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JUGEMテーマ:ノンフィクション カークは、三月に入ってから幼稚園での仕事ばかりさせられて些かウンザリしていた。英語を教えようとしても、皆、鼻を垂らして泣き喚いたり、大声で喚きながら教室内を走り回ったりするだけで、全く英語を教えるという感じにはならないらしい。 そのことで、仕事を手配しているスーザン(中国人)とかなり揉めていた。彼が、幼稚園の仕事は金輪際やらないと彼女に言ったからである。スーザンも、典型的な東北地方の女らしく、気はかなり強い。「あんたが、幼稚園に行くつ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.10 Mon 13:16
JUGEMテーマ:ノンフィクション 水が出るようになってホッと安心し、自室で寛いでいると電話が鳴った。オリバーだった。 「ハーイ、リュウ!」 「よお、オリバー!君が言ってたことは、ロンに伝えたよ。」 「ああ、本は、ちゃんと返してもらったよ。ところで、オレ、もうすぐ大学の寮に引越すことになったんだよ。」 「ええ?そっか。せっかく再会できたのに、残念だな。」 「よかったら、一緒に飯でも喰いにいかないか?」 ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.10 Mon 02:11
JUGEMテーマ:ノンフィクション 停電していたとき、考えた。今まで、様々な人生の浮き沈みを経験してきたので、大きな流れから見れば、今度の停電が、今回の苦難のどん底だと体で感じる事ができた。底まで沈んだら、後は浮き上がるだけである。 恐らく、停電がターニングポイントになって、私の人生は、上向きになっていくだろう。何度も、同じ様な目にあっているので、段々神経が図太くなってきたようだ。 叔母は、「あんたもいつまでも、夢を追っている歳でもないやろ。いい加減、落ち着きなさい...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.08 Sat 18:23
JUGEMテーマ:ノンフィクション 部屋に戻って、ロンとカークに状況を説明する。ロンは、欧米人がよくやるように両肩をすぼめただけで何も言わなかった。もう、彼も半分諦めているのだろう。 カークの方は、かなり怒っていた。断水の上に、停電だから仕方がないと言えば、仕方がない。 「リュウ、俺は、明日ホテルに行くよ。また、一日中、壁を見て過ごしたくはないからな。」 「ああ、それがいいかもね。」 「君も一緒に来ないか?」 「いや、俺は遠慮しとくよ。金も無いし。」 「そうか...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.07 Fri 12:58
JUGEMテーマ:ノンフィクション 警備室で私が出会った日本語の達者な人は、高さんと言う人で、現在お姉さんの会社で経営学のインストラクターとして働いているとのことだった。警備室を出て、名刺を交換し、二人で世間話をしていると、高さんから、 「よかったら、お近づきの印に、ここにいる私の後輩と三人で、これから犬の肉を食べに行きませんか?」 と誘われた。警備員室にいたもう一人の見知らぬ男性は、高さんの後輩だったのだ。 「いやー、犬の肉は嫌いじゃありませんが、さっき火鍋を食べて...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.06 Thu 12:23
JUGEMテーマ:ノンフィクション 私は、警備員室のあるA棟の一階まで下りた。警備員室に行くと4人の男性が座っていた。顔見知りの警備員が二人と初めて顔を見る男性が二人である。私は、いつも私の苦情に対応する警備員に中国語で苦情を言い始めた。 「停電してるよ。」 「ああ、そうみたいだね。」 「いつ頃、復旧するんだ?」 「12時頃かな。」 「12時!あと3時間も電気無しで過ごせってのか?」 「俺たちに言うなよ。俺たちは、何も出来ないんだから。」 お決まりのセリフである。...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.05 Wed 17:05
JUGEMテーマ:ノンフィクション 断水が始まってから、二週間が経過しても、復旧しなかった。ジョンとケリー夫婦はすぐに出て行った。無理もない。引っ越して来た二日後から、水が使えなくなったのである。彼らの会社に対する印象が最悪なものになったのは、間違いない。 初めの頃は、水を運んで来ていたJたちも、持って来なくなった。お陰で、3日に一回は9階から4階まで降りて、水を汲みに行かねばならない羽目に陥った。 蛇口から水が出ないとホントに不便である。手を洗う時は、ペッ...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.04 Tue 14:03
JUGEMテーマ:ノンフィクション 水が止まる二日ほど前に、廊下を挟んだ向かいの部屋(シェアルーム)にカップルが引っ越してきた。ジョンとケリーと言うアメリカ人のカップルだった。 二人にとっては、災難だったとしか言いようが無い。引っ越してすぐに、水が使えなくなったからだ。断水してから、一週間経った頃、J とヘンリー(中国人)という男が、状況を説明するためにアパートにやって来た。 彼らが言うには、アパートの管理部門の責任だとの事だった。 「で、いつ頃、復旧する...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.03 Mon 20:40
JUGEMテーマ:ノンフィクション 私が、勤務していた高校をお払い箱になったのが、昨年の12月23日である。お払い箱になった理由は、私が寝ている生徒を起こさなかったせいだそうである。 授業妨害をする生徒たちばかりだったので、「邪魔するくらいなら、寝てていいよ。」と言って、マイペースで仕事をしていた。それでも、崩壊したクラスは、ヒドイもんだった。確かに教師の力量不足で、クラスが崩壊する場合もあると思うが、この高校は、明らかに別の理由で乱れているようだった。 殆どの生徒...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.03.01 Sat 08:02
JUGEMテーマ:ノンフィクション 一月初旬に、住民登録証のコピーをもらいに会社の事務所に行った。日本に送る各種証明書を領事館で発行してもらうためである。 無事、コピーをもらい、帰ろうとすると、廊下の角で以前の同僚のオリバーにばったり会った。彼は、私が以前勤めていた大学で出会ったアフリカ系アメリカ人の元同僚である。 「おお、オリバー、偶然だな。」 「ハーイ、リュウ。元気だったか?」 「ああ、お陰さまで。君もこの会社の社員なのか?」 「いや、今日は面接を受...
無意識との対話 Dialogues between the conscious and unconscious | 2014.02.28 Fri 15:24
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