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JUGEMテーマ:気になる本 我が家の近く、と言うほどでも近くでもないけど、車だったら10分かかるかかからないか、という所に日本浮世絵博物館があります。松本市街地からでも車でないと行けないという結構不便な所。電車はあるけど、駅からでも歩いて20分は掛るだろうという所に、日本最大級という浮世絵コレクションを持つという博物館があります。地元の人ほど行かないというのは当てはまるもので、私も浮世絵好きとはいえ、高校生の頃1回しか行ったことがありません。田舎住まいとはいえ、車を持っていないという珍しがら...
花信風 | 2011.02.19 Sat 15:25
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 6 「……へえ、あんたってそんな顔してたんだ。意外に、こう……」 彼女はこたつのテーブルにあごをのっけると、ごろん、と顔を横に寝かせる。 ……僕としてはこの人物が女性だった方が意外だった。けどクスリの売人をしている以上、性別を偽るぐらいは当たり前なのかもしれない。 「そっかな。たんに男装が好きなだけなんだけど」 「―――え?」 口にも出していない質問に答えを返されて、ドキッとした。 彼女はそんな僕を見てけたけたと笑いだす。 「あはは、わっかりやすいわねぇ...
たいむかぷせる。 | 2011.02.19 Sat 00:14
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 5 五月。 彼女について話をしよう。 いまでも、僕は彼女を見ると我を失ってしまう。 一目惚れでもしたみたいに体じゅうに痺れがはしって、息をすることも忘れてしまう。 ただ見ているだけなのに、僕は完全に彼女にいかれてしまっていた。このままじゃそのうち酸欠で死んじゃうことだってあるかもしれない。 僕の日常は侵食されていっている。 同じ高校の、奇跡のような女子生徒。 たぶん、僕は彼女に恋をしている。 話したこともなければ、声も聞いたことのない彼女。 ...
たいむかぷせる。 | 2011.02.18 Fri 10:02
JUGEMテーマ:気になる本 活字中毒復活本・ほん・ホンが読みたーい!最近、絵本を含め11冊の本を買いました。どれもおもしろくて、つぎつぎと読みすすめました。本棚に本がふえていくのってうれしい。1年前に転職する前は、毎日、少し早めにうちを出て、てくてく歩いて本屋さんへ立ち寄るのが仕事前のお楽しみでした。今は通勤路に本屋さんがないので、残念。でも改めて、うちの本棚を眺めてたら。。。「現代詩歌集」高村光太郎・北原白秋・三好達治・・・最近、なんだか詩や日本文学づいてた今日このごろ「あれー。こんな本が...
ポンポン ブラン パルフェ | 2011.02.17 Thu 17:54
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 4 五月。 黒桐幹也という人物と知り合った。 一目で彼を気に入った。彼はこんな自分にもわけ隔てなく接してくれる。 何の打算もない彼の笑顔が、純粋にスキだった。 ◇ 「ちぇっ、雨か」 恨めしげに呟いて、私は通りかかったコンビニエンスストアの傘立てから一本、ビニール製の傘を拝借した。 そのまま歩いてみたけれど、もう目的は失われてしまったみたいだ。血の匂いは雨に流されて、追いかける事ができなくなってしまったから。 二月八日の、朝になったばかりの...
たいむかぷせる。 | 2011.02.17 Thu 10:08
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 3 はあ、と僕は顔をしかめる。 大麻……マリファナと呼ばれる麻薬は、カンナビノイドという向精神物質が含まれていて初めて麻薬たりえるのだ。THCが含まれていない大麻なんて、タイヤのない車みたいなものだと思う。 「なんだい、そんなのマリファナじゃないよ。とちぎしろじゃないの、その麻」 「……なんだ、そのとちぎしろって」 「うん、向精神物質を含まない麻のこと。日本産の麻にもTHCは一パーセント以下含まれてる。最良質の外国産マリファナが一〜一・八パーセントだから、無視でき...
たいむかぷせる。 | 2011.02.16 Wed 00:59
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 2 ――― 一九九五年、四月。 僕は彼女に出会った。 ◇ 通り魔殺人犯が殺人鬼と銘打たれてから一週間。 アパートに押しかけてきた秋巳大輔刑事は、甥である黒桐幹也を午前五時に叩き起こしてフレンチな朝食を作らせ、トーストをかじりながら今日の朝刊を流し読みしていた。 新聞の日付は九九年の二月八日。 殺人鬼とニュースで名付けられた犯人が、その翌日から一日に一人を殺害するようになってからまる一週間が経過した事になる。 「……ったく、やっこさんずい...
たいむかぷせる。 | 2011.02.15 Tue 10:34
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 1 一九九九年、二月一日。 年号はついに二〇〇〇年を間近に控えてしまって、誰もが有名な予言者さんの言葉を気にしだした頃。 僕こと黒桐幹也は例年になく厳しい冬の街を、式と一緒に歩いていた。 冬も最中、夕方の五時になれば日は落ちて、あたりはすっかり暗くなる。 吐く息を白くさせて帰路につく僕らの格好は、やっぱり相変わらず変化に乏しかった。 僕はわかりやすい黒色のジーパンとタートルネックのセーターに、深緑色のコートを羽織って。 式は藍色の着物の上に赤く染...
たいむかぷせる。 | 2011.02.14 Mon 09:26
JUGEMテーマ:気になる本 ☆ 空の境界 凍えた 吐息だけが熱を帯びて お互い 切れそうな鼓動をみてた。 そうして 大切すぎた思い出は もうじし 消えてしまう未練だけ たとえば雨。 霧のように降りしきる放課後。 たとえば夕暮れ。 燃えるような教室の景色。 たとえば雪。 初めてあった白い夜と、黒いかさ。 きみがいて、わらっているだけで、幸せだった。 安心できて、不安なのに。 きみがいて、あるいているだけで、嬉しかった。 一緒にいれて、一緒じゃないのに。 ほんのひととき。 その木漏れ日が...
たいむかぷせる。 | 2011.02.14 Mon 09:22
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