[pear_error: message="Success" code=0 mode=return level=notice prefix="" info=""]
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 天舞天龍外伝1 親子の絆 「諒はいるか?」 急に事務所に横柄な男性が現れた。 「諒君なら仕事ですけどぉ〜」 香が告げる。 「ならそれまで待たせてもらおう」 来客用のソファにどさっと座ると秘書らしき人物が名刺を渡した。 「私どもは加瀬コーポレーションのものです。あちらに座っている方が社長で諒さんの父君です」 「まぁ・・・」 香はそれっきり絶句してしまった。しばらく香は静止したままだったが急に思い出すかのように台所へいった。 「こんにちは〜...
やりなおしアリス | 2016.10.03 Mon 00:00
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 三人はラリルに到着した。 「長かったな・・・。意外に」 遠い旅路を思ってクレドが空を見上げる。晴天そのものの春の空だ。雲がぽっかりと浮かんでいる。 「つべこべいわないの。すみませーん!」 元気なレティシアは畑仕事をしている男性に声をかけに行ってしまう。 「あなたもこれからが大変だ。何度も思うけれども・・・」 同情しているのかおもしろがっているのかわからない声でポロンが言う。 「今に好きな女が出来ればわかるさ」 「そうです...
やりなおしアリス | 2016.10.02 Sun 23:53
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 晴美は緊張してソファに座っていた。昨夜早速朱里から電話があった。 「再雇用の話をしに行く」と。 再雇用の話なら事務所に行けばいいはずなのになぜか待ってるように言われた。最初の時でさえメモ用紙で事務所に来いと言われたのに。 チャイムが鳴り朱里が現れた。ブルーのTシャツにジーンズ。 晴美は目を疑った。黒ずくめのあの衣装はどこに? 「ちょっと朱里どうしたのよ」 「いや。諒がいろいろコーディネートした」 「諒がコーディネートですって!!」 晴美...
やりなおしアリス | 2016.09.29 Thu 10:54
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「それはな・・・おっと・・・」 ラサはクレドたちに近寄ってくるとよろけた。老齢に老齢を重ねたラサは自由に歩くことすらままならなかった。レティシアの手に導かれていすのひとつに座る。 「人間になることじゃ」 「人間?」 「人に?」 「人間にって?」 三者三様の反応を哲学者ラサは面白げに見つめた。 「神に仕える半神の司祭が罪を起こして証をつけられても人になれば消える。人となったお前さんはもう罪人でないからじゃ。神に仕えなけれればなら...
やりなおしアリス | 2016.09.29 Thu 10:51
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「愚か者!」 自分のいる天上の住まいに神は戻ると第一声にこう発した。相手は司祭のポロンである。「なぜ助けなかった?」 激怒する神の体から怒りのオーラがゆらゆらと湯気のように湧き出ていた。ポロンは以前黙ったままである。 「もうよい。神に仕えぬ司祭など要らぬ。どこぞへでも行くがいい。この証とともに」 突然ポロンは額に熱さを感じた。とっさに手を額に当てる。だが、何が起こったのかはわからな...
やりなおしアリス | 2016.09.25 Sun 16:00
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの あれだけ毎日のように殺人事件が起こっていた街に静けさが戻っていた。あっという間に人々は平和慣れしてなかったかのように生活していた。それが予兆とも知れず。 朱里は迷っていた。いますぐ妖魔に近づくのか来るのを待つか。来るのを待てば守るのにも人材がかかる。兵力が減る。かといって得体のしれない本体にむやみに近づくのもためらわれた。また晴美の解雇の時期もまよっていた。香には話はつけてある。晴美とは最後の最後まで一緒にいたかった。珍しい朱里のわがままで...
やりなおしアリス | 2016.09.25 Sun 15:47
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの それからひっきりなしに事務所には何らかの形で地上に降りた天使たちがやってきた。 中でも大物は蒼系大天使エンであった。天上で暮らしてるのだが妻が人間界出身でその願いで降りてきたという。しばらく朱里の家で生活をすることになった。きっと家では諒が天使の知らなさすぎる現状に頭を抱えているだろう。物を買うにはお金がいるなど人間にとっては必要最低限だが天上界のお偉い大天使はつかいっぱしりがしっかり揃えてくれる。ましてや妻がいるなら妻が財布のひ...
やりなおしアリス | 2016.09.23 Fri 00:56
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 突然つかまれた神はとまどった。 「何をする。この役立たずが。はなせ」 「離さない。父上、母上を守るためなら私はなんでもする。幸いあなたの力をもらった。これで相殺できる」 クレドは体中の力を振り絞って神に力をぶつけようとした。これほど近ければ神も滅んでしまうだろう。まるで正と負の力のぶつかり合いになった。光がほとぼしる。 「離せ。この人間風情が!」 神が抵抗する。 「いやだね。あんたの思い通りになるのはポロンだけだ。どうせなら一...
やりなおしアリス | 2016.09.23 Fri 00:53
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「朱里♪。おにりぎりだよ。一緒に食べよ」 一人所長室にいる朱里の元へおにぎりを二人分もって晴美は所長室へ入った。 「ああ。そこへおいておいてくれ」 放っておいてほしいとでも言わんばかりに朱里が言う。 「いつなの? 妖魔の襲来は」 「はっきりとは分からない。辞令が出たばかりだ。いきわたるまでは待っていてもらいたい」 「そんときがあたしと朱里の終わるときなのね」 「晴美?」 朱里が振り向くと目に涙を必死でこらえる晴美がいた。 「...
やりなおしアリス | 2016.09.21 Wed 17:10
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 二人はまばゆい光に包まれ何も見えなくなった。クレドは必死にレティシアの名を呼ぶ。 「レティ! どこだ!」 「クレド!」 互いに名を呼び、求め合う。手探りで二人は相手を探した。手がぶつかる。クレドはその手をしっかり握った。光が去り、目を開けるとそこは異次元だった。見たこともない景色が広がっている。二人は戸惑いながらも強く手を握っていた。だが、顔が見えるとなると急に恥ずかしくなって二人ともばっと手を離してしまった。照れた顔が二人の顔に浮かぶ。 「...
やりなおしアリス | 2016.09.21 Wed 11:21
全342件中 201 - 210 件表示 (21/35 ページ)