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伊岡瞬 『教室に雨は降らない』

JUGEMテーマ:読書感想文  著者の『瑠璃の雫』『145gの孤独』のミステリーと違い 『教室に雨は降らない』事件は起こるが警察沙汰になるような 事件ではなく学園もの小説に近い物だと思いました。  父親の遺品である1978年製のドゥカティ900Sに 乗って小学校に通う森島巧は音楽大学のピアノ学科を卒業したが 就職はせず日々暮らしていたが遠縁にあたる青木が上谷東小学校の 校長をしていたから音楽担当非常勤講師という名のアルバイト の職を斡旋してくれました。 このことが...

こみち | 2023.04.16 Sun 08:16

梶尾真治 『精霊探偵』

JUGEMテーマ:読書感想文  何故だか『精霊探偵』というタイトルが付いていますが 主人公の新海は、事故で妻の那由美を亡くしてから塞ぎ込みで 部屋からなかなか出ようとしない。事故のショックだろうか 新海には背後霊が見ることが出来るようになっていた。 新海は精霊を使役して調査を行いのではなく、人に付く 背後霊に話を聞き、事実を知っているに過ぎない。 だとしたら、何故『精霊探偵』というタイトルが付けられたのか。 謎が深まります。  新海が見える背後には人だが意思疎通が出...

こみち | 2023.04.15 Sat 08:43

道草家守 『龍に恋う 贄の乙女の幸福な身の上』

JUGEMテーマ:読書感想文 龍に恋うシリーズ  龍に恋う 贄の乙女の幸福な身の上』のレーベルは は富士見L文庫です。『義妹生活』と同じレーベルから 出版されています。富士見L文庫は、最近の注目している レーベルのひとつです。  奉公先を次々と首になる上古珠。これで14回目の解雇です。 様々な口入れ屋に行っても上古珠のことは知られており 職場見つからず、野宿して凍死を覚悟していたところで 事件に巻き込まれ、助けて貰った口入れ屋店主、古瀬銀市の 所に転がり込...

こみち | 2023.04.11 Tue 05:40

伊岡舜 『瑠璃の雫』

JUGEMテーマ:読書感想文  杉原美緒の幼い頃の思いでは、赤い手袋を貰ったこと だった。赤い手袋を美緒に渡した後失踪した父親。 その後、アルコール中毒となった母親と暮らしていたが 母親が病院に入院し母親の妹、吉岡薫に保護されたら 今度は弟の充がコンビニストアーで万引きをして補導。 姉が手引きしたと警察やコンビニエンスストアーの店長に 言われ、大雨の日にクワガタを取りに行くと嘘をついて 弟の充と無理心中を図ろうとして川に飛び込む美緒。 杉原美緒の人生は、お先真っ暗です...

こみち | 2023.04.09 Sun 01:16

紙城境介 『継母の連れ子が元カノだった2 たとえ恋人じゃなくたって』

JUGEMテーマ:読書感想文 継母の連れ子が元カノだったシリーズ  第1作目で登場した南暁月は伊理戸綾女のことが気に入って いるのに伊理戸水斗が図書室で出会った東頭いさなと 伊理戸水斗と付き合うようにサポートする理由がさっぱり 分かりません。南暁月は伊理戸綾女に伊理戸水斗のことを すっかり諦めさせようとしたのか、それとも伊理戸綾女に 伊理戸水斗のことを諦めないような逆転の発想で東頭いさなの 事を利用したのか。 しかし、昔の伊理戸綾女といい、変装した南暁月もそ...

こみち | 2023.04.08 Sat 08:12

畑野智美 『大人になったら、』

JUGEMテーマ:読書感想文  『大人になったら、』という題名だが主人公のカフェ キートス副店長である葛城命は35歳。十分、大人なのに 不思議な題名です。  高校時代に付き合っていた彼に振られてから寿退社の 夢は脆くも崩れ去り、店長昇進試験も3回落ちたことで 人生の希望が見いだせなくなった葛城命は後輩やアルバイトの 世話に明け暮れ、只時間だけが過ぎていく。 なんだか空しい感じがしていましたが人生谷あり山あり。 ときにはジェットコースターのように猛スピードで落下。 ...

こみち | 2023.04.06 Thu 05:07

畑野智美 『運転、見合わせ中』

JUGEMテーマ:読書感想文  6つの短編からなり、最後の『駅員は線路の上』にて 電車が止まった理由が明かされます。 『大学生は、駅前』では電車が止まった理由は飛来物により 運転を見合わせている理由でした。 ビニールシートに様なものが架線に巻き付いたのか。 未確認飛行物体が電車の進行妨害をしているのか など様々な理由が頭に浮かびましたが読んでいても 飛来物が何なのか明かされません。 飛来物は一体何だったのか、明かされず『大学生は、駅前』は ストーリーが終わってしまいまし...

こみち | 2023.04.04 Tue 05:11

阿泉来堂 『忌木のマジナイ 作家・那々木悠志郎、最初の事件』

JUGEMテーマ:読書感想文 異端ホラー作家・那々木悠志郎シリーズ  『ナキメサマ』『ぬばたまの黒女』に登場した異端ホラー作家 那々木悠志郎が再び登場しました。 しかしながら、今回の事件は那々木悠志郎が過去に遭遇した 怪異を小説に纏めたものを担当編集者の久瀬古都美が体験した 怪異の二本立てでしたが、いつものようにすっかり騙されました。  久瀬古都美が新作の原稿をいつごろ貰えるかと聞くと 過去に書いた『崩れ顔の女』の原稿ならばすぐ見せられると言い 休み...

こみち | 2023.04.02 Sun 08:45

松岡圭祐 『出身成分』

JUGEMテーマ:読書感想文  冒頭に本書は脱北者の多岐にわたる取材により 基づいて書かれているとありました。 少ない朝鮮人民共和国の情報から現地の様子を 描くのは非常に困難を極めたと思います。 しかしながら、本書に書かれているようなことが 実際に在った出来事に近いとしたら、日本との違い に戸惑います。何故、国を捨てるのかが理解できました。  主人公のアンサノは上司から過去の事件について 再度調べ直すように言われて雨の中、价川市に車で向かうが 途中、当たり屋に遭遇し...

こみち | 2023.04.01 Sat 00:27

原宏一 『佳代のキッチン ラストツアー』

JUGEMテーマ:読書感想文 佳代のキッチンシリーズ  『佳代のキッチン』、『女神めし』、『踊れぬ天使』と 続いていた『佳代のキッチンシリーズ』が遂に完結しました。 やはり新型コロナウイルスが蔓延る世の中では、定住地がない キッチンカーの商売は辛かったのでしょう。 こんな世の中にならなければ『佳代のキッチンシリーズ』は まだ続いていたのかも知れず非常に残念です。  『佳代のキッチン ラストツアー』では佳代が以前世話になった 島根県松江市の湧之水温泉にある水...

こみち | 2023.03.30 Thu 05:38

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