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うさぎが、主人公の娘を連れ去って、花嫁にしようとする物語です。主人公の娘をさらって花嫁にするというお話は、(KHM46)『フィッチャーの鳥』にもみられますが、これは悪に与する魔術師の仕業でした。しかし、この物語のうさぎには、悪意のようなものは感じられません。お話しの最後では、うさぎは、主人公の娘に逃げられ、哀れみさえ抱かされる展開になっています。 登場するのは、主人公である娘、主人公と一緒に暮らす母親以外は、主人公をさらううさぎ、あとは結婚式に呼ばれるこれまたうさぎたち、カラスの牧師、狐の世話役...
'ものがたり'散策 | 2017.02.27 Mon 18:21
この物語をどう扱っていいのか考えあぐねています。多くの社会で禁忌とされている親子婚ですが、物語では、それが成就されます。物語のなかでも、はっきりと、いけないことであることが語られています。 物語は王さまの妃が突然亡くなることに端を発します。彼女は亡くなる直前に、自分が亡くなったあとは、自分と同じ美しく、金髪の女性と再婚しなさいと遺言します。 しかしそのような女性は見つからず、困っていたところ、王さまは自分の娘ならぴったりだということに気づきます。そして、周りの反対を他所に、自分の娘と...
'ものがたり'散策 | 2017.02.26 Sun 18:32
このお話も、三人兄弟の末の弟が活躍する物語です。これで三話続きました。分類的には、未子成功譚の類型のお話と考えてよいでしょう。 この末の弟たちには共通点がありました。物語序盤では、愚かであるとか、間抜けであるとかいうマイナスイメージの形容がなされているのです。しかし、彼らは、周囲のものに助けられて、最終的には成功をおさめています。 また、この周囲の助けるものが、動物であったり、小びとであったりと、異類のものであるところにも共通点があります。 人は、その行動規範を司る価値観の上位に、...
'ものがたり'散策 | 2017.02.25 Sat 18:25
賢い兄の二人の王子と、おとなしく、間抜けな、”おろか王子”と呼ばれている末の弟の王子の、国の後継者争いのお話です。 後継者を決めるのに、王さまは、三枚の鳥の羽を空に飛ばしました。落ちた方角へ、それぞれの王子が、王様の目当ての物を探しに行かなければなりません。それができたものを後の王さまとします。 兄たちの羽は、西に東に飛んでいきます。ところが末の弟の”おろか王子”の羽は、足元の地面に落ちてしまうのでした。がっかりです。 上ふたりの兄は、弟が間抜けなのをいいことに、いい加減なものを見繕っ...
'ものがたり'散策 | 2017.02.24 Fri 18:35
世界の民話、昔話には、兄弟、あるいは姉妹が登場して展開されるお話しが多いのですが、重用な役割を占めるのは、大抵、弟か妹です。 彼らが、大人数の時は、末っ子がその役割を果たしています。彼らは、一見、賢いか愚かであるかして、物語の牽引役をになっています。 この物語では、三人兄弟の冒険が語られるのですが、末の弟が、主人公をにない、兄達から馬鹿にされる、一見、愚か者として登場します。 末の弟は、その持てる心優しい心性から冒険で出会う動物たちを助けていきます。そして、とある城にたどり着くと、...
'ものがたり'散策 | 2017.02.23 Thu 18:25
登場する村人は、主人公を除いて、皆、金持ちであり、主人公は、小百姓と呼ばれていました。彼は、雌牛一頭さえ持っていませんでした。 ところで、必要以上の金を得るためには、欲かきでなければならない、という前提が、この物語には設定されています。よって村人は、皆、大なり小なり欲かきです。 さらに小百姓は、欲かきの悲惨な末路を熟知しているようにも見えます。欲をかくとどうなるか。それらのことを利用して、小百姓は、村人たちを亡きものとし、ただ一人残った自分を、村の、唯一の、相続人としてしまうのだから。 ...
'ものがたり'散策 | 2017.02.19 Sun 18:15
グリム童話(KHM31) 『手を切られたむすめ』 信念を持つ者と持たない者 グリム童話(KHM32) 『ものわかりのいいハンス』 ハンスにくくられるキャラクターの謎 グリム童話(KHM33) 『三種のことば』 人間のとある根源的な欲求を叶える者 グリム童話(KHM34) 『かしこいエルゼ』 ハンスの物語の女性主人公版 グリム童話(KHM36) 『テーブルよ食事のしたく、金ひりろば、こんぼうよ袋からとびだせ』 グリム童話(KHM37) 『おやゆびこぞう』 異界の者のとぼけた冒険 グリム童話(KHM39) 『こびとと靴屋』 現実に紛れ込む異界...
'ものがたり'散策 | 2017.02.18 Sat 19:02
この物語は、他のグリム童話のお話しに比べると、だいぶ長いです。また民話、昔話などにおける様々なモチーフが寄せ集まっているような印象を持ちました。 民話、昔話などに、精通した人が読むならば、多くの注釈を加えることができるのでしょう。しかし、わたしのような一般人が読む場合は、その由来について調べるにはたいそう骨の折れる作業となりそうです。よって、この物語の、ふたりの兄弟の生い立ち、そして修行時代、そして世間での活躍を、素直に楽しむに留めました。 わたしが、一番、心に残ったのは、物語の中盤...
'ものがたり'散策 | 2017.02.17 Fri 21:26
このお話は、(KHM32)『ものわかりのいいハンス』や、(KHM34)『かしこいエルゼ』と同じことを語る、別バージョンのお話しとすることができるでしょう。特に『かしこいエルゼ』とは、物語のパーツさえ、同じものが用いられていたりします。 これらの物語は当たり前のことが理解できない相手に対した時、どういうことが起こるか、というお話であると思います。そして、ごく、普通の日常に、コミュニケーションが成り立たない世界が展開します。 これら主人公たちのキャラクターをざっと述べるのなら、彼らは、言われたこと...
'ものがたり'散策 | 2017.02.17 Fri 21:22
この物語は、他のグリム童話のお話しに比べると、だいぶ長いです。また民話、昔話などにおける様々なモチーフが寄せ集まっているような印象を持ちました。 民話、昔話などに、精通した人が読むならば、多くの注釈を加えることができるのでしょう。しかし、わたしのような一般人が読む場合は、その由来について調べるにはたいそう骨の折れる作業となりそうです。よって、この物語の、ふたりの兄弟の生い立ち、そして修行時代、そして世間での活躍を、素直に楽しむに留めました。 わたしが、一番、心に残ったのは、物語の中盤...
'ものがたり'散策 | 2017.02.17 Fri 20:12
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