[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]

JUGEMテーマ:ショート・ショート まずは、器を選ぶことから始まる。器は三つあった。三つともごつごつとした感じの形をしていた。黒地に淡く輝くような青緑の模様、何かが流れ去るような模様の入った器を僕は選んだ。銀河のようで格好良いと思えたから。 「それを選ぶと思ったわ」 ミツハさんは穏やかに笑った。 「どうして分かったの?」 「あなたは、こういう拡がりの深いものが好みだから」 見透かされているような、そうでもないような、何とも微妙な応えが返ってきた。ミツハさんはきりっ...
pale asymmetry | 2018.12.29 Sat 20:55
JUGEMテーマ:ショート・ショート 浴衣ってね、見た目ほど涼しくはないんだ。 着付けするのにコツも要るし、キレイに着るの、結構大変なんだよ。 でも、初めてのわりには上手く着られてるでしょう? 帯だってね、今時よくあるワンタッチのやつじゃなくて、自分で結んでみたかったから、調べて、練習したの。 思ってたよりナナメになっちゃったけど……これでも頑張ったんだから、笑ったりしないでよね。 花火、もう始まっちゃったね。 確かに、ちょっと遠いけど、ここからでも...
言ノ葉スクラップ・ブッキング〜シーン&シチュ妄想してみた。〜 | 2018.12.22 Sat 22:06
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「宇宙人ってどんなだと思います?」 珍しく仕事がはかどり、終業時刻三十分前に今日処理すべき案件が全てが終わっていた。ササちゃんもそうだったらしく、PCのモニタを見つめて、仕事しているふりをしながら訊いてきた。 「いる前提なんだ」 「いますよ。そこは譲れません。姿形はかなり譲歩できますけど」 「なんの交渉? 私的にはメカニックな容姿がいいな。何となく」 「同感です。それに私たちが出会える宇宙人ってそういうのの可能性が高いじゃないです...
pale asymmetry | 2018.12.19 Wed 22:03
レッチェと涼は、拠点近くのビーチへと釣り道具を持ってやってきた。 「真っ暗ー!」 涼は、暗くて先も見通せない暗い海を見渡した。 ビーチの右側には、小さな桟橋があり、2人はそこから釣りをするつもりだ。 「涼ちゃん、はい」 レッチェは、涼に今日はルアー釣りをしようと、ルアーを差し出した。 「これでよし」 涼は、ライン(釣り糸)にルアーを取り付けた。 「先にするね?」 「おう」 涼は桟橋からルアーを投げ込んだ。 レッチェはというと、何やら黒い袋の中からキラキラ光るものを取り出した。 「あ...
チームSECHS! | 2018.11.19 Mon 08:15
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「貴婦人と一角獣って知ってます?」 PCモニタを見つめ過ぎてこめかみが痛み出した午後三時、ササちゃんが隣の席から声を掛けてきた。目を向けると、大きく伸びをして激しく瞬きを繰り返している。 「貴婦人と一角獣って、フランスのタペストリーのあれ?」 「タペストリーって何です?」 「え? 壁に掛ける織物だと思うけど」 「ふーん、タペストリーとかフランスとかはよく解らないですね。私、貴婦人と一角獣はガンダムで見たので」 「あ、そう」 ササ...
pale asymmetry | 2018.11.12 Mon 21:02
「おはよう」 「……おはよう」 今朝も朝日が眩しい。部屋のカーテンを開けて彼女はベッドに腰かけた。 「今日は調子がよさそうね。ぐっすり眠ってた」 「………そうか」 「もうお掃除すませちゃった。みんなも起きてるわ」 (もうそんな時間か………) 彼はまだ眠そうな目をこすり、身体を起こした。 「今日はいい天気になりそう」 「………」 彼は彼女の朝から...
チームSECHS! | 2018.11.11 Sun 06:02
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「フラミンゴって、片脚で立つじゃないですか」 ササちゃんが唐突にそう言う。 昼休み、部屋には私とササちゃんだけが残っていた。他のスタッフたちはいくつかのグループに分かれて、外へ昼食に出かけていった。私はいつものように職場で昼食。ササちゃんは今日の電話番だった。 「クウさんのそれ、何パンですか?」 話が急旋回した。 「ジャムパン」 「クウさんいつもジャムパンですね。飽きません?」 「全然大丈夫。ササちゃんのそれは」 ササち...
pale asymmetry | 2018.10.23 Tue 21:47
JUGEMテーマ:ショート・ショート JUGEMテーマ:ショートストーリー 『美しき人』 ※PC版はこちら 美しき人は私の母である。 物心ついた頃から、私の周りには着物があふれていた。 和裁学院を営んでいた母は、何人もの生徒を教え導いていて、選ばれた反物から徐々に着物が出来上がっていく姿は、子供の私にとってまるで魔法のようで楽しかった。 そんな私が、初めて着物に袖を通したのは七五三の時。 ...
The Blog of Azuma | 2018.10.23 Tue 11:42
JUGEMテーマ:ショート・ショート 「――あと、はんぺんと卵も……あ、ツユ多めにお願いします」 会計を済ませて家路へと向かう。今日は、いまコンビニで買ったおでんを肴に熱燗を飲もう。徳利に酒を注いで、水を張った鍋に置いて火にかける。沸騰するまでの間にシャワーや着替えを済ませる。熱燗にするのだから、酒は安いやつでいい。この間買ったやつがまだ結構残っているはずだ。 おでんが冷めないようにと足早になる。しかし走ってしまうとツユがこぼれてしまう。ツユは食べ...
ねじまき鳥よ、おれの幸運を願え | 2018.10.17 Wed 08:38
JUGEMテーマ:ショート・ショート 七十三歳の誕生日を迎えた翌々日から、マーサ・Wは奇妙な幻覚を見るようになった。彼女は自宅のサンルームでたくさんの植物を育てることを趣味とし、そこで午後のティータイムを過ごすことを日課としていた。その日も植物に囲まれた小さな丸テーブルにティーセットを並べようとしたという。しかしテーブルの上は既に彼女の見たこともないものたちで占拠されていて、ティーカップもポットもクッキーも置くことはできなかったという。 「それはもう不思議な状態でしたのよ、先生...
pale asymmetry | 2018.08.26 Sun 21:07
全1000件中 571 - 580 件表示 (58/100 ページ)