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宝石をテーマとした短編集です。短編なので、毒が比較的少なく、比較的穏やかに読めます。(あくまで比較的)救いのある、続きが読みたい章があったのも良かった。(「ムーンストーン」)湊さんの作品は、湊さんの生い立ちや職歴、考え方が色濃く反映されている(ように感じるだけかもしれない)ものが多いですが、表題作の「サファイア」と「ガーネット」(繋がったお話)は作家が主人公ということもあり、特に自己投影されているのかなあと感じました。(もちろん脚色はたっぷりあるはずだけど)湊作品の傾向が分かってきたので、幸...
ななこごとひとことにっき | 2015.09.08 Tue 17:55
なんか…もう…今の日本の…というかネット社会を中心とした現代日本の見たくないものをぎゅぎゅっと詰め込みました!感が…すごい未読ですが、「白ゆき姫殺人事件」もそんな感じなのかな…以前感想を書いた「少女」も、学校裏サイトがなければ事件がいくつか減っていたかも、という内容でしたね。湊さんは女性特有の「建前と本音(のどろどろ)」を描くのがお上手ですが、顔の見えないネットツールというものをまた上手く利用していますよね…事件が起こる度に、ネット上や現実世界で繰り広げられる誹謗中傷。家族内に被害者と加害者が居る...
ななこごとひとことにっき | 2015.09.07 Mon 19:25
本著は、これまで読んだミステリとは変わり、一番平和的でした。ただ、独身アラサー女性が読んだらすごくグサグサくると思う…笑山に登る女性たちを描いた短編集です。ちょこちょこクロスオーバーしています。探すの楽しい!山に登る際の心がまえとか、きちんとしなければいけないこと、山の楽しみ方など色々と学ぶことができます。山、好きなんだろうな〜「考え事をするために山に登るなんて、山に失礼だ」好きな台詞です。
ななこごとひとことにっき | 2015.09.04 Fri 20:13
「N」ために…登場人物は全員イニシャルがNです。こういうのときめきますね!(ミステリ的に)「告白」と同じように、同じ事件についてひとりずつ独白していくスタイル。事件自体は最初に淡々と新聞記事風に紹介されていて、その事実(亡くなった人とか)が覆ることはないんだけど、登場人物それぞれの目的や思惑が全然違っているのがおもしろい。同じ絵を色塗りするんだけど、全員完成図が違うというか。感情的だったり、文章の柔らかさだったり、湊さんの作品はどれもすごく女性的で、特に母性が溢れだしている気がする。(「少女」と...
ななこごとひとことにっき | 2015.09.04 Fri 20:07
ずっとこれが読んでみたかった…!あらすじを読んで思い浮かべたのが黒武洋著「そして粛清の扉を」だったんですが、男女の違いで(お二人の明確な違いが性別なので、とりあえずこういう書き方で)こうも内容が変わってくるのかと感心しました。どちらも教師が(一部の)生徒に復讐するという内容なのですが、「そして〜」が視覚的に暴力的に、有無を言わさず上から押さえつける感じなのに対して本著は静かにねっとりと時間をかけ、内部から対象を蝕んでいくような復讐の仕方で。文章から受ける印象もそんな感じ。静と動…というとちょっ...
ななこごとひとことにっき | 2015.09.04 Fri 19:32
「因果応報」という言葉を、何度も反芻しました。 要は悪いことをすれば必ず自分に返ってくるよ、というのを描いているんですが、 素直に「ざまあみろ」と清々しく読むことができませんでした。 理由としては、女子高生らの行いと、この年代特有の傲慢さや未熟さ、 自分は特別な何かになれる的な青臭さがとても酷くて…! (後者は自分にも覚えがあるので、褒め言葉の「酷い」です) それと、「完全な被害者」な登場人物も居るので、そこがモヤモヤ… 全員が過去の報いを受けているというストーリーだったら、「ざまあみろ」って...
ななこごとひとことにっき | 2015.09.04 Fri 19:10
湊かなえさんの著書は初めて読んだんですが、おもしろかった〜…!!女性ミステリ作家の描く、じっとりねっとりした感じがやっぱり好きです。他の作品も読みたい!!となったので借りて来ます。名前に「雪」「月」「花」の字を持った3人の女性がキーの物語。舞台は同じ商店街で、同じ食べ物やお店が出てきます。タイトルの通り、お花も重要です。(鎖とは言い得て妙だ…)初めはこの3人がひとつの事件で関わり合っていくのかと思っていたんですが…「人って思いがけないところで繋がっていて、一度その鎖を断ち切っても、別のところで繋が...
ななこごとひとことにっき | 2015.08.27 Thu 19:31
JUGEMテーマ:ミステリ 何もない。 わたしの内側は、からっぽだ。 そして、わたしの内側も、からっぽだった。 ふたつの異なるからっぽがある。その境目がわたしだった。 「おまえに求められてるのは、俺と同じ直感を身につけることじゃない。おまえ自身の物の見方を貫くことだよ」 ずっと読みたかった!! ので読みました。(分かりやすい) あらすじ。 美少女を殺害し、研ぎ上げたハサミを首に突き立てる猟奇殺人。 マスコミがつけた通称は、『ハサミ男』。 『ハサミ男』は、アルバイトで生計...
花詩古書館 | 2015.08.20 Thu 23:05
JUGEMテーマ:ミステリ ○内容 京都にあるD**大学文芸サークルの一員となった十沼京一は、元医院を改装した古い洋館「泥濘荘」で、 仲間とともに気ままに暮らしていた。だが、ある日メンバーの一人が館の望楼で縊死体となって発見される。 それをきっかけに、次々と死に見舞われるサークル員たち。犯人はメンバーの一員か、それとも…? 本格ミステリファン必読、大幅改稿で贈る第1回鮎川哲也賞受賞作。 ○感想 森江春策が大好きなのに初登場作品を読めてなかったので、今回の創元推理文庫での復刊を機に即購入。 ...
のーみそコネコネ | 2015.07.19 Sun 14:24
JUGEMテーマ:ミステリ ○内容 宇佐見護博士は、サンフランシスコ近郊の研究所に勤める博物学者。 紅茶を飲みながら思索を巡らし、ときに幻想の旅に出る。M・C・エッシャーの絵画が現実化した街へ。 シュレディンガーの猫の生死の境へ。未だ書かれぬ空白の物語の中へ。そして、神に見捨てられた牢獄へ。 「世界」という名のこの檻の謎に迫る、 孤高かつ挑戦的な「本格」論理の美しさを見よ。 ○感想 柄刀一のなんでもありとんでも短編集、三月宇佐見のお茶の会シリーズ第二弾。 『エッシャー世界』 てっきり冒頭の扉絵...
のーみそコネコネ | 2015.06.14 Sun 19:39
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