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松の葉の松の木の間をちりきたるそのごとほそきかなしみの来る 『桐の花』 松の葉が松の木の間を散るのは、人が人の間を生きるかなしみのようで、ちりちりとふるえるように散りくる松の葉と動かぬ木との対照が、作者と世間の人との対照であるかもしれない。 そもそも松の木にあった葉であるのに、どこから散りくるのかはあいまいで、人のかなしみもまたどこからか「来る」ように歌われることで一首は透明な離脱感を獲得する。 JUGEMテーマ:詩
星辰 Sei-shin | 2021.09.11 Sat 16:06
JUGEMテーマ:詩 青い栗がたくさん実り 少し離れた所では青い柿も実っている アシナガバチも巣作りに勤しんで スズメガが蜜を集めて飛び回る 窓から見える光も柔らかくなり 景色も心も穏やかになっていく 冬が来るまでほんの束の間 思わず童謡を口ずさむ
SANNI YAKAOO | 2021.09.09 Thu 13:49
JUGEMテーマ:詩 静かな森で アマガエルが雨に打たれている カブトムシも枝の陰に雨宿りをして 艶々した葉っぱの群れは魔境のようだ 静かなのに音がするのは 雨のせいか 風のせいか ここには誰もいない なのに誰かが呼んでいる オバケじゃない 人でもない 静かな森が またおいでと呼んでいる
SANNI YAKAOO | 2021.09.08 Wed 14:09
芥子のたねひとり掌にのせきらきらと蒔けば心の五月忍ばゆ 『桐の花』 「芥子のたね」がどこか不穏だ。 その不穏さを「ひとり掌(て)にのせきらきらと」蒔けば、心は自然と五月(さつき)を思っている。 この五月のイメージは、生命的な新緑の息吹からはほど遠い。 きれいな毒の種をひとり世界に蒔く者の、それも世界からは知られずに蒔く者の、己れの固有の毒に対する過激な自負と哀しみがきらめく。 JUGEMテーマ:詩
星辰 Sei-shin | 2021.09.07 Tue 16:35
JUGEMテーマ:詩 カクカクとコウモリが羽ばたく 頭上に近い場所を何匹も 鳥は寝座へ帰るけど コウモリにとっては暮れてからが朝 一日の始まりを喜んでいる
SANNI YAKAOO | 2021.09.07 Tue 11:35
JUGEMテーマ:詩 暖色に染まっていく景色の中に 細い川を渡す赤い橋がある 何度も見た橋だけど 一度も渡ったことはない ここはありふれた田舎で 橋の向こうに特別な何かは無いだろう それでもまだ見ぬ先に 特別な何かを思い浮かべる 空想を取るか 現実を取るか ハンドル切ろうか迷っている
SANNI YAKAOO | 2021.09.05 Sun 12:05
JUGEMテーマ:詩 面倒だと思っても 取り組み始めると没頭する 嫌だと思っても 気づけば準備を始めている 本当に好きなことは いつの間にかそうなっている 生まれてから知らぬ間に 遺伝子に刻まれている
SANNI YAKAOO | 2021.09.04 Sat 11:43
JUGEMテーマ:詩 雨垂れの窓 忙しなくワイパーが水滴を払う 道路は空いている だが目的地は遠い 今日を楽しみにしていたんだ どうが上がってくれ
SANNI YAKAOO | 2021.09.03 Fri 09:30
JUGEMテーマ:詩 ネッシーも ツチノコも ミステリーサークルも 正体が明るみに出て 残っているのはUFOや雪男くらい なんにでも光を当てると たちまちロマンが砕かれていく 気になるからと無闇に照らすな 明るくなればなるほど 夢の世界は暗くなっていく
SANNI YAKAOO | 2021.09.02 Thu 13:53
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