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漂砂の塔(大沢在昌)

JUGEMテーマ:ミステリ  図書館本。日中露三国合弁の会社のある北方領土の離島で日本人職員が殺された。しかも、その島では90年前に大量殺人があり、今回殺された日本人もその犠牲者の子孫だったらしい。怯える日本人スタッフ達を安心させるために島に派遣された警視庁職員の主人公は、やがて日本人殺人と島の秘密が関係しているらしいことに気づく。秘密めいたロシア人女性医師や中国公安職員らしい中国人スタッフ、それに主人公に大きな恨みを持つロシアマフィアなどを登場させながら話は進んでいく。大沢在昌らしいと...

本、読みました。 | 2020.11.29 Sun 11:20

銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2

JUGEMテーマ:ミステリ   静と玄太郎のコンビ、この上なく推理がうまくかみ合って無駄なく問題を解決に導いてくれた。歯に衣着せない玄太郎のセリフが痛快・爽快で、このキャラクターに憧れる。   二人の結末が既に判っているだけに、命の灯が消える前の煌めきに複雑な気持ちを感じる。短編であるため、謎解きが最後の部分に圧縮されるため、他の作品より犯人当てが容易になるのは否めない。その点、毎回気分良く作品を読むことができた。それでも、最後の「復讐の女神」は当てるのは無理。偽名を使う犯人を...

 vivahorn の図書館  | 2020.11.26 Thu 06:44

静おばあちゃんと要介護探偵

JUGEMテーマ:ミステリ   香月玄太郎ってどこかで聞いた記憶があると思ったら、遥とルシアで、さよならドビュッシーのメンバーじゃないか!中山七里の場合、シリーズの壁を越えて出演する登場人物が多く、その点でも楽しめる。刑事、探偵、学校の先生、その他登場人物の相関図をどなたか作って欲しい。 本作では頑張りに頑張っている玄太郎は、さよならドビュッシーでは冒頭であっさり焼死している。静おばあちゃんシリーズが今後も続くのであれば、中山作品で思う存分長生きして欲しいものだ。 ...

 vivahorn の図書館  | 2020.10.31 Sat 16:41

夜がどれほど暗くても

JUGEMテーマ:ミステリ   偶然にも息子が死ぬ作品を連続で読んだ。息子の回想シーンでは殆ど同じアプローチだったのが興味深い。もしかしたら、この主人公の心理的な変化は、何か特定の実例に基づいているか、または何かインパクトのある実例に基づいているのかもしれない。 また、個人的にはICレコーダーの文字起こしにトラウマがあるので、ここの描写は胸に突き刺さった。整文が一番大変で、特に議事録作成をすることを知らずに勝手に発言する人の意図を忖度して纏めるのが大変だった。 ...

 vivahorn の図書館  | 2020.10.17 Sat 02:08

数えずの井戸(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ ※ネタバレあります  お馴染み「番町皿屋敷」を基にした作品。これも「一枚足りない、うらめしや〜」は知っていてもお話全体を知らないので、ひとつの物語として楽しんだ。数や誉め言葉など何かの不足に不安を感じる登場人物たち。有るから不足を不安に感じる、いっそ全部無くしてしまえば不安も消える…確かにそうかもしれない。だから最後、ほとんど皆が死んでしまうのか。  この怪談の肝は皿ではなく人の感情。愛と憎しみ、それに底なしの井戸のように何も見えてこない「無」の感情。だ...

本、読みました。 | 2020.10.14 Wed 18:22

覘き小平次(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  山東京伝の「復讐奇談安積沼」を基に書かれた作品だが、ここでは、小平次は命を救われ死んではおらず、その姿を見て、殺したと思っていた側の人間たちが自滅していくという形になっている。詳しいあらすじを云えといわれても言いづらい。どの登場人物もキャラが立っていて、おかげでずっと夢を見ているような気分で読み終えた。  巷説百物語シリーズからは又市、治平、徳次郎の3人が出てくるが、特に治平は、要所で話を回す役割。それにしても、運平と多九郎とが兄弟だったエピソードは必...

本、読みました。 | 2020.10.05 Mon 21:03

嗤う伊右衛門(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  四谷怪談というと、お岩が出てきて…ぐらいの知識しかなかったが、ストーリーは幾つかあるらしい。そして今回、それら四谷怪談群の中に「嗤う伊右衛門」が加わったということか。岩、伊右衛門、梅、直助(権兵衛)、お袖…、悲恋に至る幾つもの行き違い。巷談百物語シリーズでお馴染みの御行の又市でも防ぎきれなかった不信の連鎖が登場人物たちを大きな不幸と狂気へと追いやっていく。切ない。ただただ切ない。  「四谷怪談を土台に見事なお話を立ち上げたものよの〜」と感心する...

本、読みました。 | 2020.09.30 Wed 20:14

西巷説百物語(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズで云うと「巷説百物語」「続巷説百物語」と同時期の上方での話を集めたものになるので、帳屋の林蔵が主人公。7編収録されているが、1〜2編除いて、冒頭に出てくる悩みを抱えた人物がラストで悪行を暴かれる。すべてが明らかにされた後に林蔵が吐く「これで終いの金毘羅さんや」という科白には無常感が漂う。  シリーズ最終話となる「野狐」は林蔵と又市の共同仕掛け。又市の「御行奉為」が聞けて満足。百介も顔を出すが、どうせならおぎんも見たかった。しばらくしたら、このシリー...

本、読みました。 | 2020.09.23 Wed 20:42

前巷説百物語(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ ※ネタバレあります  シリーズ四冊目だが、時間軸では一番前に来る。六つの中編を収録。内容は又市修行編といったところか。小右衛門も祇右衛門も、そして少しだけだがおぎんも出てくる。この頃からの付き合いや因縁だったんだね。小右衛門の登場がいい。現役バリバリ感いっぱい。この巻で登場した人物の多くが最後に亡くなってしまう。特に浪人の山崎。安らぐ場所が安らぐ場所じゃなかった皮肉。しかも子供に殺されるとは…。後の話に繋がる人物の登場は嬉しいけど、この巻だけで終わって...

本、読みました。 | 2020.09.15 Tue 21:08

後巷説百物語(京極夏彦)

JUGEMテーマ:ミステリ  シリーズ三冊目。年老いた百介が体験談を語ることで、元侍だった若者たちが持ち込む難題に解決のヒントを与える。しかし語られる体験談は真相のすべてではない…。著者はこれで直木賞を獲ったのか。面白いのは前冊だったが、過去を振り返る感じが評価されたか。「もう、この国に山はないのではないか」(山男)。良い言葉だけど、審査員が高齢だったのかな。小夜という娘の正体も含め、寂しさが漂う一冊。最後、百介も亡くなるしね。あと、京極堂シリーズの「鉄鼠の檻」に名前のあった和...

本、読みました。 | 2020.09.09 Wed 21:16

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