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北海道釧路の海岸で、他殺体が見つかった。被害者は、札幌に住む80歳の滝川信夫という男性だった。身寄りのない独身の老人が釧路にやって来たのはいったいなぜなのか?釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、生前の滝川の足取りを追うことにしたのだが・・・。 過去のことを忘れた者、過去のことを忘れようとしている者、過去をいまだに引きずっている者、がいた。その者たちをつなぐ過去のできごとは、今では考えられないような貧しい時代に起きた悲劇だった・・・。 過去を引きずる者は、償いを考えた。だがそれは、自己満足...
のほ本♪ | 2016.11.16 Wed 09:34
過疎に悩む田舎町だけれど、そこに住む人たちには人情があった。息子の問題、親の介護問題、異国の花嫁、映画のロケ地に決定などなど、次々起こるできごとに、町のみんなが協力し合う。北海道の寂れてしまった炭鉱町を舞台にした心温まる物語6編を収録。 過疎化が進みどんどん衰退していく町。何とか街を活性化しようと、若者たちが立ち上がる。そんな町に、いろいろなできごとや問題が起こる。その内容はかなり深刻なものだと思う。だが作者は、話が暗くならないようにそれらをユーモラスにさらりと描いている。 小さな町だ。...
のほ本♪ | 2016.11.15 Tue 15:14
寂れていく宿場町。「このままでは町が危うい!」町の行く末を案じた穀田屋十三郎は、同志とともに命がけの行動を起こす。「穀田屋十三郎」を含む3編を収録。 「穀田屋十三郎」「中根東里」「太田垣蓮月」。この作品の中の3つの話は、どれも実在した人物を取り上げている。 穀田屋十三郎は、寂れゆく町を救うために藩に金を貸し付けてその利子を全住民に配る仕組みを考えた。だが、それは大変なことだった。一歩間違えば、全財産だけではなく自分の命や家族の命が無くなるかもしれないのだ。そういう不安や恐怖と闘いながら、...
のほ本♪ | 2016.11.14 Mon 06:56
20世紀を代表する絵画、ピカソの「ゲルニカ」。そのタペストリーが国連本部のロビーに飾られていたが、ある日突然姿を消してしまった。戦争に対する人々の思惑が、過去でも現代でも交錯する。「ゲルニカ」は、平和を望む人たちによってメッセージを発信することができるのか・・・? 人々の目に触れないように、国連の安保理会議場のロビーにあるピカソの名画「ゲルニカ」のタペストリーに暗幕が掛けられた。それは、戦争を起こそうとする人間たちの手によるものだった。反戦の象徴である「ゲルニカ」は、イラク空爆の会見の場...
のほ本♪ | 2016.11.13 Sun 22:09
塚原マチが図書館から借りた本の中に入っていた細長い紙に書かれた文字は、『サクラチル』だった。書いたのは同じクラスの誰か?マチと”誰か”の本を介してのメッセージのやり取りが始まった。表題作「サクラ咲く」を含む3編を収録。 人が成長し子供から大人へと変化する時期は、本当に微妙な時期だと思う。作者は、その微妙な時期に揺れ動く少年や少女たちの心情を実に細やかに描いている。作者の彼らを見る目は温かい。 3編の中で印象に残ったのは、「サクラ咲く」だ。自分の考えをうまくまわりに伝えられない塚原マチ。読ん...
のほ本♪ | 2016.11.12 Sat 23:10
若いころ結核にかかりやむを得なく人生の進路を変更した。病気で最愛の妻を若くして亡くした。そんな藤沢周平がいつも口にしたのは、普通の生活を毎日続けることの大切さだった。娘・遠藤展子さんが語る、藤沢周平の素顔とは? 人のやさしさや人情味にあふれた温もりのある小説を描き続けた、作家・藤沢周平。その彼の素顔を描いたのが、娘の遠藤展子さんだ。展子さんは、生後8か月の時に実母を癌で亡くした。藤沢周平は、再婚するまでの数年間男手ひとつで展子さんを育てた。母のいない暮し・・・。彼は、娘にみじめな思いをさ...
のほ本♪ | 2016.11.11 Fri 20:05
一太郎の幼なじみの栄吉は菓子屋の跡取り息子だが、今は修業の身だ。なので、許嫁のお千夜とはまだ所帯を持つことができない。そんなお千夜に想いを寄せる男が現れたから、さあ大変。この騒動の結末は・・・?表題作「おおあたり」を含む5編を収録。「しゃばけシリーズ」15。 廻船問屋兼薬種問屋・長崎屋の若旦那の一太郎は相変わらず病弱で、兄や達を心配させていた。そんな一太郎のもとには、相変わらずいろいろな相談事が持ち込まれていた。 「おおあたり」では栄吉とその許嫁との話だが、月日とともに人の心も変わってい...
のほ本♪ | 2016.10.30 Sun 21:37
ある日突然伯朗に、弟・明人の妻だと名乗る女性からの電話がある。楓と名乗る女性は、明人が失踪したことを告げる。そこには遺産相続問題が!?伯朗と楓は協力して明人の失踪の原因を探るが、伯朗はしだいに楓の存在が気になり始めた・・・。 伯朗は楓と、父親違いの弟・明人の行方を追う。明人の父親はかなりの資産家で、瀕死の床にある。遺産相続問題、母親の死の謎、そして伯朗の父に隠された秘密など、さまざまなできごとがやがてある真実を浮かび上がらせるのだが、その真実には読み手をうならせるものは何もなかった。どこ...
のほ本♪ | 2016.10.22 Sat 20:23
鳩子は、亡くなった祖母が営んでいた文具店を引き継ぐことにした。それと同時に、祖母が行っていた代書屋の仕事も引き継ぐことに・・・。。鳩子のもとには、さまざまな理由で自分の気持ちを手紙に書くことができない人たちが訪れてきた。 心のすれ違いから疎遠になっていた祖母。だが、祖母が亡くなったとき、鳩子は戻って来た。祖母が暮らしていた街で、祖母の行っていたことのすべてを引き継いだ。 「代書屋」という仕事はとても大変な仕事だ。この本を読むまでは、「代書屋の仕事は、ただ単に依頼人の代わりに手紙を書くだけ...
のほ本♪ | 2016.09.30 Fri 22:12
1964(昭和39)年、東京オリンピックが開催された年、松坂熊吾は66歳になっていた。大阪中古車センターのオープンなどに情熱を傾けるが、会社の危機、家庭不和、愛人の問題と、悩みは尽きない。熊吾の人生の歯車が狂い始めたのか?「流転の海」第8部。 体力や精神力の衰えを自覚する年になってもなお、熊吾はつねに前進する姿勢を貫いた。大阪中古車センターのオープンは、熊吾の努力のたまものだった。だが、会社も家庭もだんだんとうまくいかなくなる。松坂板金塗装がこうなるとは・・・。言葉がない。今までのあの勢...
のほ本♪ | 2016.08.22 Mon 23:58
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