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JUGEMテーマ:ノンフィクション カークは、シャワー室から出てきて、荷物をスーツケースに詰め始めた。 「馬鹿げてる。実にバカげてる。なんで、こんな帰り方をしなきゃならないんだ。」 と文句を言っていた。カークは、アメリカのお姉さんに連絡を取るためにパソコンのスイッチを入れていたが、中々立ち上がらない。会社から買ったカークのパソコンは、相変わらず動きがノロいようだ。 「チクショウ、このバカコンピューターめ!」 内心、「シメタ!」と思った私は、カークに、 「カーク...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.16 Wed 14:13
JUGEMテーマ:ノンフィクション 翌朝(6月2日土曜日の朝)、起きてパソコンのスイッチを入れ、カークのメールボックスを開いた。カークは入院中で、パソコンを使えないため、彼のメールボックスを使ってアメリカにいるお姉さんに連絡を取っているのだが、メールボックスを開いて、かなり寒くなった。送信済みフォルダに彼が自分で姉さんに送ったメールが残っていたのだ。時刻は、前夜の8時頃である。 カークが、誰かのスマートフォンか何かを借りて、打ったようだ。こういうところが、カークの迂闊なと...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.16 Wed 09:33
JUGEMテーマ:ノンフィクション 朝食を摂って、ユッタリしていると、カークが電話をして来た。 「オハヨウ、リュウ。」 「オハヨウ、カーク。今、一人か?」 「ああ、トイレから掛けてる。」 「それでも、今は、あまり重要な事は話さない方がいい。壁に耳ありだからな。」 「そうかもな。」 「いつ帰って来るんだ?大事な話があるから、早く帰って来いよ。」 「医者は、痛みがなかったら、もう帰っていいって言ったから、午後には帰れると思うよ。」 「午後だな。待ってるよ。」 ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.15 Tue 15:49
JUGEMテーマ:ノンフィクション ○○ 金曜日 (2012年6月1日) の朝、起きて携帯の待ち受け画面を見て、メッセージが何件も入っているのに気が付いた。 「今日、病院を移ったよ。個室から大部屋に移されたんだ。プライバシーがないから、好きにはなれないけど、仕方がない。ところで、頼みがあるんだけど、姉に連絡を取って、退院したら暫く厄介になってもいいかどうか尋ねてくれないか?姉のメールアドレスは、このメッセージの後にすぐ打つから。」 という内容だった。 カ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.15 Tue 13:12
JUGEMテーマ:ノンフィクション 今朝 (5月31日 現在) 6時前に、カークから電話が入った。 「オハヨウ、リュウ。ちょっと頼みたい事がある。」 「何だ?俺にできる事があったら、何でも言ってくれ。」 「例のロシア人の女の子の事なんだけど・・・・・・」 「ベローナか。何をすればいい?」 「後で、僕のメールアドレスと暗証番号を君の携帯に送るから、彼女にメールしてくれないか?」 「いいよ。で、なんて打てばいいんだ?」 「『カークは、心臓の手術を受けるため急にアメリカに帰...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.15 Tue 09:47
JUGEMテーマ:ノンフィクション 今朝(2012年5月30日 現在)8時ごろ、共用部に出ると、黒いワイシャツに白っぽいネクタイを締めたカークに出会った。 「お早う、カーク。」 「お早う、リュウ。ウーー、今日は幼稚園だ。」 「ハ、ハ、ハ、まあ、せいぜい楽しんでくれ。」 「ああ、努力してみるよ。」 私は、笑いながらカークを送り出した。私は午後から仕事なので、朝食を摂ってから軽い仮眠を取り、11時頃起きて身支度をしていると、カークが帰って来た。 「お帰り、カーク。何か疲れた...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.14 Mon 19:20
JUGEMテーマ:ノンフィクション 「パイロットになる訓練を受けてた時、あんまり着陸がうまくいかないんで、教官に『大体何回くらい着陸訓練をすれば、キチンと飛行機を着陸させれるようになりますか?』って、聞いた事があるんだよ。」 「で、教官は、何て答えたんだ?」 「彼は、95回って言ったんだよ。」 「へーー。結構、かかるもんだね。」 「で、僕は、『いや、そんなに掛からないでしょう。せいぜい35回くらいで、いけると思いますよ。』って、言い返したんだ。」 「まさか、35回で教官のお墨付...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.14 Mon 14:01
JUGEMテーマ:ノンフィクション 夕方、カークが私の部屋にやって来た。 「なあ、リュウ。今日は、夕食の材料がないんで、一緒に晩飯を食べに行かないか?」 「いいよ。どこに行く?」 「どこでもいいよ。」 「例の偽イスラム教徒の店は、値段が高くなっちゃったから、俺がいつも行く店に行こうか?」 「オーケー。何時に行こうか?」 「じゃ、6時半にしよう。」 と言うわけで、私が今のアパートに来てから、ずっと通っている食堂に行く事に。この食堂は、我々の住んでいるビルの...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.14 Mon 07:38
JUGEMテーマ:ノンフィクション 昼過ぎに、帰って来ると、珍しくロンがアパートにいた。 「あれ、珍しいね。昼過ぎに君がここにいるなんて。」 「今日は、午後の授業がキャンセルになったんだ。」 カークもいるので、久し振りに三人揃った。うまくいけば、後一ヶ月ほどで、日本に帰ることになるので、私は、二人にメールアドレスを尋ね、その場で彼らにメールを打った。これで、日本に帰っても、二人のその後を知る事ができる。日本に帰ったら、今、ここに書きたくても書けない事と一緒に、二人...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.13 Sun 08:09
JUGEMテーマ:ノンフィクション Youtube 日曜の夜9時半頃、ロンが瀋陽から帰って来た。 「おかえり、ロン。」 「ああ、疲れたよ。」 「毎週、大変だな。」 「仕方ないね、彼女が瀋陽にいるから。今、トイレ使ってもいいか?」 「ああ、どうぞ。」 ロンは、トイレに入ろうとして、入り口付近に私が置いていた10本ほどの空のペットボトルに目をとめて言った。 「お、これは、何のためにここに置いてるんだ?」 「あ、これか?これは、水を溜めておくためだよ。」 「へー。」 「まさか...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.04.12 Sat 19:31
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