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桐山太志『句集 耳梨』(ふらんす堂)より

  2023年 「鷹」同人 「鷹」俳句賞 第1句集   寒鯉を分けて寒鯉すすみけり   宿酔のまなこに沁みむる若葉かな   自宅兼教会糸瓜咲きにけり   囀や資材置場の水たまり   小雨ふる庭の明るき子規忌かな   物置にグローブにほふ帰省かな   旅先のやうに住む町草の絮   有史より先史あかるき木の実かな   山焼の匂ふ華厳の闇深し   はらはらと水ふり落とし滝聳ゆ   そこいらに子供遊...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.05.01 Fri 21:41

川嶋一美『句集 空の素顔』(本阿弥書店)より

  2009年 第21回俳壇賞 「青垣の会」会員   蝶の恋空の窪んでゐるところ   国道二号地割れのままに凍りけり   罹災証明そのほか寒き列ばかり   合格子しばらく拳解かざりし   ひとつづつ星もどり来る大焼野   ちよつと恋せり草鉄砲上手にて   箱庭に同じ日暮の来てゐたり   草をもて草に触れ行く秋の山   秋声や消印の北軽井沢   雪卸すいい青年になつてゐし   瑠璃色になるべく急ぐ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.30 Thu 21:47

安藤孝助『句集 鬼瘤』(梅里書房)より

  2012年 「濱」同人 第1句集   花冷えの疲れ足裏に熱(ほて)りをり   焚火踏み消して土工等去りにけり   牛番の犬の眠りて良夜更く   短夜の書くことあまた農日記   生れし牛へ寒の水掛け起たせけり   牛売りし夜の燗酒を熱くせり   咲きみちて何処か揺れをり大桜   捩花や農継ぎてはや五十年   牛を飼ふ最後と蚊遣焚きにけり   山上を占むる牧場雲の峰   見失ふ蝮に草の闇にほふ ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.30 Thu 11:29

山西雅子『句集 雨滴』(角川文化振興財団)より

  2023年 「舞」主宰 第3句集   闇汁に鳴き寄るものの頭を撫でつ   潮くさき髪をほぐせる初湯かな   寒の雨傘一本を頼みとし   黒髪のすらりと茅の輪くぐりけり   風が木を木が木を撲ちて冬はじまる   老鶯や画筆の先に水を足し   貴人の烏帽子下ろしし岩涼し   寝床より触るる畳や秋の蟬   油物揚げて一人の夜長かな   声たてず古き映画と年惜しむ   荒波のごとき走り根去年...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.29 Wed 19:17

西村和子『句集 素秋』(朔出版)

  2025年 「知音」代表 第9句集   女狐を上座に招き花の宴   駅員の申し送りに燕の巣   囀りもチュイルリーとぞくり返し   沖縄忌訪ふは問はるることなりき   さくらんぼふふむや愛語生まれくる   避暑客の見知りたれども知り合はず   弘法の無手(むず)と挿したる曼殊沙華   偕老の叶はざりける屠蘇を酌む   伊吹山雪の拳骨固めたり   大いなる水の器の初霞   雨音にまさる瀬音や鮎...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.27 Mon 18:43

阿波野青畝『句集 一九九三年』(角川書店)より

      平成5年 「かつらぎ」主宰 最終句集   古書で購入した句集。 所持者の書き込みもよかった。 「かつらぎ」の会員だろうか。元句を隣に書いているものもあったので。 文法間違いや添削もしていて、よい添削もあった。著名な俳人の句でも違和感を感じることは大切。 明治生まれで平成4年まで生きておられたことは存じ上げず。「デジタル」「青色申告」といった言葉も使っているのには驚き。最後までいきいきとした句を詠まれたことがわかる。   ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.23 Thu 18:52

鷹羽狩行『句集 平遠』(牧羊社)より

  昭和49年 「狩」主宰 第3句集   束抱く芦刈女夜は抱かれむ   磯遊び野遊び一つ太陽に   柿挘いで半日を樹にゐたりけり   息白くしてキリストにものを言ふ   鶯の啼き誤ちてより啼かず   野遊びといへおほかたは海を見て   丹田にひびき入日の威銃   父遅く戻りて遅き鬼やらひ   十二羽が解かれ鵜匠も解かれたる   隙間風仏間の次の間も閉めよ   じやんけんの石(ぐう)の...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.20 Mon 20:45

松崎鉄之介『句集 巴山夜雨』(梅里書房)より

  1995年 「濱」主宰 俳人協会会長 第?句集   よき夢の獏に食はれて明易し   白息を殺して詰める登窯   見賜へと月下美人を抱へ来る   巫子の手のひらひら流す紙雛   ころりんと胡麻斑海豹氷上に   林火忌や疎遠となりし友あまた   無月の窓しばしば開く山泊り   JUGEMテーマ:俳句

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.16 Thu 20:06

鷹羽狩行『句集 五行』(牧羊社)より

  昭和54年 「狩」主宰 第5句集   道ゆづりしは雪女かも知れず   恋の身をしなやかに階下りて猫   げんげたんぽぽ尾さばきのだるい牛   数片を附け銅像の花ごろも   箸袋出て花冷のなかの箸   われは詩を作り隣家は薔薇作り   空蝉のなほ苦しみを負ふかたち   油ぎるゆゑに憎まれ油虫   峯作り途中でやめて雲の峯   荒き刃のゆききあらはに氷挽く   夜は夜の甘さを加へ吊し柿 &...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.14 Tue 21:15

鷹羽狩行『句集 遠岸』(角川書店)より

  昭和47年 「狩」主宰 第2句集   子の頬杖父の手枕うまごやし   蜜豆を食べをる父も入れて貰ふ   卒業の帽子で叩き合ひ訣る   新緑に産んで乳房が甦る   父とわかりて子の呼べる秋の暮   籾均(なら)す老婆ひかりの中にゐて   解けば子のもの父の深懐手   巌で指ぬぐひ猟夫の昼餉済む   閂を挿し朧夜の口むすぶ   影を出て影を曳き出す油虫   毬の栗もらふ眼を強らせ   ...

《本の出張買取》奈良・全適堂 店主ブログ | 2026.04.14 Tue 20:55

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