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三人の息子を持った父親には、子どもたちに残す財産といえば、先祖から受け継いだ住んでいる家のみです。子どもたちは皆それを欲しがりました。 父親は誰に家を相続させるか、公平を期して考え、子どもたちにそれぞれ修行をさせ、約束の日までに、一番上達したものを跡取りとすると決めました。そして長男は鍛冶屋に、次男は床屋に、末子は剣術の先生になるために修行を積みます。 三人は修行から戻るとその腕を披露します。三人の修行の成果はどれも素晴らしく優劣などつけられないものでしたが、父親は、それでも、末子を跡取...
'ものがたり'散策 | 2017.04.09 Sun 18:36
主人公の若いお手伝いの娘は、主人たちに付き添って、馬車で大きな森の中を走っていました。すると、盗賊に襲われて、いち早く逃げた娘以外の者たちは、皆、殺されてしまいます。娘も、じきに、森で飢えて死んでしまうでしょう。 そんなところに、一羽の白い鳩が現れて、娘の衣食住すべてをまかない、彼女は助かります。 この白い鳩、実は、魔女によって、木に変身させられ、日に、二、三時間だけ鳩に変身できる、とある国の王子でした。鳩である王子は、娘を助けると共に、自身の変身を解くために、しなければならないことを、...
'ものがたり'散策 | 2017.04.08 Sat 18:29
主人公である、明るく朗らかな狩人は、仕事で森を散策していると、魔女を思わせる(魔女という記述は一切ありません)おばあさんから物乞いをされ、その際に、あげられるだけのお金を与えて助けると、お礼に予言を授かります。 その予言とは、この先で鳥たちがマントの奪い合いをしているから、鳥たちの真ん中に、猟銃を撃って鳥たちを追っ払い、そのマントを手に入れ、その際、一羽だけ猟銃の弾にあたって鳥が落ちてくるから、その鳥の心臓を切り取って飲み込みなさいというものでした。 そのマントは、肩にかつげば、心に思っ...
'ものがたり'散策 | 2017.04.07 Fri 18:43
(KHM04)『こわがることを習いに出かけた若者の話』と、タイトルもモチーフも類似性のある物語です。元は同じ話から発展してきたことが予想されます。呪いのかけられた城や、その中で、ボーリングをする場面や、城の呪いを解いたあかつきには、主人公が、王女と結婚するところなど、中盤から終盤にかけて、物語のパーツも同じものが用いられています。 二つの物語の違いは、『こわがることを習いに出かけた若者の話』の主人公は、怖がることを全く知らず、結びで、ようやくそれを知るという展開ですが、この物語の主人公は、怖がる...
'ものがたり'散策 | 2017.04.06 Thu 18:23
グリム童話(KHM087) 『貧乏人と金持ち』 神さまに届く願い事は普段からの心がけ グリム童話(KHM088) 『さえずり、おどるひばり』 約束という、妖精物語の一大テーマ グリム童話(KHM089) 『がちょう番のむすめ』 かけがえのない聖なるもの グリム童話(KHM090) 『若い巨人』 お馴染みの親指小僧が巨人になってしまった場合のお話 グリム童話(KHM091) 『土の中のこびと』 民話で多用される小人というキーパーソン グリム童話(KHM092) 『金の山の王さま』 約束をテーマとする民話のいち類型 グリム童話(KHM093) 『か...
'ものがたり'散策 | 2017.04.05 Wed 18:32
主人公の三人の見習い職人が、悪魔に助けられるという、グリム童話第一巻では、考えられないお話が展開されます。第二巻では、これまでも、(KHM100)『悪魔のすすだらけの兄弟分』の悪魔が、主人公を助けていました。 お話は巧妙に組み立てられていて、悪魔は、あくまで、悪魔なのですが、主人公たちとの関わりを上手に描いています。グリム童話第一巻では、神様と悪魔のような、対立概念による、単純な仕掛けしか施されていなかったため、このような、複雑な展開は、望めませんでした。 これまでも、述べてきましたが、採録さ...
'ものがたり'散策 | 2017.04.04 Tue 21:08
この物語は滑稽話ですね。また、ここでも、魔力を宿していると思われる、ある道具が登場しています、不思議な塗り薬がそれです。 その塗り薬は体を治すという意味では、魔力が、グリム童話第一巻での、魔女が主人公をおとしめるために否定的に用いられていたのとは違い、肯定的な作用を発揮していると言えます。 グリム童話第一巻でも、こうした不思議な道具たちは、そこここに登場していました。しかし、第一巻全体との関わりの中では、魔法は、もっと厳格なカテゴリーの中に分類されていたので、それら不思議な道具を、魔法に...
'ものがたり'散策 | 2017.04.03 Mon 21:31
一人の兵隊が、長いこと忠実に王さまに仕えていたのですが、年を取り、役立たずになると、なんの暮らしの保証もされず、お払い箱にされます。兵隊は、食い扶持を失って、どうして良いのかわからず森をさまよいます。 すると兵隊は、魔女の家にたどり着きます。兵隊は藁をもつかむ思いで魔女にすがりました。魔女は仕事をする代わりに彼の寝食を約束します。その仕事ですが、タイトルにもなっている青いランプを井戸から取ってくる作業が含まれます。 しかし、この青いランプの回収作業の途中、魔女の悪だくみから、兵隊は井戸に...
'ものがたり'散策 | 2017.04.02 Sun 22:17
グリム童話第一巻の、(KHM20)『ゆうかんな仕立て屋さん』、(KHM22)『なぞなぞ』の、それぞれの物語を、表現を柔らかくして結合させたような印象です。 『なぞなぞ』では、王女はなぞを解く側でしたが、ここではなぞを出す側です。高慢な王女のなぞかけに、見事答えられたものは、王女と結婚ができるのでした。もしなぞが解けなくても、『なぞなぞ』のように処刑されることはありません。 それに、三人の仕立て屋が挑みます。そして、仕立て屋の中でも、題名にもなっている、賢いちびの仕立て屋が、見事王女と結ばれます。そ...
'ものがたり'散策 | 2017.04.01 Sat 19:00
物語を読み進めていくと、この場面はあそこで、あの場面は...と言った具合に、これまでに個人的に読んできたドイツ民話や、いま記事にしているグリム童話のシーンが、あちこちに散見されます。 印象的だったのは、主人公がやがては倒すこととなる、三人の巨人との出会いで、巨人を仲間割れさせようとするシーンは(KHM20)『ゆうかんな仕立て屋さん』を思わせます。 また、その巨人が、密かに狙う王女を、主人公が訪ねて行った際にとる、眠っている王女の持ち物を拝借し、後に主人公が、巨人を倒した証明とする、物品の獲得...
'ものがたり'散策 | 2017.03.31 Fri 18:54
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