買うまで、 暖房の中心は火鉢であった。   陶器の丸い火鉢は青い色で、縁をさわっても熱くないのだが、 五徳の上に ”ちゃびん” をかけておくと部屋中が暖かかった。   五徳に網を乗せて、目の悪い祖父がよく、「酒粕」 を焼いていた。 酒粕を焼くと部屋中に香ばしい匂いが広がり、 それはあまりイヤではなかったが、酒粕の味は嫌いだった。   平たい皿に砂糖を入れておき、炙って手で裂いた酒粕に砂糖をまぶす。 砂糖の甘さに...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.22 Sun 14:44

その9 「つくりもの」

ある年、母がデパートで ”つくりもの” の鏡餅を買ってきた。 「けっこう高かった」 と言うだけあって、 プラスチックか何かで出来た丸い2個の塊は、とてもリアルだった。   更に餅っぽく見せるために片栗粉をまぶし、三宝に乗せ、 裏白・昆布・串柿・橙を飾ると、どこから見ても本物に見えた。   ”ニセモノ” の鏡餅でいいのか?と思ったが、母は 「ニセモノではなく ”つくりもの” だから、いい」 と言う。   「串柿の、2個・6個・2個の並...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.20 Fri 15:00

その8 「鏡開き」

1月15日まで飾った鏡餅は、大きな亀裂やひび割れが入り、 上下が重なる部分には青っぽいカビが生えていた。   石のようにカチカチになったのを木槌でコンコンと、できるだけ小さく砕き、 カビの部分をこそげ落として、水に浸けておく。 大きな白いホーローのボウルで、フチの部分だけ赤だった。   時間がたつと表面が次第にデロデロになっていくものの、 こんなものが食べられるのか?と、かいちゃんは疑問に思った。   翌日、幼稚園から帰ると、きな粉をまぶした ”あべか...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.19 Thu 13:57

その7 「タヌキの襟巻」

バス会社に勤めていた父は、元日のお雑煮のあと出勤して行き、 2日は休みを取って、家族で初詣に行った。   かいちゃんはお気に入りの、タヌキの襟巻をしていた。 本物かニセモノか分からないが、耳と、ガラス玉の目が付いていて、 口がクリップになって、しっぽの付け根をくわえるようになっている。 初詣のすごい人混みに揉まれて、その尻尾がちぎれてしまった。   その夜、かいちゃんはうなされた。 タヌキが「痛いよう、痛いよう」 と言うように、 ガラス玉の目で、 かいちゃんをじ...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.18 Wed 11:52

その6 「晴レ」

普段の食事は台所につづく4畳半で食べていたが、 お正月だけは6畳の和室に大きな丸いちゃぶ台を出して料理を並べた。 (これが、幼稚園の”黒丸の絵”につながる)   もうひとつ四角い小さなちゃぶ台があって、 これはもっぱら母や”かいちゃん”が昼ごはんの時に使っていたものだが、 おせち料理が乗りきらないため、ふたつを並べて、 そのまわりに家族7人が座った。   6畳の和室は南側が全面ガラス窓で、陽が入ると冬でも暖かかった。 「暖かすぎて、料理が...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.16 Mon 17:28

その5 「花形ゆでたまご」

お重に入れる ”ゆでたまご” は梅の花の形をしていた。   2cmの厚さに切った大根の切り口に、5本の雑煮箸を突き立てる。 大根の円周の内側の、五角形の頂点にそれぞれ1本ずつ。 ゆでたまごのカラを冷めないうちにむいて、5本の雑煮箸の中央に2個、タテに収める。 大根に刺さってないほうの雑煮箸の先を、5本均等になるように輪ゴムでくくる。 このまま冷めると箸に押された部分がへこんで、切り口が梅の花の形になるのだ。   味は全くただの”ゆでたまご” なの...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.15 Sun 20:44

その4 「餅箱」

家のあった4丁目は新興住宅地で、3丁目には昔からの農家がたくさんあった。   正月のお餅は「水田さん」 に頼んでおくと、30日に届けてくれる。 大掃除をしている最中に、大きくて平たい「餅箱」が3段重ねで届く。 木でできた餅箱の側面には家の名前が書いてあった。 どの家もこの餅箱を農家に預けて、餅を搗いて貰うのだ。   ひと箱には、お飾り用の大きなお餅が大小で一組。 もうひと箱には、小さな丸餅がいっぱい。 もうひと箱には、ナマコ型のお餅が入っていた。 ナマコ餅は...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.14 Sat 22:28

その3 「にらみ鯛」

お正月の「にらみ鯛」は、元日と2日はお膳の真ん中に置いてはあるが、 3日目の夜に父が最初に箸をつけてから、皆で食べる。   30cmもある焼き鯛を魚屋さんで買うと、とんでもない値段なので、 母は「豊南市場」で買ってきた冷凍の鯛を家で焼いていた。 鯛の頭に木の串を突き立て、尾のつけ根と”たこ糸”で結ぶ。 糸をギュッと引っ張ってあるので、鯛が踊っているように身をそらすのだ。 尾や背ビレ、胸ビレは焦げないように塩をまぶしてアルミホイルで巻く。 庭にブロックを平行に...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.13 Fri 12:25

その2 「豊南市場」

お正月が近づくと母に連れられて「豊南市場」に買い物に行った。 大阪の北部では有名な安売りの市場だが、うちからはバスで30分以上かかるので、 年末にしか訪れない特別な場所であった。   ここでは必ず冷凍の鯛と、”びんつけ芋”というさつま芋を買う。 他のところでは手に入らないので、まずこの二つを買って、 あとは持てる限りの食材を買う。   年末の豊南市場は恐ろしいまでの人混みで、 小さな「かいちゃん(私のこと)」は、はぐれまいと必死でついてゆく。 他の人の...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.12 Thu 12:40

その1 「お正月の絵」

家には黒い丸いちゃぶ台があった。 祖父母も入れて7人家族だったのでけっこう大きくて、 子どもだと二人がかりで運ばなければならなかった。   幼稚園で「お正月の絵」を描かされて、その時まず、 この大きなちゃぶ台を画用紙の真ん中に描いた。 黒のクレヨンでぐるぐると大きな丸を塗って、はた!と困った。 ちゃぶ台の上に鯛だとか、おせち料理とかの絵を描こうと思っていたのに、 先に黒のクレヨンで塗ったら他の色は塗れないのである。 しかしお正月の朝はまず、このちゃぶ台を出すことから...

あべゆかり の 回想法ノート | 2017.01.11 Wed 21:28

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