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JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの ふっとフェリアナは目を覚ました。まだ夜明け前である。フェリアナは横においてあった水差しからコップに水を入れて何口か飲む。そうして一瞬目を閉じたかと思うとぱっと開いた。頭は妙に澄んでいた。昨夜はあの一角獣のことでいっぱいだったのに。真っ白な鬣、角、体・・・。姿がまぶたに焼き付いていた。フェリアナは服を着替えると外に出た。ためらわれたが長老ルサの元へ急ぐ。シャインたちと話を聞くはずだったがなぜか今行かなければならないと思ったのだ。こんな夜明けに...
やりなおしアリス | 2016.08.15 Mon 21:02
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの フェリアナは魔の者に言われるとおりに岩の中を進んでいった。ごつごつしていたはずの岩の中はいつしか薄霧の中に変わっていた。 この場所を私は知っている・・・。 フェリアナはそう思った。 夢の中で見た場所。それがここ。いつしかそこは林の中に変わっていた。 その中をフェリアナは進む。さまようといったほうが適切であろうか。 そして薄霧がさぁっと引いていく。 フェリアナの中で緊張が高まっていく。 これが夢のとおりなら一角獣に会...
やりなおしアリス | 2016.08.14 Sun 22:06
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの フェリアナはさまよっていた。薄霧のただよう林の中を。 ここはどこ? 問いかけても誰も答えるものはいない。 ここにはフェリアナしかいないのだ。ぽつんと一人さまよっている。 シャインは? ラグーは? もうすぐ家族になる彼らの存在を思い出す。だが、不思議にも一人でいることを受け入れている自分がいた。その林の中をさまよっていると視界が急に開けた。霧が立ち去るように引いていく。 現れたその場所には一匹の一...
やりなおしアリス | 2016.08.13 Sat 03:50
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 延々と坂道が続いている。山なのだから当然であるのだが、シャインはこの自然にいたく腹を立てていた。 「なんだってこんなに坂が続いているんだよ!」 ついつい心の呟きが外に出る。が、それに答えるものはいない。フェリアナはきっとライルの手で村に戻る道中だろう。そう思うと悔しくなってくる。プロポーズしておきながらそれを全うできない自分がいやだった。約束を守らないのが一番シャインの中でいやなことだった。あの気持ちに嘘はない。だが、約束を違えてもフェリ...
やりなおしアリス | 2016.08.12 Fri 23:39
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 村人たちは不安そうにシャインとフェリアナを見ていた。 「だぁいじょーぶっっ。フェリアナがせーんぶやっつけてくれるから」 すぐさまフェリアナがシャインの足を踏みつける。 ふぎゃ、と尻尾を踏まれた猫のようなシャインの声に村人たちが笑い、その場が和む。 「まるで私が男みたいじゃないの!」 「ごめん。ごめん。フェリアナはかぁいい女の子だったな」 この少年を選んだのは間違いだったのだろうかとフェリアナは軽いめまいを覚える。...
やりなおしアリス | 2016.08.11 Thu 12:23
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 死神の村に黒い影がひとつ、ふたつ、みっつ・・・。幾数の異形の者たちが降り立った。静かに任務をこなしてく。誰かを探しているようだ。違えば殺していく。もっとも用のある人間も殺すように命じられていたが。だが、死神一族はそう簡単にはやられない。誰かが非常用の鐘を鳴り響かせた。 カン。カン。カン。 三度鳴って警戒態勢に村は変わった。男たちが出てくる。 返り討ちにあって倒れるもの。異形のものをしとめていく者。さまざまいる。ぐっすり眠...
やりなおしアリス | 2016.08.10 Wed 08:42
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの フェリアナに支えられてシャインは帰ってきた。穴があったら入りたい。シャインは切実に願った。失敗してさらに恋人に助けられたというのでは男の面目丸つぶれである。出来損ないの勇者など聞いたことがない。だが、村人たちは温かく迎えた。下手すれば宴会でも起こしそうな勢いだ。 いったい何なんだ? シャインが目をも丸くしてみていると一人の青年がその答えを与えてくれた。 「よく生きてもどってこれたな。あそこへ行ったら死じまうか首を持って帰るかのどちら...
やりなおしアリス | 2016.08.09 Tue 00:35
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 「なんだってー?! フェリアナと結婚するのにまだ儀式が必要だってー?」 シャインのすっとんきょうな声がフェリアナの里、死神の渓谷に響き渡った。最後の審判を終えたシャインは自分の里には帰らずフェリアナの里にいついてしまった。フェリアナと離れたくなかったというのが一番の理由だが、他にもエミリア回避問題もあったからだ。死神の里といわれる割にはそこはほのぼととした空間だった。子供がかけまわり老人がひなたぼっこをしている、そんな普通の日常がそこにあった。ただ人並...
やりなおしアリス | 2016.08.08 Mon 22:17
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 言われるままに彼ら四人は階段を下りていく。姿の見えないその女性の姿をすでにカイルは見つけていた。そして振り返り様につぶやいた。アイリーン、と。 万感の思いでつぶやいたカイルに女性は頷いた。カイルはそれをみると狂気の顔から青年の顔に戻り、階段を下りていった。 階段はどこまでも続く。地の底へよりも深いのではないかと思わせられる階段だった。一歩進むごとに壁にかけられた明かりが足元を照らしていく。 シャインはフェリアナの手をしっかりとつない...
やりなおしアリス | 2016.08.07 Sun 20:36
JUGEMテーマ:ファンタジー恋愛もの 図書館の文献はなし、さらに古い文献を伝えているクーグル家のものもだめ。シャインたちは頭を抱えた。 もう本の字などみたくはない、と思っているシャインがめんどくさそうにクーグルに問う。 「第四の聖具。すでにお前のにーちゃんが持っているんじゃないのか? アンの覚醒のとき俺の剣が共鳴してた。フェリアナもそうだと思う。たんにアンの聖杯に共鳴してアンを目覚めさせるだけではおかしいぐらいだった。黙っていたけれどねー」 シャインは軽く言う...
やりなおしアリス | 2016.08.07 Sun 19:13
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