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JUGEMテーマ:児童文学 何か黒くて大きいものが近づいてきました。黒い体に細い脚が左右に3本ずつ、ついています。スーズは驚いて、目を見開いてしまいました。黒いものはスーズの前で止まりました。スーズは見上げるようにして言いました。「あなたはだれ?」「アリだよ」と黒いものは答えました。確かに、アリでした。ふだんはスーズの足元で、こちょこちょ動いているのに今はスーズよりずっと大きいので、わからなかったのです。「外は危ないから、気をつけるんだよ」アリがそう言ったとたんに……(つづく)=========...
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.19 Mon 14:21
JUGEMテーマ:児童文学ちょろの息が突風のように吹いてきて、スーズは吹き飛ばされてしまいました。スーズは怖くて目をつぶりました。ずいぶん高く上がったと思ったらゆっくりと下に降りはじめました。スーズは軽いので、鳥の羽のようにふんわりと着地しました。窓から外に出てしまったらしく、下は土でした。湿っぽい匂いがします。スーズが小さいので、草が木のように高く見えました。前の方から、かさこそという音が聞こえ、何か黒くて大きいものが近づいてきました……(つづく)=================
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.17 Sat 11:10
JUGEMテーマ:児童文学「天山の巫女ソニン」全5巻読みました〜。白い印象的な表紙に惹かれ、本屋で見掛けたときから面白そうだなぁ、読みたいなと思っていたのですが、最初にそう思って図書館で検索してみたときはまだ入荷してなくて。諦めていたところ、ふと棚に並んでるのを見掛けたので即借りました。いつの間に入荷してたんだろう。ありがとうございます!(図書館関係の方に心の中でお礼。笑) 幼い頃から家族と離れ、天山で巫女修行していたものの落ちこぼれ、下山し俗世間に帰った少女ソニンの物語です。その後偶然出会ったイ...
honey book diary | 2010.07.15 Thu 23:58
JUGEMテーマ:児童文学 スーズが「ちょろ」と呼ぶと、「スーズちゃん、こんにちは」とちょろは言いました。「こんにちは、ちょろ」とスーズちゃんは答えました。ちょろの声を初めて聞けてスーズちゃんはとてもうれしくなりました。そのときです。ちょろが鼻をひくひくさせました。どうしたのかなと思ったら、ちょろがくしゃみをしました。ちょろの息が突風のように吹いてきて……(つづく)=====================
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.10 Sat 19:02
JUGEMテーマ:児童文学スーズが振り返ると、白くて毛がふわふわした大きなものがいました。下から見上げると、黒い鼻の穴が見えました。穴に吸い込まれそうな気がしてスーズは後ずさりしはじめました。少し離れたところから白い大きなものを見たらスーズが大好きなものによく似ていました。子犬のぬいぐるみです。名前は「ちょろ」でした。スーズが「ちょろ」と呼ぶと……(つづく)==================
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.09 Fri 17:22
JUGEMテーマ:児童文学 そして「ひゃく」と言ったとき、スーズは、すとーんと下に落ちていきました。地面に吸い込まれるような感じが怖かったのでスーズは目をつぶっていました。体が止まったので、そっと目を開けてみました。静かに手と足を動かしてみましたがどこも痛くありません。けがはしていませんでした。それもそのはず、スーズは高いところから落ちたのではないのです。ただ、体が砂粒くらいに縮んでしまったのです。怪我がなくて安心と思ったとき後ろから何かが近づいてくる音がしました。スーズが振り返ると……(つづく...
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.08 Thu 20:23
JUGEMテーマ:児童文学小さな女の子がいました。名前はスーズと言います。スーズは特別な女の子でした。なぜって、耳たぶを自由に動かせるからです。鼻なら、だれでも動かせるけど、耳たぶは無理です。みんなは、きっと今、顔をひくひくさせたでしょう?そして、耳たぶを動かせないことがわかったはずです。耳たぶを動かすのは、とてもむずかしいのです。ある日、スーズは耳たぶを動かして遊んでいました。左の耳たぶを動かすときは黒目を左に寄せ、右の耳たぶを動かすときは黒目を右に寄せました。左の耳たぶを動かして「いち」、右の...
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.08 Thu 01:24
JUGEMテーマ:児童文学小さな女の子がいました。名前はスーズと言います。スーズは特別な女の子でした。なぜって、耳たぶを自由に動かせるからです。鼻なら、だれでも動かせるけど、耳たぶは無理です。みんなは、きっと今、顔をひくひくさせたでしょう?そして、耳たぶを動かせないことを確かめたはずです。耳たぶを動かすのはスーズにしかできません。ある日、スーズは耳たぶを動かして遊んでいました。左の耳たぶを動かすときは目の球を左に寄せ、右の耳たぶを動かすときは目の玉を右に寄せました。左の耳たぶを動かして「いち」、右...
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.08 Thu 01:22
JUGEMテーマ:児童文学「ヘンリーくんと秘密クラブ」を買った本屋さんは小学校の正門の向かいにあった。今の本屋さんのように照明が明るくなくて、薄暗い感じで、ほこりっぽかった。眼鏡をかけた髪の薄いおじさんが店主だった。あるとき、本を買って店を出たところで、旧友のお母さんに会った。「本を読むなんて、偉いわね。うちの子は全然読まくて困ってるのよ」と、そのおばさんは言った。僕にとって、本を読むのは遊びと一緒なのに、「偉い」とほめられるのは変な感じだった。得した気分だった。=================
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.06 Tue 15:16
JUGEMテーマ:児童文学 「ヘンリーくんと秘密クラブ」を読んだのは、お父さんが生まれ育った家を引っ越す前だったから、たぶん小学校4年生(1971年)くらいだったと思う。アメリカ人の少年ヘンリーくんが主人公で、ペットの犬がかわいいんだ。ヘンリーくんやガールフレンドのビーザスたちの周囲で起きるちょっとした事件が描かれていた。ヘンリーくんが大冒険をするというわけでもないのに、なぜ夢中になって何回も読んだのかといえば、アメリカの中流家庭の生活が新鮮だったのも大きな理由。大きなスーパーマーケットにステーシ...
娘よ、父は……(育児おやじ奮戦記) | 2010.07.06 Tue 00:21
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