[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
ペペロンは、困ったように俯いた。「でも、何で俺なんだよ? オヤジがやればいいだろ?」 もっともな意見に、ペペロンは何度も頷いた。 そんな二人の態度に、クルスは困ったように笑い、口を開いた。「いやぁ、実はね? この世界には、神の力を感じ取れる人たちがいてね? 僕の力を悪用されないように、ソルの中に封印しちゃったんだ♪ えへっ♪」 可愛らしくウィンクをしながら、片手でおでこをペチっと叩くクルス。 一般的に、クルスぐらいの中年男性がそんなことをすれば、気持ち悪がられるだけだろうが、何か分からないが...
イルシオン | 2013.09.26 Thu 08:18
ソルは、話の内容にもそうだが、そんな父親の雰囲気に驚いた。「元々、我輩とラスガードは双子にょ神だったにゃ。我輩が光、ラスガードは闇にょ神にゃ。闇にょ力危険だけど、世界には必要なもにょ。でも我輩にょ光にょ力と合わしゃれば、調和がとれ大丈夫……なはずだったにゃ」 ペペロンは、どこか悲しそうにうなだれた。「だけど、ラスガードの力が強すぎたんだ。そして、あの子は暴走する一歩手前までいってしまい……封印せざる終えなかった」 クルスも悲しそうに、どこか遠くを見るような瞳をしていた。 ペペロンにとっては兄弟...
イルシオン | 2013.09.25 Wed 08:17
でも、神しゃまがいなくなるとアベリアルの均衡が壊れるにゃ。 だから、神しゃまは自分の力の一部を十二に分け、器となる石に入れたにゃ。 石はしょれぞれ独特の意思を持って、十二の神が生まれたにゃ。 しょれが今各地で崇拝されている、豊作、海、空と風、大地、炎、水、生き物、力、時、愛、光を司る神々にゃ。 「ちなみに石のままでは動きがとれにゃかったから、我輩はこの愛くるしいぬいぐるみに魂を移したわけにゃ」「へぇ、そうなんだ。まぁ、小汚いけど……」「コラっ、ソル。そんな本当のことをサラっと言っちゃダメ...
イルシオン | 2013.09.24 Tue 08:02
第4話 神々と闇の神 昔々ある所に、クルスという神しゃまがいたにゃ。 神しゃまは、しょれはしょれは寂しいがり屋でしたにゃ。 ある日、まだ自然しかなかったこのアベリアルに、神しゃまは動物と人を作りましたにゃ。 でもでも、神しゃまは神しゃまだから、動物と人のいる大地に降りて一緒に住むことができなかったにゃ。 神しゃまは、なんだかもっと悲しくにゃって、人の家族に憧れたにゃ。 しょして、思い切って人になったにゃ。 「おいおい! どんな神様だよ!?」 ソルは話の途中だったが、思わず...
イルシオン | 2013.09.23 Mon 07:36
そんな彼は、ソルが見たこともないような、怒りや悲しみが入り混じったような表情をしていた。「おっオヤジどういうことなんだ?」「……よしっ! 決めた!」 戸惑っているソルを置き去りにして、クルスはどこかすっきりとした笑顔を浮かべた。「ソルに、神さまになってもらっちゃおう!」「「……えぇぇぇっっっ!!!!」」 クルスの思ってもない発言に、ソルとペペロンは一瞬凍りつき、そしてシンクロするように声を合わせて叫んだ。「神しゃま。ですが、神しゃまの力がなくては……」「んー……大丈夫! ソルにも僕の力があるから」...
イルシオン | 2013.09.10 Tue 07:16
その間、ペペロンが「もっと丁寧扱えにゃ」だの「こんな愛くるしいにゅいぐるみに優しさはにゃいにょか!?」などと、グチグチと言われたが、ソルは完全無視していた。「おい、オヤジ。これ、知り合いか?」 ディオス家の一階。 リビングで、のんびりコーヒーを飲んでいるクルスに向かい、ソルはペペロンを突き出した。「んっ? なんだい、ソル? 父さんには、ぬいぐるみの知り合いはいないけどなぁ」 クルスは、ふんわりと笑った。 彼自身、別にソルをバカにしているつもりはないが、態度がふぬけているためか、何かバカにさ...
イルシオン | 2013.09.09 Mon 08:07
ソルは、ぬいぐるみが口を聞く以前に、もうこの意味の分からない生物にため息が出た。「こらっ! にゃぜため息をつくにゃ!」「何かもう俺疲れた」「疲れたとはにゃんだ!」 ソルの手に握られたまま、短い手足でジタバタするペペロンは一見可愛いが、彼にとっては可愛さより、面倒くささが上をいっていた。「神しゃまの力を感じできたにょに、にゃんでこんにゃ強面にょに辿りつくにゃ!」 ぶつくさぶつくさと文句を垂れ流す、ペペロン。 小汚くはあるが、せっかくのかわいいクマのぬいぐるみが台無しである。「……」 神がどうの...
イルシオン | 2013.09.08 Sun 08:04
(しっかし、アレは一体……?) 空の彼方へ投げたてしまったにしろ、あの不思議なしゃべるぬいぐるみは一体なんだったんだろうと思う、ソルであった――。 フェリシアとの楽しいピクニックデートも終わり、ソルは自室にいた。 家に帰る頃には、すっかりしゃべるぬいぐるみの事も忘れ、フェリシアとの別れに残念な気分でいっぱいだった。 次の日には会えなくもないが、一時間でも長く一緒にいたいと思うソル。 ――心はまるで純粋な恋する乙女である。「はぁ、早く明日にならないかなぁ……」 ソルは、ベットに倒れこみ、天井を見...
イルシオン | 2013.09.07 Sat 08:14
辺りをキョロキョロと見回すソルを見て、フェリシアは不思議そうに聞いた。「いや、今声が聞こえて……」「えっ? 私には聞こえなかったけど……?」(フェリシアには聞こえてないのか?) 確かに、自分にははっきりと知らない声が聞こえた。 だが、フェリシアがこんなことで嘘をつくような子ではないのは、ソルが一番知っていた。 謎が深まる一方なソルに、またあの声が聞こえてきた!「ここでしゅ! ていうか、しょの掴み方やめてほしいでしゅ!」 ソルの摘んでいるクマのぬいぐるみが、しゃべりながら動き出した! 彼は、その...
イルシオン | 2013.09.06 Fri 07:58
ソルは座り、フェリシアの肩を優しく引き寄せる。 ――っと、その時だった!! バーーーンっ!! 激しい衝撃音と供に、ソル体がふらりと揺らめき、その場に倒れた。「ソル!?」 フェリシアは、何が起こったのか分からず、ソルを抱き上げる。「いってぇー……」 ソルは痛む頭を押さえながら、ぼんやりとする意識の中、今何が起きたのかを必死に理解しようとしていた。(確か、何かが俺の頭にぶつかって……それで?) ソルは、ゆっくりと辺りを見渡した。(俺の頭に当たった何かが落ちてるはずだ……) そんな彼の瞳に、草むらに横た...
イルシオン | 2013.09.05 Thu 08:20
全483件中 101 - 110 件表示 (11/49 ページ)