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ダッコちゃんブームのとき、かいちゃんはまだ2才半くらいだった。 それなのに父が買ってきてくれた日のことを憶えている。 かいちゃんが2才だから姉は11才と10才である。 帰って来た父が「ほい」と言って姉に包みを渡し、 姉たちは歓声をあげて喜んだ。 母も嬉しそうだった。 かいちゃんはブームのことは分からなかったが、 みんなが喜んでいるので一緒に喜んだ。 角度を変えるとウィンクするのが本物で 「ニセモンは目をつぶらないんやで」と姉が言い、 その...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.03.03 Fri 21:53
色あせた箱を開けると古びた雛人形が入っていて、 ぴらぴらした金色の髪飾りや ざらついた着物の手ざわりを憶えている気がするのだけれど、 母は「うちには雛人形は無かった」と言う。 そういえば飾っていたのは母の手作りの木目込み人形で、 赤と青の衣装を着た姫ダルマのような一対であった。 祖父母も同居の7人家族だから雛壇を飾るスペースなど無く、 そのかわり母はゆで卵やおにぎりに 海苔や紅ショウガで目鼻をつけて雛祭りを祝っていた。 ちらし寿司や、細巻...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.03.01 Wed 22:59
番組の放送がないとき、 テレビには丸い輪っかと数字の絵が出ていて ピーという音がしているだけだった。 新聞のテレビ欄には番組名が載っていたが、 あちこちに空白があり、薬の宣伝などがはめ込んであった。 『よなき かんむし ひやきおうがん』というやつである。 番組の途中でも突然 「しばらくお待ちください」という文字が出たり、 映ったと思ったらまた止まることがよくあった。 観たい番組を探すためには新聞を見る必要があったので、 かいちゃんは文字を習得...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.27 Mon 20:28
テレビの足は4本でとても細かった。 先っちょになるほど細くなるので、 こんな重そうなモノを支えられるのか?と心配になった。 チャンネルと同じ大きさのダイヤルと、 音量とか明るさを調整する小さなつまみが付いていた。 番組を見ていると、下から上に画面のコマが流れ出す。 ほおっておくとどんどん早く流れるので、 チャンネルの横のダイヤルを回してうまく調整する。 白黒テレビというものの 青いセルロイドのようなものを画面の前に付けて、 全体が青く見え...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.26 Sun 21:13
幼稚園の頃には電気冷蔵庫が台所にあった。 白くてずんぐりしていてカドが丸く、 真ん中あたりにnationalという銀色の文字が嵌まっていた。 扉を開けると左上のすみっこに金色の金属の部分があり、 アルミの製氷皿に水を入れてここに置くと氷ができた。 下の姉と、製氷皿に水ではなくいろんなものを入れて、 シャーベットを作ろうと試みた。 コーヒー牛乳はいつまでたっても凍らなかったし、 粉末ジュースやカルピスは 下半分に味が沈殿して、 水くさくてちっ...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.25 Sat 21:40
氷で冷やす冷蔵庫を見たことがある。 5才くらいの頃だと思う。 淡路島で寿司屋をやっている叔父の家にあった。 たぶん夏休みに遊びに行ったときのことだ。 茶色い木で出来た どっしりしたタンスのような形で、 取っ手は頑丈そうな金属だった。 氷屋さんが自転車の荷台に氷を積んで配達にやってくる。 大きな氷を細長いノコギリで しゃーこしゃーこと、 冷蔵箱の上の部分にすっぽり入る大きさに切ってくれる。 ノコギリが動くたびに霧のように細か...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.24 Fri 15:44
姉たちと三人で万博に行ったときのことだ。 ニュージーランド館でカップに入ったアイスクリームを買った。 三つとも同じ白色だったので全部バニラだと思ったら 中のひとつがメンソレータムの味だった。 「なんだこれは!」と英語の得意な 上の姉が表示をよく見ると、 「MINTと書いてある。ハッカのことだ」 残念だがこんな不味いものは捨てるしかない、と あとの二つを三人で分けて食べていたが、 そのうち誰かが「もうひとくち食べてみよう」と言った 。 「わ...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.23 Thu 22:52
クラスの話題はもっぱら『万博に何回行ったか?』と 『月の石を見るのに何時間並んだか?』だったが、 「月の石でも地球に持って来たら地球の石やん」という ひねくれた考えの者も居た(わたしのこと)。 並んでまで何かを見ようという根性は無かったが、 それでも鮮烈な印象はいくつも残っている。 その日はなぜか父と二人だった。 そろそろ帰ろうと出口に向かう途中、 スタンドで『フローズンコーク』というものを見つけた。 紙コップに入った茶色い かき氷のような...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.20 Mon 23:54
大阪万博の開幕は小学6年生のときだった。 「小学生は一度は万博に行くべし!」と 大阪府だか豊中市だかが決めてくれたので 遠足のように学校全体で行くのかと思ったら、 ひとりに200円ずつが配られた。 小学校は各学年6クラスずつあって ひとクラスが42名だったから、 連れて行くのはムリ!と先生が判断したのかもしれない。 茶色の封筒に入った硬貨はピッカピカに光っていて、 まさに万博に行くのにふさわしい200円であった。 ただし万博の小...
あべゆかり の 回想法ノート | 2017.02.19 Sun 20:43
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