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迷いの森の騎士さま 第13話 本当の想い-1-

     第13話 本当の想い      俺は、はづきの部屋から出て、早足に自分の部屋へと向かった。  ――俺は、あの時一体何を言おうとしたんだ?  はづきは、魔導の姫。世界を救う存在。  異世界の少女で、何も戦うすべもなく、守るすべもない彼女を守って、世界を救うのが俺の役目であり、責任だった。  ……なのに、何なんだこの気持ちは?「それは、愛ね」 俺が部屋でふさぎ込んでいると、ふっと聞き覚えのある声が聞こえた。「お前は!?」 俺の目の前には、はづきとの出会うきっか...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:57

迷いの森の騎士さま 第12話 謎の夢、秘密、告白-3-

「あの……もう大丈夫ですから、ヴァルト王子」 私が苦笑いすると、ヴァルト王子は首を振り「大丈夫じゃない!」と、怒られた。「私が、どれだけ心配したか分かっているのかい?」 ヴァルト王子は跪いて、私の手を握り、目を真っ直ぐ見てきた。「はづきが、もう目を覚まさないのではないかと、どれだけ胸を痛めたか……」 ヴァルト王子は、私の手を握ったまま、自分の額に当てた。「はづき、私は君のことを愛しているんだ……」 ……えっ? 愛してる?「まままっ待ってヴァルト王子! そんな冗談やめてください!」 私は、ヴァルト王子...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:56

迷いの森の騎士さま 第12話 謎の夢、秘密、告白-2-

 私がにっこり笑うと、ルークさんは釣られて一瞬笑い、そして急に真面目な顔になり、私の両手を自分の手で包んだ。「はづき。この戦いが終わったら俺と……」「大丈夫ですか、はづき!!」 丁度そこへ、アネモネちゃんが勢いよく、息を荒げながら入ってきた。  ルークさんは、その瞬間手をサッと引き、立ち上がった。「アネモネ様、丁度良い所に。俺は席を外すので、はづきをお願いします」 そういうと、ルークさんはさっさと部屋を出て行ってしまった。  アネモネちゃんは、そんなルークさんに首を傾げつつも、彼の座って...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:55

迷いの森の騎士さま 第12話 謎の夢、秘密、告白-1-

    第12話 謎の夢、秘密、告白      ――気分が悪い。  何も見えない、暗い暗い場所に私はいた。  何も考えられず、ただ体が重く、気分が悪い――いや、イライラする。  このもやもやを発散したい。  あぁ、誰かを傷つけたい。  あぁ、誰かを泣かせたい。  あぁ、全ての人が不幸になればいい!!  ……そうよ。  皆不幸なればいい。  皆いなくなればいいのよ。  ……私に不幸を押し付けた人間達など!!      「ヤメテ!!」 私は、ベッ...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:54

迷いの森の騎士さま 第11話 和解-3-

「さぁ、その玉をお取りください」 リコプスさんの言葉通り、私はその不思議な球体を、そっと手の平で受け止めた。 すると、光は剣と盾に姿を変え、私の足元にそっと落ちた。「姫、それはイルミナルの剣とトルースの盾です」  今度は、剣と盾。  でも、剣と盾なんて私には使えないよ……。  私がそう思いながら、何となく剣に触ると、頭にキーンという甲高い音が響いた!!  私は訳の分からないまま、その場で意識を失ってしまった――。つづく。。。JUGEMテーマ:ファンタジー小説 ↓1ポチお願いします↓にほん...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:52

迷いの森の騎士さま 第11話 和解-2-

 私が顔を上げると、私の目の前にヴァルト王子の背中があった。「だが私は、父上を超える王になり、リコプス様の言う、エルフとダークエルフが仲良く暮らしていた昔を取り戻したい! だからお願いです。今だ少し、私が一人前になるまでお力をお貸しください父上!」 ヴァルト王子は、跪き頭を下げた。「エルフの王よ。我らダークエルフ一族は、エルフを傷つけないとここに誓いましょう。その証を見せるため、私がこの城に一人で残ります。そして、ダークエルフ達が手を出さなければ、貴方は私達を信用してくれますか?」 テネアさ...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:51

迷いの森の騎士さま 第11話 和解-1-

     第11話 和解      リエダフ王国城――会見の間。  ヴァルト王子、テネアさん、リコプスさん、ルークさん、アネモネちゃん、そして私が王様の座る王座の前に揃って、膝をつき頭を下げていた。  兵士さんたちは、ダークエルフのテネアさんを見て、ざわざわと動揺しているようだった。「詳しくは、王子より聞いておる。魔導の姫様、精霊王リコプス様……そして、テネアよよくぞ参った」 王様は、ヴァルト王子から今回のことを聞いているせいか、落ち着いてはいたけど、テネアさんをまだ良く...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:50

迷いの森の騎士さま 第10話 ダークエルフと精霊様-4-

  混乱してる様子のテネアさんに、私はゆっくりと言葉は下手だけど、ヴァルトさんの想いを伝えた。  ヴァルトさんが、ダークエルフを憎んでないこと。むしろ、、ダークエルフさんに助けられたことを感謝して、和解をずっと望んでいたこと。  テネアさんは、私の話に最初は何度も何度も驚きを見せてたけど、次第に嬉しそうな顔をした。「そうですか。私が生きている間に、魔導の姫様と出会え、そしてエルフとの和解まで……こんなに幸せなことはございません」 テネアさんは、さっきまで険しくしていた顔から想像できない...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:49

迷いの森の騎士さま 第10話 ダークエルフと精霊様-3-

「神よ、どうか我々をお見守りください。光の力の遣い手リュミエールよ、黒く染まりし、哀れな狼を助けたまえ!」 アネモネちゃんが祈るように唱えると、彼女が光始め、その光は一線の光となり狼を貫いた!  光あたると、狼は苦しいのかうめき声を上げて、風の中でうめき回っていた。  だけど、次第に狼の黒かった毛が、透き通るような水色に変わり始めた。「おぉ。あれこそ正しく、我らの森の守り神である、精霊王リコプス様の本当のお姿!」 どんどん毛の色が変わっていく狼を見て、テネアさんや、他のダークエルフの人...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:48

迷いの森の騎士さま 第10話 ダークエルフと精霊様-2-

 アネモネちゃんは小声でそう言いながら、私の背をポンポンっと叩いてくれた。  ――っと、その時だった!「っ! 使者よ、私の後ろへ。皆の者、心せよ!」 テネアさんが叫ぶと、木々の間から、弓や槍を持ったダークエルフさんたちが、一斉に飛び出してきた!  私たちは、何が起こるか分からず、テネアさんの言うとおり、彼女の後ろに隠れるように下がった。  でも、嫌な気配だけは濃く感じていた。  いつの間にか木々の揺れる音も、小鳥のさえずりさえも、森からは消えていた。まるで、何かに怯え、息を潜めてい...

イルシオン | 2013.05.26 Sun 20:47

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